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  • 1人~5人
  • 30分~60分
  • 14歳~
  • 2019年~

イッツアワンダフルワールドへりとんさんの戦略やコツ

5497名
16名
0
約4年前

1.はじめに

これまでに50戦ほど、ほとんどB面でプレイしました。一つのボードゲームをこれだけリプレイしたのは久しぶりで、とても面白いゲームだと思いました。にもかかわらず、戦略記事的なものは検索してみてもあまり無いようでした。遊んでいるうちに自分なりの考えがまとまってきたのでここに書きたいと思います。新たにこのゲームを遊んで「ルールは分かったけどプレイの指針が定まらない」という方の助けになれば幸いです。

尚、本記事は全てB面(初期産出:白白黒緑)、3~5人でのプレイを想定しています。また、本記事内では各カードを【カード名】、リサイクルで〇色が出るカードを【リ〇】と表記します。

ゲームの戦略を考えたり本記事を書くに当たって、なつさん作成のカードリストが大変参考になりました。ありがとうございます。

⇒noteで続きの記事も書きました。(2020/10/26、2020/12/01追記)

イッツアワンダフルワールド攻略ー第1ラウンドのピックについて
イッツアワンダフルワールド攻略ー産出エンジンと得点ルートについて


2.各色の特徴

【白】(50枚)

資源産出の色です。青を除く全ての色を産出できます。点数にはなりません。1ラウンド目には最重要で何かしら建てて産出の基盤を築きます。

【黒】(31枚)

資源産出の色です。主に青を産出します。青を産出できるカードが黒に集中しているので、点数効率の良い青の建物を建てるために必要になります。点数になるカードは僅かで、得点源としては良くて補助程度です。

【緑】(23枚)

得点と資源産出の色です。点数の高いカードはいずれも色が濃いため、緑で点数を稼ぐには緑産出に特化気味になる必要があります。このため他のプレイヤーがタッチでキーカードを持って行かないという点ではカードを集めやすいですが、警戒されるとカットには弱い傾向があります。

【黄】(29枚)

得点と資源産出の色です。枚数が多く、また単色特化でも他色へ派生しても形を作ることができるため柔軟に戦える色です。点数の高いカードも比較的色が薄いため、黄メインでないプレイヤーもタッチでカードを持って行きます。

【青】(17枚)

得点の色です。資源はあまり出ません。純粋な点数で効率の良いカードが多いですが、いずれも色が濃く、基本となる白以外の建物で青を産出する必要があるために建てるのに手間がかかります。序盤から多く取ってしまうと産出の拡大再生産が遅れてしまいますが、終盤に1枚程度建てられると点数の補強として強力です。


3.ラウンド毎の目標

第1ラウンド

産出の基盤を作るラウンドです。目標として建物を1~2枚建てて、産出資源数を2~4個増やします。具体的には【白白白〇】や【白白白白〇】を建てて、出た資源を他のカードに乗せます。これを確実に行うため、前半のドラフトでは【リ白】のカードを優先的にピックします。特筆すべき好スタートとして、【リサイクル工場】を計画フェイズに【リ白】×2のコストで建てるとすぐに白資源が回収できる上に投資家チップまでもらえるために非常に強力です(もちろん、その白資源を使うためのカードも確保しておく必要があります)。

このラウンドのドラフトで魅力的な得点カードが回ってきても、上の産出基盤の形成に失敗すると拡大再生産が遅れて大変苦しい展開になるため、ピックするとしても後半にするのが無難です。また、このラウンドで高得点のキーカードが多く出てしまった色はその後の伸びしろが少ないため、産出を伸ばす優先度を下げます。このラウンドでは他人のカットまでは考えません。

第2ラウンド

産出を拡大しつつ、得点源となるカードもピックして方向性を固めるラウンドです。色が合う高得点のカードがあれば積極的にピックします。ピックした得点源をゴールとして、そこに向かうのに必要な産出源もピックします。欲しいカードが無い場合には、基本的には産出の拡大を優先して必要な【リ〇】をピックしますが、他プレイヤーにとってキーとなるカードがあればカットを行うこともあります。

第3ラウンド

得点の補強と産出の調整を行うラウンドです。産出の方向性に合う追加の得点カードをピックします。これに合わせて、産出量を調整するために追加の産出源もしくは【リ〇】をピックします。他のプレイヤーの産出の傾向から建てられそうなキーカードがあれば積極的にカットします。

第4ラウンド

産出の仕上げとカットを行うラウンドです。既存の産出で不足する資源を補う【リ〇】を中心にピックしていきます。各プレイヤーの余りそうな資源を確認して、得点の補強をさせないようにカットしていきます。カットは基本的には一つ下家だけを見ますが、一つ下家が沈んでいてカットをする余裕が無さそうなら二つ下家まで見てカットすることもあります。


4.各色のキーカード

自分が取れればその色をやる理由になり、他プレイヤーが取りそうな場合にはカットを検討するカードです。

【白】

  • 【リサイクル工場】(コスト:白白、産出:白白、点数:なし)

第1ラウンドの計画フェイズに建てる動きが強力なため積極的に狙います。2枚の【リ白】を用意できず計画フェイズに建てられない場合には、普通に建てると物足りないため他の【白白白〇】や【白白白白〇】を建てることを優先します。その場合でも自身が【リ白】であるため第1ラウンドでは腐ることがありません。第2ラウンド以降でも、【リ白】コストで計画フェイズに建てられるのであれば選択肢になります(ピックに余裕がないことが多いですが)。


【黒】

  • 【原子力発電所】(コスト:白白白白緑、産出:黒黒黒、点数:なし)
  • 【巨大ダム】(コスト:白白白黄黄、産出:黒黒黒黒、点数:1)

初手でこれらを建てられると黒産出が十分になるため黒⇒青戦略が取れます。【リ〇】を3枚+黒資源の置き先を揃えて、1ラウンド目の白産出時の完成を狙います。特に【巨大ダム】は産出に対してコストが軽いことと、1ラウンド目の【リ黄】は安いため集めやすいところが良いです。


【緑】

  • 【神経科学】(コスト:緑緑緑、産出:緑×緑カード数、点数:1)

高得点の緑建物を建てるために必要な大量の緑産出を得るためのキーカードです。緑の高得点のカードがピックできても、こちらが揃っていないと緑産出が足りず点数が伸びません。初手に【研究施設】から繋げて建てるのが理想です。

  • 【未知の技術】(コスト:緑緑緑緑緑緑緑赤、産出:なし、点数:緑カード×3)
  • 【国際博覧会】(コスト:黄黄黄投投、産出:なし、点数:緑カード×3)
  • 【パラレルワールド】(コスト:緑緑緑青青青青将、産出:なし 、点数:緑カード×3)

緑特化で高得点のキーカードです。勝ちを狙うにはこの内1枚だと物足りず、2枚欲しいです。

  • 【タイムトラベル】(コスト:緑緑緑緑緑赤赤赤、産出:なし、点数:15)

高得点カードその2です。赤コストが重いため、建築時に赤資源が貰える【瞬間移動】や【パラレルワールド】から繋げたいです。


【黄】

  • 【プロパガンダセンター】(コスト:黄黄黄、産出:黄×黄カード数、点数:1)
  • 【リニアモーターカー 】(コスト:黒緑黄黄黄 、産出:黄×白カード数、点数:2)

大量の黄産出を得るためのキーカードです。黄色の建物はコストが高めで数が立つまでに時間がかかるため、序盤の加速には【リニアモーターカー】の方が優秀です。

  • 【巨大タワー】(コスト:白白黄黄黄投、産出:なし、点数:10)
  • 【月面基地】(コスト:黒黒緑緑黄黄赤、産出:なし、点数:10(+投資家2))

高得点カードです。色が薄く黄特化でなくても建てられるため取り合いになりやすいです。特に【月面基地】は産出基盤によらず建て易いため、得点カードとしては例外的に第1ラウンドでもピックを検討できます。

  • 【国定史跡】(コスト:白白白白白黄黄黄、産出:なし、点数:黄カード×2)
  • 【重力反転装置】(コスト:黒緑緑緑緑赤、産出:なし、点数:黄カード×2)
  • 【ヘスペリデスの園】(コスト:青青青青青、産出:なし、点数:黄カード×2)
  • 【国際会議】(コスト:黄黄黄黄黄黄投投、産出:なし、点数:黄カード×3)

黄色特化で高得点のキーカードです。どれも色が濃いため出し辛さがあります。


【青】

  • 【センター・オブ・ジ・アース】(コスト:青青青青青将将、産出:なし、点数:15)

点数効率最高のカードです。多少無理してでも建てるべきだし他人に渡してはいけません。

  • 【アレキサンダー大王の墓】(コスト:青青青青青青青、産出:なし、点数:10(+投資家2))

同上。【センター・オブ・ジ・アース】と2枚揃うとそれだけで勝ち筋になります。

  • 【失われたムー大陸】(コスト:青青青青青青、産出:黄、点数:青カード×2)
  • 【北極基地】(コスト:黒黒黒黄黄黄黄、産出:青青青、点数:青カード×2)
  • 【博物館】(コスト:黄黄黄、産出:なし、点数:青カード×2)

青のカードは割とどれも取り合いになり数を集めるのが難しいため、思ったほど点数にならないかもしれません。コストの軽い【博物館】はタッチで建てられると点数の補強として優秀です。

  • 【アトランティス大陸】(コスト:青青青青青青青赤、産出:なし、点数:将軍×2)

序盤から黒⇒青産出を伸ばしていて、将軍チップを多く取得している展開で強力です。


5.最終得点、完成形について

勝者は50~70点程度になることが多いです。たまに緑特化や黄色特化で配牌が良いと拡大再生産が爆発してそれ以上になることがあります。

〇×2点や10点以上の高得点カードは取り合いかカット対象になるため、運良く引けた2,3枚の高得点カードを軸に、補強として〇×1点や3~5点のカードを足していくイメージです。一つの得点源に特化することは、周りが慣れた面子であるほど難しく、完成形の構築には毎回アドリブ力が要求されます(このゲームの最も面白い部分です)。

高得点カードのピックが最も期待できるのは第2ラウンド及び第3ラウンドの1stピックです。第1ラウンドではピックを得点源に回す余裕が無く、第4ラウンドでは産出が間に合わないことが多いためです。隣の席に同じ色をやっている人がいると、下家時にろくなカードが回ってこなくなるため、自分が上家となる第2もしくは第3ラウンドで多少無理をしてでも得点源を集めておく必要があります。

カードは全部で150枚ですが、このうちゲームに出てくるのは3人戦で84枚、4人戦で112枚、5人戦で140枚です。特定のカードを待っていても最後まで出てこない可能性があることには注意した方が良いでしょう(特に3人戦で、高得点カードの絶対数が少ない緑や青に特化する場合にリスクが大きいです)。


以上、お読みいただきありがとうございました。楽しいこのすばライフを過ごしましょう。

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