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こんにちわ、ボードゲームの情報サイト「ボドゲーマ」の管理人です。訳あって色々調査を行っています。
その流れで飛躍的な成長を遂げているデータ「ゲームマーケット来場者数の推移」がまとまったので、綺麗なグラフに描き起こしてみました。データに関して事実と異なる部分があればご指摘頂けると幸いです。
今後も有益な情報/有用なまとめがあれば、こんな感じで発信していきます。(読むのがめんどくさければとりあえず画像見てSNSボタンぽちってくれると嬉しいです…!)
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すごい伸び率!各会場は昨対比で130%前後の来場者数で継続成長
ここ6年で驚くべき伸び率を見せています。驚くべきは不景気や災害の影響を受けずに成長していることです。2007年のリーマン・ショックを境に「ボードゲーム」のインターネット検索数は増加の一途をたどり始め、2011~2012年で日経平均が底打ちしたときでもゲームマーケット来場者数は増え続けています。
エネルギー問題が大きく取り扱われる中でボードゲームがエコ商品であることや、バラエティ番組でボードゲームが遊ばれたり、人狼ユーザーの増加に比例してボードゲームに興味を持つ方が増えるなど自然と露出されて評価される機会も増え、着実にユーザーを増やしてきています。
ちなみに2016年5月5日(ゴールデンウィーク最終日)に開催される「ゲームマーケット2016年春 東京」の入場チケット(カタログ付きは1500円・会場マップのみ1000円)はAmazonでも取り扱われていました。(2016年4月14日 16時45分時点で販売を確認)現在お持ちでない方で購入予定の方は、チェックしておくと良いかもしれません。
コアユーザーによる下支え
ゲームマーケットがここまで伸びる大きなきっかけの1つは、東京秋の開催開始とその結果が挙げられるかと思います。2011年、ゲームマーケットは「テーブルゲームフェスティバル」を吸収する形で春・秋の連続開催という形に踏み切られましたが、実際に行ってみると新しいサークルは数多く登場しており、(すぐに店頭に並ぶ可能性は高くない)新商品で埋め尽くされいるのです。また、制作者と会話できたり試遊ができる場所・イベントは滅多にありません。これがコアユーザーの期待を大きく上回り、代用が効くイベントでもないので「次回もゲムマ行きたい、いや・・行かねば!」と感じさせているのではないかと考えています。
ボードゲームの存在が徐々に広がってきた!
コアユーザーが担ってきた役割ですが、マーケティング手法・拡散の流れの1つとしてイノベーター理論というものがあります。その中にアーリーアダプター(先行者)とレイトマジョリティ(追随者)という考え方があります。概念上はもう少し厳密に分かれてるので下記の図参考。

簡単にいうとアーリーアダプターとは一般目線で「新しいものが好きな人達」です。言い方を変えると「新しい体験フェチ」という感じですかね。必ずしも新しい商品/サービスでなくてよくて、古くから存在するマイノリティなものに注目することもよくあります。中には1995年発売の カタンの開拓者たち や カルカソンヌ が販売された頃からボードゲームを追い続けてきた方も居ることでしょう。
基本的にアーリーアダプターが刺激されるポイントは、世の中が「変化するかも」「進化するかも」「これ新しいかも」という感覚に価値を感じ、知り合いやSNSで広めたくなってしまう人達です。(ちなみに私もそういう節があります。)いつも新しい面白いものを教えてくれる人に耳を傾けて参加してきた大群をレイトマジョリティと言います。それ以降の人達とまるめてレイターやフォロワーと表現します。「そういうの気にしてないよ」「単純に面白いと思ったから友達に紹介してただけだし」と思われる方がほとんどかと思いますが、それがまさに純粋なアーリーアダプターなのです。
レイターにとって、アーリーアダプター達はいわゆる「オピニオンリーダー」的な存在です。最終的にこのレイター(の莫大な消費金額)が市場を支える形となってきます。ここ1,2年で知人や友人に誘われてボードゲームを始めたレイターも、魅力をどんどん知人に紹介していくオピニオンリーダーになられる方も少なくないと思います。2016年に初めてゲムマに参加する人達からすれば、2012、2013年あたりに参加された人達はアーリーアダプターという存在になっています。そうして増えるボードゲーム人口の中から、またオピニオンリーダーが生まれてどんどんバイラル効果が加速していくのです。
横文字が増えてきたのでちょっと抑えます…
ボードゲームが流行するメリット
ここらへんはお金の話になってきます。
世の中にボードゲームの魅力が広まることは、ボードゲームの消費者数が増え、販売量が増加・企業の売上増・制作者の利益へと繋がっていきます。制作者に利益が出せれば次の商品開発の費用捻出に繋がり次作はさらなる品質向上に向かいます。また、マーケットが大きくなればなるほど大量生産しやすい=原価を抑えやすくなります。

大量生産(ロットでまとめて発注・搬送・輸入等)ができるようになれば、上記画像の赤字の原価部分を抑えることができるようになり、最終的に商品価格を下げたり、コンポーネント品質にコストを割いたり、生活費にまわして企画工数を増やせるなど様々なポジティブ要因を生み出していきます。私達がたったの120円で美味しいコカ・コーラを飲めるのと同じ市場原理ですね。
私はこの、経済的メリットがありつつ、ユーザーに提供されるプロダクトはよりよくなり、更にはむしろ価格が下がっていく連鎖を「市場規模拡大のメリット」と一言で表現しています。市場規模が大きくなるということは、多くのプレイ専門の人達にとっても新しい素晴らしい商品が増えことに繋がり、WIN-WIN-WIN-WIN-WINな状態に近づいていきます。
市場規模拡大を果たすうえで必要なこと
市場規模の拡大とはとどのつまり「消費金額が増える」ということです。ですが、アーリーアダプター達の消費金額が何十倍にも増える…なんて事は考えにくいです。どうすれば市場規模を拡大できるのでしょうか。
で「ライトユーザーをファンに成長させ顕在顧客(リピーター)化すること」という1つの結論に至りました。もちろん他にも色々とあると思いますが、私が思いついたのはコレという話です。
当たり前のことですが、ゲームマーケットの来場者数が実証してくれているように1人→2人→4人→8人というバイラルマーケティングを目指した方が現実的です。しかしこの新しく増えた2人目はまだまだ興味レベルである可能性が高いために、魅力や期待値を高めてあげることが出来なければ簡単に離れてしまう「ライトユーザー」であると考えています。
例えば人狼ゲーム などのテーブルトークゲームはYahoo!JAPANを筆頭に各種ネット環境が整備されており、ネット情報から人狼ユーザーを生み出されています。インターネットを経由して、人狼関連のボードゲームや店舗にユーザーが流動していくメリットをもたらしています。
ボドゲーマを創った理由
誰しもが最初はライトユーザーです。せっかく持ってもらった興味を「趣味に導いてあげられるようなサービス」があれば、全体的にファンの数が増え、その中からまたオピニオンリーダーやレイターの創出の増加に繋がっていきます。そしてすでに金銭的リスクを負われて制作・生産・輸入・店舗の経済活動を行われている方々が徐々に金銭的リターンが得られるようになっていくと考えています。
また、この6年間でゲームマーケットの来場者数が大幅に増えたのは冒頭のグラフ通りですが、一方でインターネットの検索ユーザーはわずか3倍にとどまる形(Googleトレンド調べ)となっています。本来は来場する人(≒新規ユーザー)が大幅に増えてるのであればインターネットユーザーも同等以上になっていて然るべきです。
しかし、ライトユーザーに必要な情報・機能がインターネットに不足しているために、市場全体が新規ユーザーを大量に取りこぼしていると考えています。これは「引越しを考えているのに不動産情報サイトがない」「飲み会を開きたいのに飲食店情報サイトがない」という状態に似ています。インターネットで課題解決ができないなら、インターネットで調べる事をやめるのです。
ボドゲーマが目指しているのは、このライトユーザーが訪れて満足いくサービスを提供し、ファンに育っていくゲートウェイとなることです。オピニオンリーダーの輩出ですかね。そのために、既にボードゲームの魅力にお気付きのコアユーザーの皆様にとって便利な機能を提供し、その中で1つのコンテンツとしてライトユーザーと交流できるサービスにしていきたい思っています。

ちなみに私はWeb業界歴が長いので、もってる能力=Web環境をよくするのが手っ取り早いと思ったのでWebの力で市場規模拡大にトライしてみたいと思っています。ボドゲーマが生まれたことによってユーザーが解決できるものを提供できれば会員は増えていくと思います。ここはじっくりねっとり、時間をかけて試行錯誤していくつもりです。
どれぐらい大きい市場になるか?
ボードゲームに限定した市場規模算出が難しく、現在の市場規模については諸説が色々あります。ただ、ゲームマーケットを運営されているアークライトさんの社長が仰るに、現在の国内ボードゲーム市場は『50億円』ほどではないかと予想されています。ただし基本的に輸入品が流通しているので国産品に限定した市場規模は非常に小さそうです。
ドイツで500億円~、フランスで300億円~、北米で150億円~ほどです。ドイツの人口、経済規模で3歩進んで2歩下がるみたいな成長を繰り返しているようなのでまだまだ青天井に伸びていきそうだと感じています。

日本国内の市場規模はというと、ドイツを追随できるポテンシャルは十分に持ってると考えています。あんまり根拠はありません(笑)が、土日や平日夜の娯楽方法としてテレビゲーム、オンラインゲーム、スマホアプリが発達している(インドアのエンタメコンテンツは歓迎体制)ので、ボードゲームの認知度を上げていくことが出来ればドイツの規模は抜けるんじゃないかなあ…となんとなく思っています。
ただちょっと懸念してること
日本の市場規模が大きくなった時に国産の流通量が増えるのではなく、海外製の大量輸入が始まって戦えないような状態になってしまうことですかね。。イメージは、超強力な生産ラインと品質力をもつTOYOTAが発展途上国に入ってきたら、その国には自動車メーカーが生まれない感じです。まぁボードゲームにはテクノロジーとか無いので純粋なコスト競争と内容の勝負になってくる可能性もあり、国産品の流動性が高まってくれば圧倒的に分があると思いますが・・。ちょっと心配だなぁというレベルです。
私はさすがドイツ製と思いつつも、愛国主義的な一面もありメイド・イン・ジャパンをもっと強くしていきたいと思っています。そのために国内デザイナーや全国のショップ・プレイスペース運営企業向けに機能を充実させ、ボードゲームファンとボードゲーム関連事業者が同じサービスに共存する、オンラインプラットフォームにしたいと考えています。
グランディングさんの街コロやカナイセイジさんのラブレターが先陣を切って海外で高い評価を受け、私のサムライソウルはすごく嬉しい気持ちになりました。また更なる追随を図るべく、「“日本印”のゲームを世界に送り出そう」をコンセプトに行われているヤポンブランドさんのお取組みには胸アツになる所があり、非常に応援していきたいですね。
最後に…
初回のコラムなのでちょっと頑張ってしまいました。超不定期でこんなノリだったり、ただの数値レポートを流していきたいと思います。ツイッターの公式アカウントやFacebookページも開設しておりますので、ぜひフォローをお願い致しますm(_ _)m
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