本作「ハゲタカのえじき」は、バッティングゲームという概念を説明するにあたって最高の教材と言える作品です。様々な作品に使われているルールなので、適応方法を覚えておくと応用が効きます。かなり大人数でも遊べる作品ですが、ここでは仮に4人プレイ時の戦略を紹介しています(多人数プレイ時向けに応用も可能です)。
■はじめに
本作は初心者でも勝利の筋道があるように設計されています。逆に言えば、どれだけ考えても“バッティング”によって敗北してしまう可能性があるということです。ここで紹介するのは「バランス戦略」とでも呼ぶべき物で、必勝法ではありません。相手方も見破ればカンタンに対応可能なので、参考程度にとどめておいて下さい。
■基礎戦略
本作の手札は1~15の15枚。得点カードは-5~10の15枚。場に存在するカードの合計得点は55(1+2+3+4+5+6+7+8+9+10)-15(1+2+3+4+5)、すなわち40点となります。4人でプレイした場合、平均値である10点のラインを超える事を目指すと、最初は安定します。
■バランス戦略
はじめて遊ぶ場合は、10~8といった高い数字に意識が集中するので、それらの数字は「取れたらラッキー」程度に考えておいて、7以下の数値を2枚獲得する事を目指すのが堅実でしょう。ただし、上記の“強い数字”が個人に独占される状況だけは避けましょう。早い段階から10~8の数値が取られた場合、バッティングを食らってでもブロックを行う必要があります。本作のポイントは先程解説した通り全体で40点です。個人に20点近く得点された場合、逆転がかなり難しくなるのです。
また、マイナスに対する対応策は事前に用意しておきましょう。確実にリスクを減らしたい場合は、+5~+15までのカードの中から5枚をランダムに選び、これらを意識して残しておくと、マイナスカードが出た時の対応が安定します。マイナスカードが出た場合、残したカードを高い順に並べて、マイナス値の大きなカードほど大きな数字で処理するのです。
■カードの記憶
場に出されたカードは裏返されるため、これらを覚える事が勝利への近道です。一度場に出たカードはもう出ない。トップのプレイヤーに追いつくためには、どのカードを取れば良いのか……。といった計算は、カードを記憶しなければ行えません。
最初は中々難しいと思います。オススメの訓練方法は、全プレイヤーのカードを公開した状態でゲームを数回行い、次に隠した状態でゲームを進めることです。「カードを覚える」「覚えた数字で計算をする」という動作自体を頭に刷り込む事で、カードの記憶が容易になります。
■バレたら新しい戦略を
上記の戦略がバレたら、本作が”数字のじゃんけん”である以上はカンタンに対応されてしまいます。対応が始まった瞬間こそ、熱い読み合いが展開される時です! 新しい戦略をもって、相手の対応を上回りましょう。