★7(個人的10段階評価)
多人数対戦型ソリティア。良くも悪くもシンプルルールの優等生
1~109までの数字カード一枚ずつと、ブロックカードというお邪魔カード10枚(11枚?)程度で構成されるシンプルなコンポーネントのカードゲームです。
ルールとしては、ソリティアを少し緩くした様な内容ですかね。
自分の前に四列の空きスペースがあり、そこに手札からカードを一枚ずつ「昇順に」プレイしていくことで、いち早く「3列・8枚以上」(3×8)の列を完成させた人の勝ち。
ポイントはこの「昇順」というところで、ソリティアと違って数字が「1」ずつ違う必要はないわけで。1~109までの間で漠然と昇順が成り立っていればいいので、意外と完成はスピーディです。そこは対戦ゲームとしては素晴らしい調整なのですが、「ソリティア」的な「上手く出来た!」という快感は若干薄い気がしますね。
また独自要素としてブロックカードという存在がありますが、これがそこまで上手く機能しているかというと、少し疑問です。要は相手にお邪魔カードを送り込むものなのですが、上記したように割とゆるいゲーム性なので、多少邪魔されてもそうプレイは揺らがず。そこに一手使う程の価値が、あんまり見出せなかったりします。いや、自分の手札が増えるボーナス要素もあるのですが、やはり地味です。
と、なんだかマイナス気味なことばかり書き出してしまいましたが、基本的には面白いです。なんせソリティアなんで(笑)。根源的に面白い上に、このゲームではソリティアのダラダラした部分を改善しているとも言えるわけで、そりゃまぁ面白くないわけがない。
……なんですが、じゃあ説明以上の何かがあるかと言えば、ないわけで。この手の数字並べ系全般につきまとう淡泊さが、どうしても顔を出してしまう。「数字を並べる」という意味では協力ゲーの「ザ・ゲーム」がありますが、ルール的な味付けで会話(空気)が盛り上がるよう出来ていたりするので、決して数字並べがダメというわけでもないのですが。
ただ、私がプレイしてきた中でも指折りの、飲み込みやすく「やりやすい」数字並べゲームですので、元々この手のゲームが好きだったり、入門編として持っておきたい人にはお勧めのゲームです。