古典的カードゲーム「ラミー」と「切り裂きジャック」の融合!
トランプなどでも遊ばれる古典的カードゲーム「ラミー」のシステムを使って犯人を作り出すゲームです。
「ラミー」って常識のように言われるけど、個人的にはプレイしたこともないし、よくわかりません。でもあまりに有名だから話に出てきたときはなんだかよくわからないまま「お、おお、ラミーね。。。それでさ、」と話題を変えることで無知をごまかしてきました。
でも、そんな日々ももう終わり!
だってこの一作は「ラミー」のシステムを使っているんですもの。
ウィキペディア先生によるとラミーは同じ数字のカード、もしくは同じ色で連続した数字のカード3枚以上のセットを作っていくゲームのようです。
今作に数字は存在しないので、同じ色のカード3枚以上をセットにして出すところがラミーですね。
……うん。数字ないから楽になってるよな、これ。
まあその辺はいいとして、色というのが何なのかというと、容疑者として挙げられている6人それぞれの証拠です。乱暴に言ってしまえば、「こんなに証拠出てきたぞい!」と同じ人の証拠をたくさん出せればいいというゲームですね。
で、ラミーと違うのはこの証拠の数によってラウンド終了時に誰が犯人だったのかが決まるというシステム。
さすが未解決事件。プレイヤーの恣意によって犯人を決めつけちゃいます。基本的に出した証拠は「捜査に貢献したね!えらい!」ってことで点数になるのですが、犯人に決まった容疑者の証拠は得点が倍になります。
つまり、自分が犯人にしたい人間の証拠をどんどん出していきたいわけなんですね。
もうなんだろう、世の権力者が自分の犯した犯罪を都合の良い奴になすりつけちゃうようなプレイ感。「俺が出した証拠がこんなにあるんだ!あいつが犯人だ!あと、証拠いっぱい出したんで褒めてください」みたいな。
一方で被害者が全員揃っちゃうと突然「切り裂きジャックの逃亡」カードがプレイされて証拠が得点にならなくなるという雑なシステムもあって、証拠品の駆け引きばかりしていると抜け駆けされたり。
手札をなくすことが目的なんだけど、被害者を揃えたくないし、相手の囲ってる容疑者を犯人にもしたくない。なんとなくチキンレース的な展開にもなってなかなか面白いです。
何よりカードの絵柄が素敵で。19世紀末ロンドンってなんか妙に魅力的だよなあ、って思いながら遊べる一作です。
ゲーム内容自体が非常にシンプルだし、雰囲気も良いので空いた時間にパパッとやるのもおすすめですし、なんか旅行先でだらだら一晩やり続けたいくらいのスルメゲーだと思います。
良い点
・19世紀末ロンドンの雰囲気が漂ってくる
・ラミーを基にしているだけあってシンプルに面白い
・犯人を仕立て上げるというゲームならではの体験ができる
・1日やってても飽きないようなジャンルのゲーム
悪い点
・雑に切り裂きジャックが逃亡する