スタッフブログ

ボードゲーム道場

棋ニャン会（ボードゲーム道場）で見続けてきた、正直な話

「ボードゲームって、頭が良くなるんでしょ？」

棋ニャン会を始めてから、何度も聞かれた質問です。

でも正直に言うと、私はこの問いにいつも少しだけ言葉を選びます。

なぜなら、

「遊べば自動的に賢くなる」

そんな都合のいい話ではないからです。

勝てない子が、盤面から目を逸らした日

ある日の道場でのこと。

小学生の男の子が、連敗していました。

手は止まり、ため息が増え、

ついには盤面から目を逸らし始めたのです。

「もう無理」「どうせ負けるし」

よくある光景かもしれません。

でも、ここに“考える力”が育つかどうかの分かれ道があります。

棋ニャン会では、すぐに答えを教えません

その時、私はこう言いました。

「次の一手、当てなくていいよ。

　今、何が一番イヤそうかだけ教えて」

彼は少し考えてから、

「ここを取られるのがイヤ」と答えました。

それで十分です。

正解の手を探す前に、

盤面を見る

状況を言葉にする

ここから“考える”は始まります。

考える力＝正解を早く出す力ではない

多くの人が勘違いしています。

考える力とは

✔ 早く

✔ 正しく

✔ 一人で

答えを出す力ではありません。

棋ニャン会で育っていくのは、

• 今、何が起きているかを見る力
• 自分の感情に気づく力
• 負けや不利を受け止める力
• もう一度盤面に向き直る力

これらすべてを含んだ「考える力」です。

ボードゲームは、人が出る

ボードゲームは不思議です。

頭の良さよりも、

焦り・癖・人との距離感

そういったものが、そのまま盤面に現れます。

だから棋ニャン会では、

勝ち負けよりも

「どう考えたか」

「どんな顔で負けたか」

を大切にしています。

「道場」と呼んでいる理由

棋ニャン会は、ボードゲーム教室ではありません。

・上手くなる場所

・勝つための場所

である前に、

自分の思考と向き合う場所

人と交わりながら育つ場所

だから「道場」と呼んでいます。

考える力は、静かに育つ

あの日、連敗していた彼は、

結局その日も大きくは勝てませんでした。

でも帰り際、こう言いました。

「次は、もうちょっと見てからやる」

それでいい。

それが、確かな一歩です。

棋ニャン会について

棋ニャン会（ボードゲーム道場）では、

子どもから大人まで、

勝敗を超えて「考える体験」を大切にしています。

体験会や道場の様子は、

プロフィールのリンクからご覧ください。

最後に

もしあなたが、

• 勝ち負けに一喜一憂してしまう
• 子どもにどう関わればいいか迷っている
• ただの習い事ではない「場」を探している

そんな想いを持っているなら、

きっと棋ニャン会は合うと思います。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。