(2018/01/05 再プレイする機会があり,このゲームの深さが見えてきたため、末尾に追記しました)
絶賛する声をあちこちで聞く中、ついにやる機会がきました。!
ジュースをつくるワーカープレースメントです。
場に出たかわいい動物たちは、アクションスペースでもあり、ゴールとなるフルーツジュースのミックス方法もあらわしています。自分のワーカーをこのアクションスペースに置いて、書いてあることに従いつつ、手札であるフルーツを交換したり、捨てたり増やしたりしていく。
所定のミックスを作り、カードをとると、そこにどんどんあたらしいアクションが生まれていく。これが、60種類もあり、どんどん複雑に、変化していきます。
これは面白くないはずはない!
ベストといわれる4人でプレイ
アクションカードが2順するくらいプレイしてみた結果.....
僕含め、全員、合わないゲームでした。途中から、何が合わないのか、議論しながら流してプレイ。ルール解釈にミスはないか、 アクションカードをもっと掘ったら面白くなるのか、とか話しつつ、下の方のカードも多くをいっしょに読んでみましたが、このメンバーでは楽しめなさそうということで一致しました。、
無理だった理由はいくつかあがりましたが、僕個人は次の点が致命的でした。
コントロール感が皆無なこと、です。
各アクションにはものすごくバラエティーがあるし、確かにルールもどんどん変わっていくんです。でも、それは実際にやってみると、目の前にでてきた「変な効果」のアクションを使ってジュースをつくり、次の新しい効果、新しいルールでさらに難しくなったジュースをつくるの繰り返し。
細かくなっていくアクションを読み込んだり、増えていくルールを追うだけで、せいいっぱいで、自分が何かを構築してるとか、何らかのスキルがあがっているとか、他のプレイヤーより優れた戦略をとれているとか、そういった何かをコントロールしてうまくやってる感覚、が皆無なんです。
何ごとかをつかむ以前に、新しい要素が出てきて、どんどん過去を破壊される。
この点が決定的に合いませんでした。
別にコントロール感のあるゲームが世の中のすべてではないですが、このゲームのように、続けて何ラウンドも行うゲームで、コントロール感が欠落しているいうのは、ちょっと癖が強すぎる気がします。
癖が強いといえば、このゲームの経験はない、知り合いのベテランゲーマーの方にこの話をしたところ、「またフリーゼが変なゲームをつくった」っていいながら楽しむものなのかもね、とのことでした。確かにそういうものなのかもしれません。。。
「コントロール感の欠落」によって、僕は虚無感すら感じましたが、他の人にとっては、「次はどんな変なアクションやルールが来るのか、ワクワクする」「こんなたくさんのバリエーションのアクション、痺れる!」になるかもしれません。 プレイヤーの数だけ、楽しみ方、ツボは異なるということです。
(01/05 追記ここから)
改めてゲームをする機会があり、このゲームの輪郭がやっと見えてきました。まず、このゲームは、自分のセット作成だけでなく、勝っている人の邪魔を以下にするか、も重要であることに気づいていませんでした。
自分のセット作成と他人の邪魔を,カードの変遷とともに変動する次の2つの「価値」を見極めながら行う必要があります。
- 各フルーツの価値
そろえやすいものや,カードの能力で参照されているものは価値が高い
- アクションの価値
新しいアクションが出ると、組み合わせで既存のアクションの価値も変わる
リソースの価値や、カードの価値の変遷は、当然きっちり計算されて作られています。そんな高いクオリティで60種類ものカードをデザインするのは、ほんとうに天才の技だと思います。
また、 追記前の記事にコントロール感がないと書きました。 そこには訂正を入れます。 ゲーム中、変遷していくアクションと果物の価値評価を正しく的確に行うことになかなかのスキルがいります。 これがうまく出来ると高いアドバンテージが得られますし、擬似ワーカープレースメントなのでいい場所はバッティングしますから、 ここにコントロール感やジレンマを見出すことはできそうです。
そしてこのゲーム、面白さを見出すだけで、そこそこ高めのボードゲームリテラシーが必要です。 僕は自分では気づけず、上で登場しているベテランゲーマーの方の手を借りました。 熱狂できる人は確実に存在はしますが、やはり人を選ぶゲームであることは間違いないと思います。