ファンタジー世界のトレジャーハンターとなって、他のプレイヤーよりたくさんの財宝を獲得する事を競うゲームです。
デザイナーは『マジック・ザ・ギャザリング』が余りにも有名で、他にも『キングオブトーキョー』や、『アンドロイド:ネットランナー』などのリチャード・ガーフィールド氏が2015年に発表した作品です。
その後、完全日本語版が2016年にアークライトさんから発売されました。
基本は『世界の七不思議』『イッツ・ア・ワンダフルワールド』のように、カードによるドラフト方式です。(最初に配られたカードから、各自が1枚ずつ好きなものを選んで取ったら残りを順々に左へ回していくやりかた。『自分がどれを取るか』だけではなく、『他のプレイヤーに何を残すのか』も考えなくてはいけない、なかなか頭を使うシステムですね。)
今作は取ったらカードによってその後に複雑な生産・発展をしたりせず、初心者にも分かりやすいくらいドラフト方式そのものをメインに据えた作品になっています。
例によって、6人プレイが可能なことから速攻で購入したものの、なぜかすっかり存在を忘れておりました。(あんまり話題になってないような気がします…笑)
◾️3つの遺跡に連続で挑め!
ボード上には、《雪の高山》《緑のジャングル》《溶岩流れる地下洞窟》の3つの遺跡があり、これを順番に攻略します。
それぞれの遺跡には《財宝タイル》がランダムに置かれており、《MAX》と表示してあるものと《MIN》と表示してあるものの2つがあります。
中にはかなり価値の高いアーティファクトもあれば、呪いのかかったマイナス点の呪物もあります。またそれ以外にも、出したカードの種類によって価値が大きく変動する《魔法のスクロール》などがあります。
各プレイヤーはこれを見ながら、どこを重点的に攻略するか考えるわけですね。(…で予想通り、たいていは狙いがかぶって奪い合いになる、という展開ですね。笑)
◾️冒険の仲間はドラフトで採用する!
プレイヤーは《トレジャーハンター》のくせに、なぜか1人では遺跡を踏破できません、笑。
そこで各プレイヤーは前述の《ドラフト方式》によって、同行する仲間を集います。
全員に9枚を配り、1枚ずつピックアップしては左の人に回していきます。
仲間カードには能力値が書いてあって、これが高いキャラクターほど強いです。したがって、ドラフト時に争って高いキャラクターを選んでいくのが基本ですが、それぞれは3つの遺跡のうち《ひとつだけ》にしか役に立ちません。(赤いカードは地下洞窟でしか使えない、など)
ここで、各プレイヤー同士の思惑が交錯する仕掛けですね。
またカードにはキャラクターの他に、数値を変動させるものが含まれており、それ以外にも直接勝利点になる《コイン》や、脱出時にゴブリンを撃退する《番犬》などもあり、どれもけっこう重要なので、ここが悩みどころとなります。
各遺跡で出せるカードの枚数に制限はないのですが、遺跡3つにカードは9枚しかないので、ここも悩みどころです。
◾️仲間を集めたら、さあ出発!
カードドラフトさえ終わってしまえば、あとはやる事は簡単。
順番に出したいカードを伏せて前に置き、一斉にオープン!
この時キャラクターの能力が最も高かったプレイヤーは《MAX》の財宝を。(準備を万全に整えて挑んだ、という解釈だそうです。)
最も低かったプレイヤーは《MIN》の財宝をゲットできます。(最も低いチームは、それだけイチ早く出発したという解釈だそうです。)
ただし、出したカードの値を比べた後で、各プレイヤーは特殊効果のカードを順番に出す事ができます。(数値の合計を2倍にする《しもべ動物》とか、数値を+4する《炎の剣》とかです。この使いどころによってはMAXとMINがたちまち変動してしまうのです!(ここが盛り上がりどころですね)
そして中間の値になったプレイヤーたちは何ももらえません。(残念!)
「よしっ!俺がトップだな!こいつはもらったぜい!」
「あ〜ん、また届かなかったー!」
「きゃー!じゃあ私がマイナスを取るの⁈」
「良かった〜!俺セーフ(笑)」
…と、こんな感じ。
◾️ゴブリンの谷を通って脱出だ!
3つの遺跡を攻略したプレイヤーたちは、最後にゴブリンの住む谷を抜けて帰還しますが、そのままではゴブリンに貴重なお金を盗られてしまいます。
そこで出番となるのが《番犬》!
このワンコたちの能力がゴブリンを上回っていれば、お金を盗られないで済む上に、一番強いワンコは誰かが盗られたお金も全て回収できます。とっても大切な仲間です♪
(自分で戦わず、ぜんぶワンコ任せのトレジャーハンターって何⁈笑)
この流れで1ラウンド。
これを全部で5ラウンドやっておしまいです。獲得した金額を合計して、最も高い者が勝利者です!
ね、簡単でしょう?
◾️プレイ感は意外に軽い
ルールがとてもシンプルなので、ビギナー混ぜても説明には10分程度。1ラウンドに10分くらいしかかからないから、トータルで1時間前後、といったところでしょうか?
ベテランプレイヤーにはちょっと軽すぎるくらい。(ドラフトでほとんど決まってしまい、カードの出しかたにはそれほど考える余地がないところが少々物足りない感じでしょうか。)
それでも6人プレイでのこの軽さは利点なのか、なかなかメンバーには好評でした。
特に《番犬》を集めてコインをうまく稼げて勝利した犬好き女子は、大満足しておりました♪
ドラフトがうまく生きて、財宝争いが熾烈になる5〜6人でのプレイが、盛り上がって良い感じですね。(すみません、4人以下でやった事が無いので何とも言えませんが…。)