★8(個人的10段階評価)
小箱ロジックゲームの大傑作。個人的にはラブレターよりも好み。
正体が隠匿された互いの手札を読み切り、犯人を推理する小箱ゲーム。
……と説明するとまさに推理ゲームなのですが、実際にはロジックパズルの側面も強いです。自分のカードや公開カード、他人の投票状況を見て考えていくと、かなり状況を絞り込めます。
特に自分は四人プレイより少し情報が多めに貰える「三人プレイ」で遊んだためその傾向が強く、三人、無言で悩むこともしばしば(笑)。
基本的なルールとしては、1~10の数字の書かれたカード11枚(1だけ2枚あります)を各プレイヤーに2,3枚ずつ(人数による)配り、その中から今回出すカードを決定。最終的に一斉にオープンし、一番数字の高かったカードが「犯人」となるゲームです。
……これだけ聞くと実に単純なゲームですが、ここにラブレター的なカードの「能力」と、自分の出したカードの大まかな数字帯を示す各色のコマ、しかしそこで嘘をつけてしまう「怪人」のカードが絡むことによって、たった11枚のカードで濃密なロジックゲームを作り上げております。
ただそういうゲーム性ですので、個人の好みはかなり出ます。少なくとも万人向けパーティゲームではないですね。オインクさんのこれまでの小箱ゲーと比較しても実は大分重い方に分類されるかと。
ですが、それだけに状況を読み切り、犯人を当てたり、他者を欺いたり出来た時の快感は凄まじいです。
似たゲームとしてはやはりラブレターがあがると思いますが、個人的にはあちらより推理で答えに迫れる部分が大きく感じ、またそれが故に勝ったときの「自分の力量で勝った」感がちゃんと強い印象でした。勿論運が無いとは言いませんが、負けてもちゃんと納得出来る範囲です。本当に良く出来たゲーム。
元々は500円の同人ゲームだけあって、基本的には11枚のカードだけで成り立つゲーム(オインク番には各種コマが入っていますが、それらも基本的にはゲームの視認性を良くするためだけのものです)。
それなのに、ここまで真剣に推理を展開出来るゲームは、そうないです。
個人的には是非オススメしたいゲーム。ロジックゲームがお嫌いでなければ、是非!