- 2人~4人
- 60分~120分
- 14歳~
- 2018年~
ブラス:バーミンガムyuccaさんのルール/インスト
白ブラスの入門ルール
ブラス:バーミンガムで用意されている入門ルールに限定した内容です。
私見ですが、しっかりと入門ルールで練習を積み、慣れてきたら本ルールで本気でブラスを対戦することをオススメします。
セットアップ
はじめに、各箇所に書かれた星マークの数をプレイ人数に合わせて除外しておく(4人の場合は除外不要)
- 対応しない通常カードの除外(通常カードの表の右下欄に書かれた星マークの数)
- 対応しない商人タイルの除外(商人タイル上部に書かれた星マークの数)
- ワイルド都市カード、ワイルド産業カードをプレーヤー1人に対して各種1枚ずつ用意
ゲーム盤のセットアップ
- 発展表(ゲーム盤の外周マス)に六角形の勝利点マーカーを「0」、円形の収入マーカーを「10(つまり収入レベルが0"ゼロ")」に配置
- シャッフルした通常カード(略称:山)、ワイルド都市カード、ワイルド産業カードの配置
- 商人タイルをそれぞれの市場マスにランダムで配置(プレイ人数によって使用しないマスがあるため、各マスの星マークの数を参照すること)
- 商人タイル(空の商人タイル以外)にビールを配置
- 鉄(オレンジ色のキューブ)を、最も低い価格の2マスを空けた状態で配置
- 石炭(黒色のキューブ)を、最も低い価格の1マスを空けた状態で配置
各プレーヤーのセットアップ
- 手札用通常カード8枚
- 捨て山用の通常カード1枚(ゲーム盤の山から1枚ひいて裏面にして捨てる)
- 17ポンド(通貨記号:£)
- 個人ボードにレベル分けされた各産業タイルを配置
※セットアップの補足
- 通常カードをプレイ人数によって調整する際は、色を基準にして分けると間違えるので注意です
- タイルの種類が多いので500円硬貨ケース(キャンドゥ)などに収納されるとコスパ良く整理できます
- プレイを重ねていく中で検討されていけば良いと思いますが、入門ルールともあってセットアップを省略しても良いと思います(各種の産業タイルのセットアップはレベル3までの配置にとどめて省略したり、鉄や石炭も低額マスだけに配置したりと、必要になったらその都度セットアップを足していきます)
各ラウンド
1ラウンド目
- 何らかの手段でプレイ順を決めたら、プレーヤーマーカーをゲーム盤左下の丸いマスに上から並べ置く
- 手番順ごとに、手札から任意の1枚を捨て、アクション(建設/敷設/開発/売却/借金/パス)を1回だけ実行する
- ゲーム盤上に自分の産業タイルと運輸タイルのどちらも存在しない場合のみ、都市カードを持っていなくても、産業カードで任意の都市に建設できる。また運輸タイルならばどこでも敷設できる
- アクションで支払った£は、プレーヤーマーカー上に重ね置く
- アクションが終わったら、山から1枚手札を補充する
- 全員が手番を終えたら、そのラウンドで支払った£の低い順にプレーヤーマーカーを並べ直す(同額なら前ラウンドの順番を引き継ぐ。並べたら£を除去)
- 収入レベル(外周のマスでなく、その内側に属する黄金色の丸の数値)に応じて£を得る、または支払う
- 2ラウンド目へ
2ラウンド目以降
- 前ラウンドで支払った£の低い順で手番を回す
-
手番中はアクションを2回実行する(同じアクションでもOK)
- アクション(パスを含む)を1回実行するごとに、手札の1枚を捨て札とする(自分の捨て山に表にして置く)
- 建設アクションに限り、捨て札のカードの内容が関係する
- 2ラウンド以降も自分の産業タイルと運輸タイルのどちらも存在しない場合は1ラウンド目の内容と同様の建設と敷設ができる
- アクションの内容は以下の「アクション詳細」を参照
-
手番が終了したら、手札が8枚になるように山から通常カードを引いて補充する(2枚引く)
- 通常カードの山が無くなったら、それ以降の補充はせず、既存の手札だけでラウンドを続行する(全員が手札を使い切るまでラウンドは続く)
-
全プレーヤーの手番が回ったら、ラウンドが終了となる(以下の通り1ラウンド目と同様の処理を行う)
- 手番順の決定(£の支払いが少ない順)
- 収入レベルに応じた£の獲得(マイナスレベルなら支払い)
- 収入のマイナス分が支払えない場合は、産業タイルを必要な数だけゲーム盤上から除去し、それらコストの半分(切捨て)を銀行から得て返済する(返済で余った資金は手元に残す)
- 返済で不足する場合は、不足する£1につき、勝利点1点をマイナスする(勝利点はマイナスにならない)
-
産業タイルを除去することで収入を得られるのは、返済資金が足りないの時だけであり、また返済額以上の余分な産業タイルを取り除くこともできない
- 以降、同様にラウンドを続ける
- 手札が尽きたらゲーム終了となり、以下の勝利点を計算する
- 運輸タイルに隣接している接続マーク[•-•]のカウント
- 産業タイル左下の勝利点数
- £4につき1勝利点を加算(最大15点まで)
- 収入レベルを勝利点に加減算(収入がマイナス時は減点)
-
レベル2以上の産業タイルからタイル左下の勝利点をもう一度加算する
※ 勝利点が同点の場合、収入レベルが最も高いプレーヤーが勝利し、さらに同点の場合には最も資金が多いプレーヤーが勝利。それでも同点の場合、全員で勝利を分かち合う(引き分け)
これ以後の内容は、ゲーム盤を参照しながら読まれることをお勧めします。
接続とネットワークについて(アクションの前提知識)
接続とは
船で都市と都市が繋がっている状態を指します。
アクションで「接続」が必要となる場合は、どのような経路でも構わないので、都市や市場が船で繋がっている必要があるという意味合いになります。
接続に必要な船は、他人の船であっても構いません。自分のでも他人のでも繋がっていれば接続とみなします。
ネットワークとは
自分のタイルがある都市に加え、自分の船が置かれた経路に接してる都市とその先の経路を指します(参考:図3)
建設や敷設のアクションで、プレーヤーのテリトリーを拡大していくことになりますが、どこにでも建設や敷設ができるわけではありません。自分のネットワークを中心に拡大していくことになります。
しかし序盤だけは、その制約が緩和されて建設・敷設がしやすくなっているという流れになります。
資源(石炭・鉄・ビール)の消費について
建設や売却などのアクションで行う際は、常に以下の確認を行った上で資源を消費する
- 石炭と鉄は、建設されたタイル上のキューブと市場のキューブの2種類がある。それぞれ消費する際はタイル上のキューブが常に優先される
- タイル上のキューブは常に無料で消費でき、市場のキューブは安い順から購入しなければならない
- ビールはタイル上のものと、商人タイル上のものがあるが優先順位はない
以下は資源ごとの消費条件(参考:図1)
石炭
■石炭が置かれているタイルがゲーム盤上に存在する場合、以下の手順に沿って無料で消費していく
- 石炭があるタイルと、消費先の都市が接続されていれば、そのタイル上の石炭を消費する
- 石炭があるタイルが複数あり、どのタイルにも接続されている場合には、最も近いタイルから順に消費する(都市間を接続する船の数が少ないタイルから順に消費)
- 石炭があるタイルに接続されていない場合は、市場から購入することが可能
※タイルは自分のであっても、他人のタイルであっても同等に扱います。つまり、他人の石炭が最も近いタイルであれば、他人の石炭から消費していくことになります。プレーヤーに消費元の選択権はなく、上述の条件に沿って決まります。また、接続についても他人の船や自分の船に関係なく、誰の船であっても接続とみなされます。
※最も近い消費元のタイルを比較する際は最短経路で比較する
■石炭を市場から購入する場合
- 石炭のあるタイルが盤上に無い場合、または石炭があるタイルと接続されていない場合に限り、市場から石炭を購入できる
- 石炭を購入するには市場と接続されていることが必要
- 購入の際は、価格の低いマスから順に購入していく(市場マスのキューブが無くなっても、1個£8で何個でも購入できる)
鉄
鉄は接続の必要なく消費、または購入ができる
- 鉄が置かれているタイルがゲーム盤上に存在する場合、そのタイルから無料で消費可能
- 鉄があるタイルとの接続は不要であり、近いタイルである必要もなく、任意のタイルから選んで消費できる
- 鉄が置かれているタイルがゲーム盤上に存在しない場合に限り、市場から購入できる(市場との接続も不要)
※石炭と同様、市場のキューブが無くなっても、1個£8で何個でも購入可能
ビール
ビールを消費する際は、それぞれの以下の条件を満たしたビールの中から選んで消費できる
- 自分のタイル上のビールを消費する場合、接続不要でどこの場所からでも消費できる
- 他人のタイル上のビールを消費する場合、使用する場所との接続が必要
- 商人タイル上のビールを消費する場合、商人タイル(市場)との接続が必要(ボーナス有り)
※商人タイルのビールを消費すると、その隣のアイコンに従ってビールボーナスが即時得られる(このビールは早い者勝ちで補充されることはない)
※ビールボーナスにおける開発は1枚のみ
(図1)
また、これらのヒントが盤上にも図示されています。例えば、資源の消費条件(図2:下の赤丸)、敷設のコスト(図2:右の赤丸)など、こちらの方が分かりやすく、覚えておく必要もありません。
(図2)
アクション詳細
建設
-
アクションを実行する際の捨て札は、都市または都市の産業に対応するカード内容でなければならない(他のアクションでは、捨て札にしたカード内容とアクションの効果には関連がない)
- 都市カードの場合、対応する都市の産業の中から選んで配置(ネットワークや接続は必要なく建設できる)
- 産業カードの場合、自分のネットワークにそのカードと対応する産業があれば建設可能
- 建設しようとする産業タイルは、個人ボード上で最もレベルが低い1枚から建設していく
- タイルを取った個人ボードの左に記された資金と資源を支払う(石炭の消費には接続が必要)
- 支払った資金は、ゲーム盤左下の対応する人物タイルの上に置く
- 炭鉱・製鉄所・醸造所を建設したら、その産業タイル上に資源を置く(タイル右下記載の数だけ共通在庫から取って配置。また醸造所のみ区切り線が入っているので、左側の個数だけを配置)
- 炭鉱と製鉄所を建設した場合、建設時に配置した資源を即座に市場マスが全て埋まるまで輸送(売却)できる(売却価格は高い順から埋めていく。また、この市場への輸送は、その産業タイルが建設された時のみ行われ、既に配置されてるものには適用しない)なお、炭鉱のみ市場(⇆)との接続が必要となる
- 建設時の確認事項
- プレーヤー1人が1つの都市に2つ以上の産業を建設することはできない
- 建設しようとしている都市の産業マスに、単独アイコンと複合アイコンの両方が空いている場合、単独マスに優先して配置しなければならない
- 農園醸造所(名前のない2つの都市)を建設する場合には、自分のネットワーク内にある必要がある(敷設によって隣接が必要)
- 三又路の農園は通常どおり運輸タイルが1つ配置されているだけで足りる
- 個人ボード上のタイル枠(左側)に右半分が黒い丸印の産業タイルは配置不可
- プレイ人数が2~3人の場合に使用しない都市カードの都市にも、ワイルドカードならば建設することができる
建て替え
建て替えは通常の建設条件に以下の内容を加えて建設することで、既設の産業をレベルアップできる
- 自分が建設した産業タイルならば、どの産業タイルでも必要コストを支払って建て替えが可能(建て替え前のタイルに残ってる資源は共通在庫に戻す)
- 他人が建設した産業タイルならば、炭鉱と製鉄所のみ建て替えが可能。その場合は、ゲーム盤上に(タイル上にも市場マスにも)資源がない場合に限り建て替えが可能
- 建て替える際は、既設の産業と同じものでなければならない
- 建て替え前のタイルから勝利点を得ることはできないが、収入レベルが下がることはない
建設時の捨て札の効果一覧
- 都市カード:カードの内容と一致する都市内に書かれた産業タイルを配置できる
- ワイルド都市カード:任意の都市に産業タイルを配置できる(農園醸造所以外)
- 産業カード:自分のネットワークにある都市1つにカードに対応した産業タイルを配置できる
- ワイルド産業カード:任意の産業カードとして扱う(自分のネットワークだけに使える)
敷設
- 自分のネットワーク内に隣接する経路に運輸タイルを配置できる(自分の都市、または自分の運輸タイルが隣接してる都市に隣接する経路から選ぶ
- 必要コスト:£3(参考:図2)
- 経路は「川(水色)」から選び、1アクションで1枚だけ配置可能
- 既に配置済みの経路には配置できない
- 支払った資金は、ゲーム盤左下に対応する人物タイルに置く
- 盤上に自分の産業タイル、運輸タイルが1つもない場合は、任意の場所に配置可能
(図3)
借金
- £30を得る
- 収入マーカーを3レベル落とす(発展表の3点分ではないことに注意)
- レベルを落とした後のマスは、落としたそのレベルの中の最大マスで良い
- 収入レベルが-10を下回る借金はできない
売却
- 自分の紡績所・工場・窯元タイルに対応した商人タイルと接続されている事を確認する
- 売却するタイル右上に描かれた樽マークの数だけビールが消費できることを確認(書いてなければ必要なし)
- タイルを裏返す(商人タイル上のビールを消費すればビールボーナス)
- ビールボーナスの開発は、1枚だけタイルを除去できる(電球の🚫アイコンのあるタイルは開発不可)
- 裏返したタイルの右下記載の分だけ収入マーカーの発展表を前進させる(収入レベルではない)
- 1回のアクションで売却できる産業の数に制限はない
開発
- 開発したいタイル1枚につき、鉄を1つ消費することで、建設することなくタイルを個人ボード上から除去できる
- 自分の個人ボード上の産業タイルを1回のアクションで最大2枚まで開発できる
- その産業の最もレベルの低い順にタイルを除去する
- 異なる産業を1枚ずつ除去することも可能
- 電球の🚫アイコンのあるタイルは開発不可(建設で取り除かなければならない)
偵察
- 手札にワイルドカードが1枚でもある場合は、偵察を実行することはできない
- 通常のアクションに必要な捨て札とは別に、手札から追加で2枚捨てる
- ワイルド産業・ワイルド都市カードを1枚ずつ獲得する
- 手番終了の補充も通常通り行い、ワイルドカードと合わせて手札が8枚となっていることを確認する(山が残っていれば)
パス
パスを行う際も、1回のアクションとして手札から1枚を捨て札とする(手番中の2回のアクションを全てパスするなら2枚)
勝利点(アクションの流れ)
勝敗を決める勝利点は、産業タイルから得られます。そして、この産業タイルを配置することを【建設】と呼びます。
建設された産業は【敷設】で商人に繋げることで【売却】が成立し、【勝利点】と【収入】を獲得できます。
この一連のアクションを効率化させるためには、
【借金】をすることで建設・敷設を加速させ、
【開発】によって高い勝利点が得られるよう建設レベルを高め、
【偵察】で建設の広域化を図ります。
このように全て【建設】を中心として各アクションが存在し、産業の需給を見極めながら効率的な配置を考えていきます。
なお、勝利点は売却アクションで紡績所・工場・窯元タイルを裏返す他に、資源の消費によって炭鉱・製鉄所・醸造所タイルを裏返す、もしくは敷設によってもたらされる。ゲーム終了条件は手札が尽きることなので、手番数が限られている中で勝利点を上げていくということになる。
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