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本作は、競りゲームの名作として知られる『モダンアート』を、デザイナー本人であるライナー・クニツィア自身がカードゲームとしてリメイクしたものです。システムの根幹であった「競り」の部分を大胆に排除し、市場と手札のコントロールと状況判断をメインにしたカードゲームとしながらも、『モダンアート』のエッセンスを残す意欲作です。
このゲームでは、プレイヤーは現代アートのコレクターとして、最も価値ある絵画コレクションを手に入れようと競い合います。
5人の作家の中から注目する作品を選び自身のギャラリーに展示することで市場に影響を与え、その画家の作品の価値が変動します。
先の展開を見据えつつ、自分のコレクションする画家の人気を押し上げ、より多くの勝利点を獲得することを目指しましょう。
『モダンアート』のプレイ人数は3人からに対して、このゲームは2人からプレイ可能。
また、ゲームに使うカードには、実際に活躍している現代画家のアーティストらの作品をそのまま使用。まるで本物のコレクターになったような気分で、熱い駆け引きを楽しめるカードゲームです。
有名な競りゲーム「モダンアート」から競り要素を抜いたカードゲームです。
雰囲気はわりとそのままな秀逸の簡略化ゲームです。
手札から1枚場にプレイしていきますが、そのカードにアイコンが描かれている場合はその効果も適用します。
場に出た最多数の絵画上位3位までが得点できるため、なるべく周囲のプレイヤーが集めているカードを場に出して尻馬に乗る方が良いでしょう。
基本は情報公開の為皆の思惑が透けて見えるので、カードの効果で伏せたり一度に2枚出したりが効いてきます。
競り特有の盛り上がりはないですが、流れに乗って場に熱い展開が楽しいゲームです。
モダンアートから競り要素を抜いたカードゲーム。
正直ビックリしました。競りもお金の要素も無いのに、しっかり本家のモダンアートをやった気分になれます!
基本的には手札からカードを1枚出す。これだけ。
本家モダンアートであればここから競りが始まるけど、特になし。カードの効果が付与されていたらそれを処理するだけ。
競りも何もない。なのにしっかりモダンアート。あれ?モダンアートって競りゲーじゃ無かったの?
…いやそれは言い過ぎですね。モダンアートっぽさはあるけど、それはそれ。これはこれ。別ゲーって言うほどプレイ感が変わるわけじゃないけど、モダンアートの競りが無くなったことで「どこか物足りなさ」は若干感じる。
でもそれは悪いことだけじゃなくて、競りゲーが苦手な人とか、相場感を掴めない初心者の人でも一緒にプレイ出来るから、そのあたりはグッと良くなってる。
全部で4ラウンドやるんだけど、1ラウンド目と4ラウンド目で獲得できる得点差が大きい。なんかそのあたりがモダンアート感出てるのかもしれない。ちなみに前述したけど、今作ではお金は付いてきません。というか得点がインフレしすぎてチップとかだと管理できなさそう。
カードの引き運に左右されそうだけど、手札管理をきちんと行えば、よほど運に見放されない限り問題なさそう。2人からプレイ可能ってのも地味に嬉しいんだよね。
ルールブックが多少複雑に感じるけど、実際にやってみるとモダンアートとそんなに変わらない。本家モダンアートをやったことある人にはぜひプレイしてもらいたい一作。おすすめ。
play:gameのレビュー記事 2018.06.03
https://www.gamers-jp.com/playgame/archives/001869.html#modernartTCG
(記事より抜粋)「モダンーアート」における手札の価値の変動が短時間で良くわかるので、「モダンアート」の入門としても最適です。
戦略としては、自分が多く持っているスートの価値をいかにして他人にうまく上げてもらうか、ということに尽きます。前半の第1-2ラウンドは後半の第3-4ラウンドのための準備と言っても過言ではありません。前半で追加得点を出す意味はほとんどなく、後半になってカードの価値が上がってから出すべきでしょう。通常は第3ラウンドか第4ラウンドのどちらかにピークがやってきます。
クニツィアの『モダンアート』の競りを抜くという大胆な発想で生まれた良作!アイデアが凄い!
【ざっくり解説】
クニツィアの名作『モダンアート』からオークションを抜いたゲームです。オークションをゲームのメイン要素にした『モダンアート』からオークションを抜く、その発想は凄いと思います。
その大胆はアイデアが生み出したカードゲームの良作といえます。本作は『モダンアート』の順位マネージメントの側面にスポットライトを当て、そこだけを上手く抽出したゲームと言って良いと思います。
【長所】
オリジナルに比べてゲームのプレイ難易度の大幅低下が挙げられます。『モダンアート』は競りという相場観がないと難しいゲームの上、値付けを自分でしないといけない「指値」の概念があります。オリジナルは難易度が極めて高かったのに対し、本作はゲーム難易度を大幅に下げることに成功しています。
また本作を『モダンアート』の洗練版と公言してはばからない人も居ます。実際、それだけモダンアートの順位マネージメントの面だけを面白く抽出することに成功しています。特殊カードも『モダンアート』らしさを残しながらうまくカードゲームに落とし込んでいると思います。
【短所】
オリジナルの競りの面白さが無くなったことです。これは仕方のないところでしょう。後半になると競りが過熱しますし、また売った時の金額も大きくなります。大きな金額が動く楽しさが無くなったのは残念なところです。
また人数にもよるのですが5人だと、1枚引く効果付きのカードが異常に強いなと思いました。手札枚数が減らずに得点機会を得られるので、各ラウンドの補充枚数の少ない5人ではバランスブレイカーの可能性があります。
【個人的な感想】
『モダンアート』のオークション抜きとして、1つの別作品といって良いほどの完成度を誇った作品だと思います。凄い事です。中心となる要素の1つを排除して、それはそれでゲームとして十分な完成度を感じさせる作品になっています。
クニツィアはリメイク・アレンジ商法が結構やり過ぎなイメージがありますが、本作はありがちなリメイク・アレンジの域を出た良作だと強く言えます。クニツィア神のけがわさんも「2009年のNo.1クニツィア」と公言しています。また本作をオリジナルより優れているという人もいます。これは凄いことです。
オリジナルの『モダンアート』もボードゲーム会では不動の傑作の地位を築いています。しかし、本作もメインの要素を思い切って1つ削ったのにも関わらず、良作というのは単純に凄いです。大胆な発想力が生み出した奇跡の作品といって良いと思います。
推定プレイ回数は3回ほど。つい最近プレイする機会がありました。5人はラウンド間の補充枚数も少なく、手番の回数も少ないので不向きな人数に感じました。次遊ぶことがあれば3~4人でプレイしたいです。
僕個人としてはオリジナルと本作どちらが優れているかはまだ保留しますが、どちらも遊んでみたくなるだけに十分な魅力があることだけは間違いないと考えています。