やのまんから販売されている「真贋のはざまで」を全役職で遊んでみたレポ。なんと最後は9億9000万ドルのオークションが!?美術警察の摘発や価格を吊り上げるアートブローカーの暗躍など、ドラマティックなゲーム展開。やのまん通販限定カードのご紹介も。
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裏社会のアートマーケット。出展される作品は超目玉級が並びますが、闇市場であるため真贋が入り乱れます。オークション参加者は心理戦を読み解くことで、勝利に近づくことができるのです……。
「真贋のはざまで」は役職ごとに異なる追加勝利条件がある、ブラックオークションが舞台のゲームです。最大プレイ人数の9人で遊んでみました!全員、美術からは遠いボードゲーマー。各役職はどのように楽しめるのでしょうか……?
ゲーム最初の所持金は6億4000万ドル。目的の絵画を買うために、各プレイヤーは大金と絵画を3枚持って参加します。オークションを3周行い、どれだけ価値の高い絵画を所持しているかで勝敗が決まります。さらに忘れてはいけないのが、役職ごとの追加ボーナス。配られた役職カードをよく見て狙いを定めましょう。
所持金は、ゲーム終了時はどんなに持っていても勝利点にはならない紙くずになるのでご注意を。
各自、役職カードを確認してゲームスタートです。
最近美術館に行った気がするスタートプレイヤー。ムンクの「叫び」と「大はしあたけの夕立」もしくは「雨中の大橋」、「ラ・グルヌイエール」を持っています。
すすっ……と「ラ・グルヌイエール」と思しき絵画がオークションに出されました。会話と入札の時間は砂時計が落ちるまでの約1分です。いざ!
「とりあえず1000万ドル!」「2000万ドル!」「4000万ドル!」「…あれ、あなたもラ・グルヌイエールを持っていますね。入札しているということは、あなたのは贋作ということですか?」「いやいや、僕のラ・グルヌイエールは真作ですよ」「じゃあなんで入札してるんですか!!」
オークション形式はシンプルなイングリッシュオークション。最高額よりも大きな金額を宣言することで落札の権限を得ることができます。
絵画は8種類。真作と贋作の他に、価値ある複製もあり、価値はピンきりです。出品された絵画と同じ種類の絵画を別のプレイヤーが持っていることもあります。会話は入札者同士で行うことも可能です。
そうこうしているうちに、砂時計の砂が落ちきりました。結果的に3名が入札。入札しているプレイヤーだけが1度、増額/レイズをすることができます。
「うーん、いろんな絵画を買っておくことが大事だしなあ。」と5000万ドルに増額をしたプレイヤーが落札することに決まりました。真作じゃなさそうな絵画を買ったので贋作師ではないかと疑われた彼は、実は異端の学者でした。出品用に絵画を増やしておきたかったとのこと。
異端の学者とは、モナ・リザ(アイルワース)という複製に心を奪われ探し求めている学者です。他のプレイヤーには4200万ドル分しか価値がないモナ・リザ(アイルワース)でも、終了時に所持していた場合は真作のモナ・リザと同額の3億6000万ドルとなります。
贋作師は真作以外を7枚以上(9人プレイの場合)所持していると、1枚ごとに7000万ドル分の点数を得ることができます。真作ではなさそうなのに買おうとしたため、贋作師だと疑われたわけですね。
第1回目のオークションは無事終わり、お金と絵画のやり取りが行われました。購入者が絵画カードの裏面を確認し「いい買い物だったなあ……」という感想が発せられましたが、やり取りされた絵画は贋作……。真作はなかなか出回りませんね。
1周目の最高落札額は、ムンクの「叫び」。2億ドルまで落札額が上がりました。取引された「叫び」は価値ある複製だったのですが、場には合計3枚の「叫び」があり残り2枚は贋作。つまり贋作を持つプレイヤーが、あれは真作だろうと入札が相次ぎました。
とはいえ、1周目は自分でオークションにかける絵画を選べるため、出てくる絵画はほぼ贋作…。どちらかというと様子見のラウンドといったところですね。
それぞれお金も上下があり、持っている絵画にもばらつきが出たところで、2周目開始です。
「大はしあたけの夕立」が出品されました。のんびりと値段があがっていっていることから、どうやら贋作のような気がします。出品者は、贋作のように見えても臆せず絵画を買っているように見えるプレイヤー…。
1億5000万ドルで落札され、卒なく絵画と大金がやり取りされている、受け渡し中にストップをかけました。摘発開始です!本文章を書いているライターの役職は美術警察。絵画の出品者がアートブローカー、贋作師、詐欺師のいずれかで、売られた絵画が贋作であった場合、摘発が成功します。
まずはわたしだけがこっそりと、出品者の役職をチェックします。はい。詐欺師でした。次に絵画もこっそりと。贋作でした。摘発成功です!贋作の絵画と1億5000万ドルが我が手に!代金を支払った方は、ただお金が持っていかれたという状況で、なんともとばっちり。でも悪い人から物を買ってはいけないのです……。
その後、出品されたのが「楽譜を読む女」。場がざわつきます。通常400万ドルの価値しかない複製ですが、画学生と画学生の親友がこのオークションには参加しているのです。彼女らはどちらかが終了時「楽譜を読む女」を所持していると、3億ドル分の勝利点を得ることができます。
「5000万!」「1億!」「1億2000万!」と一気に価格が跳ね上がりました。贋作の可能性もありますが、お金は残していても勝利点になりません。今が使い時なのです。
「もしかして、価格を上げているのは私の親友かもしれない…」とオークションに参加していた画学生がふと手を緩めた瞬間、オークションの時間は終了です。
蓋を開けてみると購入したのは美術館学芸員。さて、「楽譜を読む女」は再度出品されるのでしょうか。
焦りから、徐々に上がっていく相場。2億ドル以上の取引も数多くありました。どんどん感覚がマヒしてきますね。
さて、最終ラウンドは特殊で、絵画の所持者ではなく右隣のプレイヤーが出品する絵画を選びます。これにより、大事な作品を抱えていたとしても察したプレイヤーによりオークションにかけられてしまうのです。ただし、このラウンドだけは出品者自身も入札が可能なので、手持ちの資金を全力投入して 大事な絵画をぜひとも守り切りましょう。
最終ラウンドのオークションはダイジェストでお送りいたします。
最初の出品は「雨中の大橋」。どうしてもほしい19世紀絵画コレクター(印象派以降)により、いきなり4億ドルの高値がつきます。
続いて堅く守られていた「手紙を読む女」。3億ドルで購入しました。
次に買ったばかりの「手紙を読む女」が再度出品されます。限りなく真作であり、6億からさらに増額/レイズで9億3000万ドルへ。異端の学者による全額投入です。
「ベルナール峠からアルプスを越えるボナパルト」は8億ドル。出品者のアートブローカーが懐を肥やすためにオークションに積極参加し、急激に値上がりしました。アートブローカーは終了時の手持ちの1/4が勝利点になります。
「聖母被昇天」は5億5000万ドル。贋作でしたが詐欺師が買っていきました。
「ウルビーノのヴィーナス」は3億6000万ドル。良い買い物でした。
画学生が渇望している「楽譜を読む女」が再度出てきました。5億1000万ドル。画学生の親友が5億まで出したのですが、ギリギリ競り負けてしまいました。
「モナ・リザ」は7億8000万ドル。贋作だったようですが……。
「聖母被昇天」は9億9000万ドル。お金を持っていても仕方がないプレイヤーの全額投入!
ということで、最終ラウンドはこの世のものとは思えない額のお金が行き交いました。
計1時間半のオークションの数々の結果です。
2位は異端の学者の5億9000万60ドル。求めていた「モナ・リザ(アイルワース)」を無事手に入れ3億ドル分の追加得点を得ることができました。
1位は画学生!6億1000万ドルと僅差です。画学生は目標の「楽譜を読む女」はカットされ終了時手に入れることはできませんでしたが、「ベルナール峠からアルプスを越えるボナパルト」真作3億ドルと「モナ・リザ」真作3億6000万ドルを所持していたため、価値ある絵画の素点による勝利でした。
役職の追加得点も強烈ですが、やはり絵画の真贋を見極める力が重要な回となりました!真作と複製でタイトルが異なる絵画があるためタイトルの情報を集めたり、どれだけ積極的にオークションに参加してくるかプレイヤーを観察したりすることが真贋を見極めるポイントです。
美術なんてからきし、という9名でしたが、オークションゲームを十分に楽しむことができ、終わった頃には絵画の名前を空で唱えられるほど絵画に親しむことができました!
「真贋のはざまで」は真作と贋作が入れ交じるために真作を見つけ出す難しさや、役職ごとの思惑が思わぬ結果に繋がり盛り上がれる楽しさが魅力です。オークションはシンプルな形式なので、ボードゲーム慣れしていない方でもすぐに参加することができます!
役職に応じたロールプレイも楽しみたい方は、こちらの動画がおすすめです!ドラマチックな展開を見て楽しむことができます。
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