- 2人用
- 5分~15分
- 8歳~
- 2021年~
フリップ!フリップ!!フリップ!!!「フリップ!フリップ!!フリップ!!!」 デザイナーズメモ
(3/18、ゲームマーケット公式サイトに投稿したブログの転載です。)
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もくじ
●親子で本気で遊べる神経衰弱を目指して
●それぞれの対応策
●テストプレイでの反応
●さいごに
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●親子で本気で遊べる神経衰弱を目指して
神経衰弱はとても知名度の高いトランプ遊びの一つですが、
「記憶力の優劣」によって実力差がはっきりと出るゲームです。
システム的な問題点をあげるとすると
1)ペアを取った人が連続で行動権がある。
2)カードの組み合わせが限定的(数字のみ)
3)ゲームのテンポ
4)ストーリー性の導入
あたりが気になっていました。
今回「フリップ!フリップ!!フリップ!!!」を作成するにあたり、
上記の問題点に自分なりの回答を出し、作品としてまとめたつもりです。
●それぞれの対応策
1)について。
神経衰弱は先攻不利な点があります。
先手は盤面情報「0」の状態からスタートとなりますが、
後攻は先手の外れたカードの盤面情報を知った状態で自分の手番を迎えます。
盤面情報の多い状態から記憶力の高い人がペアを取り始めると、
盤面情報が枯渇するまで連続でペアを取られる事になるでしょう。
子供時代に親にやられてトラウマになるパターンです。
対策としては「特定組み合わせしか連続行動できない」という方法を使いました。
具体的には「エクストラターン」という効果を持った3枚ペアを取らないと、
3枚ペアが成立しても自分の手番は終わり、相手の手番となります。
2)について。
この作品のデッキ構成はトランプで例えるなら、6スート3クランとなっています。
スートが揃えば3枚ペアとなりますし、クランが揃っても3枚ペアとなります。
揃いやすさによって発生する効果に差はありますが、相手の持っている情報量、
お互いの残りHPなどを考慮し、どの組み合わせを優先するかという選択肢が増えました。
3)について
これはトランプが52枚なのに対して、この作品が1/3(18枚)の枚数である点と
神経衰弱が2枚めくるのに対して、この作品では3枚めくるので情報公開ペースも上がっているので
勝っても負けても繰り返し遊びたくなる様なゲームのテンポは確保できました。
4)について
これは「何故、ヒプノシスマイクなのか?」という話になります。
この作品は「対戦型神経衰弱」で、勝利条件は「獲得したペア数の多さ」ではなく「先に相手のHPを0にする」
となっています。実はバトル物なのです。
「ヒプノシスマイク」という作品は、「1チーム(ディビジョン)3人がラップバトルで覇権を争う」という大筋です。
ただこれだけでは、チーム(ディビジョン)以外の組み合わせに意味がなく、当初は別のモチーフで試作していました。
ピンとくるモチーフが見つからないまま保留状態だったのですが、
2020年の大みそか、家で「ももいろ歌合戦」を見ていました。
そしてテレビから流れてきた「2番手」による特別応援ラップ!
「こういう組み合わせ有りか~~!」と興奮しつつ、
「縦軸にディビジョン、横軸に番手」という構成が浮かび上がりました。
年明けにヒプマイ版の試作品を作ってみると、ゲームシステムとの親和性も高かったので、
その後はブラッシュアップに勤しみました。
●テストプレイでの反応
多くの方にテストして頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。
テストプレイの反応は、やはり「ヒプノシスマイク」を知っている人と知らない人で反応が異なりました。
3つのケースにまとめます。
ケース1:両者がヒプマイを知っている
キャラがめくれる度に歓声が上がり、ゲームに勝っても負けても楽しんでもらえる。
とても好感触が多かったです。ルールへの理解度も早かったので、難易度も適切だった確認できました。
ケース2:両者がヒプマイをしらない
読み方の難しいキャラが多いので、そこに捉われて記憶が追いつかない方が多かった。
またキャラによって関わる「役」が異なるので、そこを頼りにプレイしたという意見を頂きました。
このケースの方々の意見は、カードの見た目のデザインに大きく影響を与えてくれました。
ケース3:片方が知っていて、片方は知らない
サンプル的には5組でしたが、共通していたのが「ヒプマイの布教を始める」という点でした。
また、ヒプマイを知らない方も「カード化されてディビジョン構成や、キャラの関係図をイメージしやすい」
という意見もありました。
いずれのケースからも貴重な意見を頂けましたが、
特にケース3の意見が面白く、この作品の方向性・可能性を教えてもらったように感じました。
●さいごに
この作品を通じて「ヒプノシスマイクってカッコいいな!」、「ボドゲって面白いな!」と、
双方のファンが感じていただけるきっかけになれたら幸いです。
2021/03/18 くらげシステム/ヤブロン
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