まんじゅう箱に裏金を入れるだけ
やることは物凄く簡単なので、普段ゲームをしない人や、子供でもすぐに遊べます。でも、そこには奥深く真っ黒な駆け引きがあります。
1番多くの金額を入れた人が大臣カードを獲得するいわゆる競りゲーです。1回ごとに全員が金額を確認するので、回数が進むにつれて手持ちの残金がバレていきます。他のプレイヤーの残りの金額を考え、いかに少額で効率良く大臣を獲得し、いかに他のプレイヤーに無駄金を使わせるかの勝負だとも言えます。
特定の大臣の組み合わせが成立すると【政策カード】を獲得できるので、ゲームが進むにつれて、各自の狙いの大臣を考察し合うことなります。たくさんの政策に絡む大臣(内閣総理大臣や財務大臣)は人気になりやすく、金額が高騰することになるかもしれません。どの大臣を諦め、どの大臣に狙いを定めるのかが大事になります。
【毒饅頭カード】このカードの使い道が勝負に大きく影響します。断トツに高額な裏金なので、1番獲得したい大臣に使うべきですが、同じ大臣に2枚入るとその大臣は失脚になります。なので、あえて失脚させたい大臣に入れて、相手の邪魔をする使い方ができます。誰がどの大臣に毒饅頭を入れるのかを読み合う心理戦、駆け引きが発生します。毒饅頭が2枚入っていて大物大臣が失脚する時がこのゲームの1番の盛り上がりの瞬間かもしれません。
各大臣が持つ【特殊権力】の効果を考えながらプレイすることが大切になります。財務大臣の【税務調査】は1人の大臣を失脚できる強力な能力ですが、経産大臣の【資金洗浄】で防げます。総務大臣の【世論誘導】は政策1つにつき、追加で十票を獲得できますが、文科大臣の【教育改革】で国民を賢くすることで防げます。法務大臣の【不起訴】はあらゆる失脚をゲーム中1度だけ防ぐことができます。
最後の12番目の大臣はクソ真面目な人で裏金を受け取らない【誠実な大臣】になります。その【誠実な大臣】の時にしか発動しない【特殊権力】があります。これが発動すると大逆転が起こり安くなります。外務大臣の【大統領令】は某国の力を使い、内閣総理大臣を失脚できます。真面目な環境大臣が引き起こす【大不況】が起こると、財務大臣と経済産業大臣が失脚します。極めつけは防衛大臣の【軍事革命】で、これが起こると、それまでの状況が全てがひっくり返ります。
遊ぶたびに出てくる大臣の順番が変わるので、例えば主要な大臣が最初の方にかたまって出た時と終盤までなかなか出てこない場合ではまったく違う展開になります。最後の1枚がどの大臣になるのかでゲームがどう決着するのかがわからない面白さがあります。
毒饅頭で狙い通りに大臣を獲得したり、失脚できた時、相手の票を読み切り、マイナーな大臣達だけでマイナーな政策を掲げて勝利した時、逆に大きな政策を成立させて大逆転勝利した時などはめちゃくちゃ楽しいです。(【憲法改正】や【所得倍増計画】などは、麻雀の役満みたいなもので、なかなか実現しません)