京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科では毎年、SEIKA GAMESとして学生さんがボードゲームを作っています。なんと、ボドゲーマ上で行われる一般投票の結果1番人気のボードゲームは製品化のための資金が大学から提供されます!
講師を勤めるTANSANの朝戸さんとともにプロジェクトを紹介します。#PR
「参考になりそう」「後で読む」「面白かった」と思った方はSNSボタンをクリックしてくれると嬉しいですm(__)m
ボードゲームは、遊びとしての面白さの原点を確かめながら、自分の手でモノを生み出し、すぐに遊べて、気軽に改善することができます。
そんなボードゲームを学びに活用しているのが京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科です!学生たちは日々ボードゲームを通して学びを得て、生み出されたゲームはSEIKA GAMESとして発表されています。
2023年11月の投票により、1位のパニックトークと2位のカイシャクチガイが商品化決定しました!どちらもルールやデザインなどをブラッシュアップして、2024年に発売予定です。ボドゲーマオンラインストアでもお取り扱いいたしますので、販売までもうしばらくお待ちください。
2024年9月、ゲームマーケット2024京都 in 京まふでSEIKA GAMESのボードゲームが販売されることになりました!
9/21(土)と9/22(日)の両日、C06の京都精華デジタルクリエイションブースで販売されます。
ぜひ会場に足を運んで、手にとってみてくださいね。
パニックトークはディベート+縛りの会話ゲーム!
カイシャクチガイは、イラストをカイシャクしてクイズを作るゲーム!
どちらも実際に遊べるようになるのが楽しみです!販売開始しましたら、ボドゲーマからもお知らせいたします。
SEIKA GAMESの投票の経緯や詳細をもっと知りたい!という方向けに、ご紹介をさせていただきます!
こちらの精華大学の学び舎から、SEIKA GAMESのゲームが生み出されています。
SEIKA GAMESとは
あらためて、SEIKA GAMESの詳細をご説明いたします。
京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科では、デジタルクリエイションコースがあり、ゲームの授業が行われています。
このコースで制作されるゲームの成果物は、SEIKA GAMESというブランドとして発表されています。
2年次は、2019年度まではデジタルゲームのプランニングをする授業をされていましたが、2020年度からボードゲームのプランニングに切り替わりました。
ボードゲームを学生自ら考案し、モック(試作品)を何度も制作し、自分たちで提案する面白さを確かめながら、発売を目指しボードゲームの開発をしています。
商品開発力、アイデア力などを鍛える授業になっています。
授業の様子。学生同士で話し合って、ボードゲームが制作されています。
3年次では、2年次で養った企画力を発揮するとともに、3DCGの技術やプログラム技術を生かし、VRゲームをチーム制作しています。
この2つの授業での制作物がSEIKA GAMESというブランドとして発表しているものです。
本コラムで詳細にご紹介していくのは主にボードゲームになりますが、SEIKA GAMESにはデジタルゲームもあるんですね。
SEIKA GAMESはX(旧Twitter)アカウントもありますので、興味を持った方は今からフォローをしておきましょう!
ゲームマーケットにも出展されていたので、すでにフォローしている方も多いかも?
ゲームマーケットのSEIKA GAMESブース。多くのゲームが販売されています。
SEIKA GAMESの投票が行われました。
今年度優秀作品の投票が開始しました!
投票期間は11月24日から11月30日の15:30。面白そうだなと思った作品に投票をお願いしました。
投票対象のゲームは以下のリンクから詳細をご確認いただけます。
SEIKA GAMES過去作品紹介
ここからは、SEIKA GAMESの過去作品をご紹介します!
【販売中!】好きそうなやつをあてるだけのやつ:2021年作品
苦労した点はありますか?
このゲームの趣旨は相手の好きなものを当てることです。この“好きなもの”を沢山用意することに苦労しました。
ただモチーフを出すだけでは面白いゲームにはなりません。好きな人もいれば、嫌いな人もいそう。そういった絶妙に好みが別れるようなモチーフであれば、一か八かの勝負に出たり、自分が知っている相手の情報から推察してみたり、はたまた相手の意外な一面を知ることができたり…などゲームをぐっと面白くすることができます。
このようなカードを多数捻り出すためにチームみんなで意見を出し合い、100種を超える好きなもの、こと全てにイラストをつけ、カードを制作しました。
是非これらを駆使して相手の好きなものを当ててください!
このゲームの面白さはどういったところですか?
「好きそうなやつをあてるだけのやつ」はその名の通り、相手の好きなものを予想して当てる至極シンプルなゲームです。
アイスブレイクで使用する場合、容姿や仕草など初見で得られる情報のみで予想することになります。あなたの洞察力で相手の好きそうなやつを的中させましょう!終了後はカードを話題にお話してみても楽しいかもしれません。
友人や家族とプレイする場合、あなたが相手のことをどれだけ知っているかが重要になってきます。これまでの付き合いの情報から無双できるかもしれませんが、お相手の意外な好みの罠により撃沈させられてしまうかもしれません。
全員好きじゃないと思うカードは宣言すれば場に出すことができますが、もしかしたら好きなひとが居たりするかも…是非遊んで真相を確かめてください!
【販売中!】最強の犬には敵わない!? :2022年作品
苦労した点はありますか?
苦労した点としては、やっぱりゲームの構想を練ることですね。授業内で提示された作るゲームのテーマがバズるボードゲームだったのでそれに合わせて企画を考えました。見た目で特徴が伝わりやすくて誰でも楽しめるような内容、デザインにしつつどうやったらゲームとして楽しくなるだろうか、ということをひたすら考えていました。
デザインは緩めの方が親しみやすくて気軽にできるゲームになるだろうかだとか、タイトルは癖のあるものの方がインパクトがあって印象に残りやすいだろうかだったりとか、チームの皆とあれこれ考えながら作っておりました。
それと、制作途中で試作品を作ったのですが、一枚一枚手作りで作ってしまったので凄く手間がかかりました。作業としてはそれが一番時間がかかったかもしれません。
このゲームの面白さはどういったところですか?
このボードゲームの楽しいところは、皆でワイワイと楽しめる点です。
キャラカードとあだ名カードを組み合わせてキャラクターを作ることができるのですが、限られた手札の中で作るので大体が変なものになってしまいます。しかもあだ名カードは、自分の意図とは関係なくランダムに一枚付いてしまうので尚更カオスなものになりがちです。そんなキャラが如何にお題に合っているかを皆で議論するのがとても楽しいところですね。
勝ち目の薄い自キャラを勝たせるために全力で熱弁したり、王道の最強キャラを作って強キャラとして君臨したり、そもそも勝負に降りて傍観者になっている人もいたりと、色々な立場が生まれるのが面白いです。皆と楽しくコミュニケーションが取れる議論タイムにこのゲームの面白さが特に沢山詰まっていると思います。
バトル&ドロー:2022年作品
苦労した点はありますか?
今回このバトル&ドローをつくるにあたってゲームのルールからデザイン、カードのイラストに当たるまで僕達4人で作り上げるという点が苦労した点です。
全て話し合いで決まるので、自分が面白いゲームになると思う意見をそれぞれ出すので意見が分かれて、全然案がひとつにまとまらない時はとても頭を抱えたのを覚えています。それでもお互いが納得が行く形で話がまとまって完成した時の達成感はこのメンバーでやってきてよかったと思えるほど大きなものでした。
このゲームの面白さはどういったところですか?
このゲームの面白さはやはり自分が描いたイラストのカードで戦って遊べるという点だと思います。制作リーダーの僕は小中学生の頃自分で作り上げた世界で自分が考えたキャラクターを戦わせて遊ぶカードゲームを作っていたと言う話を制作チームに話したら共感の声が上がりました。
なので裏面や表面のイラストを描いて印刷して紙を切って...という形で1から作るのではなく、一番楽しいイラストを描いて遊ぶという所だけを皆さんに楽しんでやって頂きたいという思いからこの商品が完成しました。
イラストを書くだけでなく、シールや写真を貼ったりしても楽しんで頂けると思います!
SEIKA GAMESの歴史
京都精華大学の大溝範子さん(以下大)とTANSANの朝戸一聖さん(以下朝)に、SEIKA GAMESについてお話を伺いました。
京都精華大学はどういった特徴の大学でしょうか。
大:1968年創立で、特徴としては自由な雰囲気があげられます。京都の郊外の広い敷地の中で、のびのびと制作している印象があります。留学生が多いのも特徴で、海外の協定校も全世界に50校以上あり、かなり多いです。
SEIKA GAMESはどの学科の授業で取り組まれているのでしょうか。
大:デザイン学部ビジュアルデザイン学科という、デジタルクリエイションコースとグラフィックデザインコースの2つのコースがある学科です。1年と3年で2つのコースで一緒に授業を行なったりしています。その中でもデジタルクリエイションコースはゲーム、映像、デジタルイラストなどのクリエイターを目指す学生が多いです。
目先の技術だけではなく、考えて制作するプロセスも大切にしています。ゲームや映像の世界の第一線で活躍する卒業生も多く輩出しています。
SEIKA GAMESは、2年の「ビジュアルデザイン応用実習」と3年の「ゲームアプリプロジェクト」という授業の中で制作しています。2年は約35人、3年は約20人の学生数で、選択授業の中で一番多いプロジェクトになっています。
多くの学生が授業で学んでいます。
SEIKA GAMESはどのように始まったのでしょうか。
大:私が精華の専任教員に就任した2013年に発足しました。元々は3年の授業で制作するデジタルゲームのブランドとして考えていたんです。2年の授業では、デジタルゲームのプランニングをしていたのですが、2020年からアナログゲームのプランニングに変更しました。
そのタイミングで朝戸さんも授業をされるようになったのですね。
大:はい、最初は大手ゲーム会社と組んでデジタルゲーム(アーケード)の企画をしていましたが、2年生の時点はまだスキルが足りなく、実現化し遊びを試してみるハードルが高く、面白さを実証することが難しいと感じていました。そんな中で、アナログゲームのプランニングだったら実際にモックを作れるし、商品化も可能であると思いついたのですが、私自身は、デジタルゲームの開発しか経験がなく、デジタルゲームの企画とボードゲームの企画は、アイデアの立て方や、企画としての考え方が違うと思ったので、ボードゲームの専門家の朝戸さんに、授業をお願いしました。
朝:ボードゲーム製作はエンタメを作る場合の総合力が必要で、それがコンパクトに纏まっているので授業アイテムとしては最適だなと感じてるので、授業でやるのは良いだろうなと思っています。元々別の大学でも授業をやっており、授業自体は初めてではないので授業にドキドキというのはなかったですが、精華大学の方はその後、活躍されてる人も多いので純粋にどんな学生さんがいるのか楽しみでした。
ボードゲーム製作の実際の現場にいるので、そういうゲーム制作のもろもろを説明する講師という立場で協力しています。
朝戸さんが参入してからの活動の変化はいかがでしょうか。
大:学生が、どんどんモックを作り遊んで、楽しみながらゲーム性を練っていく姿にびっくりしました!実際に遊べて、ゲームバランスをすぐに調整できるスピード感はすごいです。毎年商品化でき、ゲームマーケットでも販売しています。
朝:精華大学の学生さんたちは、基礎能力が高いなと思いました。クリエイティブツール全般の使用もなんなくできていますし、意欲もあると思います。
ゲームマーケットで販売された過去作品、リズム食堂。
投票で1位になったゲームには資金が提供されるとのことで、学生にとっては気が引き締まりますね。
大:そうですね。アイデアを形にしていく力を身に着けていってほしいと思います。アイデアの面白さのコアになる部分を発見し、自分達でバランスを確かめつつ調整を重ね、人にも伝わるようにデザインや広報、プレゼンテーションができるようになって欲しいです。多くを求めすぎかもしれないですが(笑)。
今回はボドゲーマの機能を利用して投票を行うのですね。
朝:はい。ボードゲーマーの方に授業の成果物を見た結果、感想を教えてもらいたいと思っており、ボドゲーマさんには日頃からボードゲームに対してレビューをする視点でゲームを楽しまれている人も多く、そういった投票をお願いしてもやっていただける方が多いのではと思っています。なのでぜひお願いします!(笑)
ゲームの概要を聞いて、面白さがしっかり伝わったか、面白そうだと思ったか、そして発売したら実際に買ってみてもいいかもと思えたか、などなどを普段のボードゲーム情報に触れた時みたいな正直な視点で見ていただけると助かります。
これからのSEIKA GAMESに期待ですね。
朝:学生の間にがんばった成果が出るようなゲームレーベルになるといいなと。学生のうちに成功や失敗の体験をしてもらいつつ、一般の皆さんには学生ならではの柔軟なアイデアを提供できるようなゲームレーベルになるといいなと思っています。
大溝さん、朝戸さん、ありがとうございました!
SEIKA GAMESについて、伝わりましたか?
投票は終了しましたが、これからの活動にもぜひご期待ください!
「参考になりそう」「後で読む」「面白かった」と思った方はSNSボタンをクリックしてくれると嬉しいですm(__)m