荒廃した未来のブラッドスポーツをテーマにした真っ向からの殺し合いを描いた2016年リリースのゲームです。
デザイナーは、『サンクトゥム』『株式会社ゴブリン』のフィリップ・ネドゥク氏。
撃ち合い、殺し合いのゲームですが、やられてもすぐに復活するため、脱落が起こらないように工夫されており、「死んだから負け」なのではなく、どれだけたくさんの相手に効果的なダメージを与えたか、その累積を競う内容となっています。
ビデオゲームのFPS(First-Person Shooting Game)というジャンルの、一人視点での射撃戦闘ゲームのイメージを再現する形式のボードゲームになっているようです。(私は全くやらないので受け売りですが…)
最大5人、拡張を入れれば6人までプレイできると聞き、しかも『殺し合い』と来れば、ウチのグループ向きだと思って購入しました。
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■カラフルな原色で、サイバーなイメージの室内競技
互いにつながった構造の部屋が10〜12室あり、そこに転送された『プレイヤーの分身』が、他のプレイヤー相手に戦うという展開です。

2枚裏表のボードを組み合わせる事で、少しだけ部屋の構造が違う仕掛けになっています。
その中の3箇所ある《武器の出現場所》に、ランダムに《武器》が出現するので、それを手に入れて相手を攻撃します。
この《武器》がカードで提示されるのですが、とても多彩で面白い!好きな人は絶対好きですね♪
2人まで同時にダメージを与えられる『マシンガン』とか、
ダメージを与えたら1部屋ぶん吹き飛ばす『グレネードランチャー』とか、ダメージ量だけでなく特殊効果がいっぱいで好みが分かれるところ。
ただ、それぞれの武器は使うと弾薬が消費され、マップ内の《弾薬》を拾わないと再使用できないので、それも求めてボード内を走り回る事になるのです。(3色に分かれているので、何でも拾えばいいってものじゃないです)
この追っかけっこ感がなかなか楽しいです。
5人でバトルロイヤル戦のサバイバルゲームをやってる感じ、と言えば少し雰囲気が伝わるかも。フィールドが割と狭いので、どう逃げても誰かに狙われるため、開き直ってどう攻めるかを考えた方がいいです。(1撃で死んだりはしないので、5~6発は食らわないと死なないので安心して下さい。笑)
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■死んでも復活!何度でも!
何回撃たれて死んでも《負け》ではありません。安心して!
倒されても完全な状態で即座に復活です。
じゃあ最終的な勝敗はどうするんだ?と疑問に思ったアナタは偉い。勝敗は《ポイント制》ですが、相手にダメージを与えたり、トドメを刺したりする一定数ともらえるようになっています。(基本的に与えたダメージのうちの最大数を占めるとポイントになるのです)
この時、すでに撃たれて復活したキャラクターは《ポイントが少なくなる》ようになっているのです。死ねば死ぬほど、取れるポイントが少なくなるので《おいしくない目標》になるわけです。
これによって、ある特定のプレイヤーばかりが連続して狙われないようになっているのです。これはいい工夫ですね。安心して誰でも倒せますから(笑)
さらに付け加えるなら、タイトルの《アドレナリン》の分泌によって、ある程度ダメージを受けた方が強くなる、という仕掛けまであるというサービスぶり♪(だから多少ダメージを受けても嫌な気がしません。これ初心者には大事ですねー。)
つまり、満遍なくたくさんの相手に効果的なダメージを与えて、可能ならトドメを刺すのが最適な戦法となるわけです。
だからそれを考えて、狭い戦場をみんなで走り回る展開ですね。
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↑食らったダメージはこのように個人ボード上でトークンで管理。ドクロマークまで行ったら《死亡》です。(死んだらこのダメージが多い順にポイントをもらう仕掛けですね)
ちなみに、各キャラクターはフィギュア。残念ながらキャラクターごとの能力の違いはありません↓
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■視線ルールだけ、ちょっと難しい
基本的なルールは単純なので、慣れればすぐに撃ち合いに没頭できます。
ただし、難点は2つ。
①視線ルールが分かりにくい。
各部屋は出入り口で限定的に繋がっていますが、連続した部屋に視線が通るのは当たり前として、問題は出入り口。
何とそこから顔だけ出して通路の向こう側を攻撃できます。(相手からは見えない、という状況が発生するのです)
攻撃方法として非常に有効なので、この状況をうまく使いこなす必要があるのですが、感覚的に分かりにくいため慣れが必要だと感じました。
②武器カードがわかりにくい
各種武器の効果はアイコンで描かれているのですが、このアイコンが慣れないと分かりにくい!
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詳細な説明が書いてある《武器マニュアル》が付属しているので、このコピーが必須です。(それでも毎回毎回このマニュアルを参照する事が多いです)
↓こんなのもあります。アイコンだけだと、意味が分かりにくいですよね。
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このように、いろいろと《慣れ》が必要なゲームだと感じました。
■それでも《殺し合い》は楽しい
気兼ねなく相手を撃ちまくれるというルール構造のため、恨みを買う事なく攻撃に専念できる展開は、開き直ってとても楽しいです。(ちょっとマイルドな気もしますが、そこはイマドキという事で勘弁しましょう)
やっぱりゲームはこうでなくちゃね!
対戦するゲームであるわけだから、「やった」「やられた」「やり返した」っていうのがやはり燃えるわけですよ。
「じゃあ次私ね。1歩進んで◯◯さんに《ショットガン》を撃ちます!3ダメージですね」
「うおお、それは痛い!同じ部屋でも撃てるのか」
「これで6ポイントになるから最大になるなー」
「しかも1部屋吹き飛ばします!」
「げ!こっちへ⁈」
「あはは、そこは△△ちゃんが待ち構えてるんじゃない?」
「わたし《サイバーブレード》ありまーす♪」
「ぎゃー、死ぬ死ぬ!おのれ復讐じゃあー!」
「いくらでも生き返るっていいなあ(笑)」
「何度でも殺してあげま〜す❤️(一同爆笑)」
…という感じでした。
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テーマ的に女子チームには合わないかと思って控えていましたが、ある時開き直って強引にプレイ。
でも思ったよりみんな楽しそうに撃ち合いを楽しんでましたよ。
(というより、実際には女子メンバーの方が容赦ないと感じたのは私だけでしょうか?笑)
前述のように、《武器マニュアル》をいちいち参照する事で少し時間がかかったため、5人でプレイして、説明込みで2時間ちょっとかかりました。
軽めのバトルゲームとしては充分面白かったので、次は拡張入れて6人でプレイしようと思ってます。
《補足》
拡張を入れると、全6キャラクターにそれぞれ固有の能力が着きます。これでさらに個性的な戦い方ができますね♪
↓今のところは全員に差はありません。
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