2018年に発売された、タイニーエピックシリーズのうちの1作が、初めて日本語版になりました。
テーマは《ゾンビ》!
(アメリカ人って、ホントにゾンビ好きだなぁ〜)
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このタイニーエピックシリーズは、とにかくコンパクトなパッケージの中に、これでもか!というくらいギッシリ内容物が詰まった盛りだくさんのゲームとして有名で、今作もその例に漏れず、かなりの内容物でした!(やり過ぎです)
両面仕様のカードには情報量がぎっしり。
キャラクターカードもたくさんあり、イラストもなかなかカッコいい♪(全14種類)
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裏面にすると何とゾンビ化したバージョン!
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特殊能力などがぎっしり書いてあるのが凄い(読むのが大変)
駒にも凄いこだわりがあり、ゾンビミープルはゾンビに見えるように全部印刷付き!
プレイヤー駒のミープルには穴が開いていて、何と何と!プラスチックのアイテムを実際に持たせる事ができるのです!
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もはや凄いと言っていいのか迷うレベル。
(お陰でミープルは木製ではなくプラスチック製です)
itemを持たせるミープルだから、ITEMeepleと呼ぶのだそうです。(ルールブックにサラッと『アイテミープル』と書いてあるので、最初は何だか分かりませんでしたよ。『相手ミープル』かと思いました。)
パトカーやバイクまであって、もはやこだわりもここまでくると唖然としますね♪(やり過ぎです)
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◾️とにかくテーマはいつもの《ゾンビ》もの
店や部屋を表す両面カードを並べてショッピングモールを作り、真ん中の中庭にバリケードを作って陣取った生存者たちが、ゾンビを蹴散らしながら、生存のために指定されたミッションをこなす、という内容です。
定番ですね。
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プレイヤーは店内を駆け回りながら、武器などの必要なアイテムを集め、バリケード修復の資材を集め、迫るゾンビを攻撃し、とにかく忙しい。
「じゃあ私があそこの部品を取りにいくね!」
「じゃあ俺がここのゾンビ倒すわ」
「そろそろバリケード補強した方がいい?」
「う~、武器が欲しいけど出ないのよ~」
「私、弾が残り少ないから取りに行きたーい」
…という感じ。
『ゾンビーズ』『デッド・オブ・ウィンター』と違い、基本的なプレイでは、生存者とは別に《ゾンビプレイヤー》が存在します。
生存者が4人までなので、これに《ゾンビプレイヤー》を加える事で5人プレイが可能なんですねー。(これありがたい)
アイテムルールがちょっと変わっていて、普通は『場所』指定で置かれるものですが、このゲームでは『人』指定でゾンビプレイヤーに伏せて渡されます。
その人が、どこかの部屋で捜索するとそのアイテムが出てくるわけです。(だからゾンビプレイヤーは相手を見て狙って仕掛ける事ができるわけですね。)
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各プレイヤーは、3アクション持っていて、毎アクションで必ず1部屋移動しなければなりません。(ゾンビだらけのこの場所で立ち止まる事は《死》を意味する、という解釈ですね。これ面白いルールだと思いました。)
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◾️このゾンビは弱い
このゲームのゾンビはかなり弱いです。
何せ《攻撃》すれば必ず倒す事ができます。
じゃあ弱すぎてつまらないんじゃないか?と思いますよね。
ここでダイスの出番なのです。
《近接攻撃》ではこのサイコロを必ず振らなければならず、『普通に倒せた』の他に『追加で1エリア動いていい』とか、逆に『ダメージ1を喰らった』『ダメージ2を喰らった』などがありこれが怖いという処理の仕方ですね。
隣のマスを攻撃する《射撃戦闘》ならダメージダイスは振らなくていい代わりに、《弾薬》を1消費してしまうのです。
ダメージを受けると、《ダメージマーカー》が左から右へ上がっていき、弾薬を消費すると《弾薬マーカー》が左へ下がっていき、もしもこれが重なってしまったら恐怖のゾンビ化です!
(プレイヤーは別キャラで再スタートなので、脱落ではないので安心して下さい♪)
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◾️ミッションは3つ
ランダムに指定されたミッションが3枚。
(全9種類からランダムに選ぶから、組み合わせは84通りの組み合わせ!)
これもゾンビ映画っぽく、
『ゾンビ化の原因を突き止める』とか、
『脱出用のヘリコプターを修理する部品を探す』とか、
『やってきた陸軍の兵士を中庭まで誘導する』とか、
いかにもっぽいものばかり。
雰囲気がちゃんとゾンビ映画のドラマになっていて没入感がなかなか良いゲームでした。
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この3つのミッションを、カードが尽きるまでに《全て》達成する必要がある、というのが厳しいところです。(けっこう時間的にきつい)
◾️細かいルールが多い
他にも《物音》でゾンビが増えたり、ゾンビはゾンビで特殊な能力がだんだんレベルアップしたり、パトカーやバイクで移動できたり、
さらに、ゾンビ担当無しで自動処理するルールとか、協力ではなく競争するモードとか、プレイ形態にもバリエーションがあります。
とにかく多彩で細かいルールが多いので、ちゃんとルールを読み込まないといけないゲームです。(だいぶチマチマした印象です)
初心者女子にいきなりはちょっと厳しい印象でしたね。(途中で一人、遠い目になってました。うまく誘導できずにごめん)
複雑なわりにルールブックがかなりあっさりしており、すみません私自身も最初の1読では理解できませんでした(>_<)
テキスト量もあちこちにかなりの分量あって、なおかつ細かい字が多いので、老眼プレイヤーには厳しい印象。(全員で顔を寄せ合って覗き込む感じのゲームになるので、大きいテーブルだと逆にやりにくいです。)
駒も小さいものばかりで扱いにくい!
もうちょっと余裕を持って大きな仕様で作って欲しかった、というのが正直な感想です。
◾️ゾンビドラマとしてなかなか優秀
限られたタイムリミット!
次々に増えるゾンビ!
思うように手に入らないアイテム!
たまるダメージと減る弾薬!
そしてゾンビ化の恐怖!
実際のゲーム展開はちょっとしたゾンビドラマにちゃんとなるところが凄いです。
しかもミッションカードが多いから、ゲームのたびに別の目標となり、リプレイ性はかなり高いと言えるでしょう。
できれば慣れたプレイヤー同士でプレイされるか、事前のルール説明にしっかり時間を取るかがいいでしょう。
5人でやって、ルール説明に20分くらい、ゲームプレイに1時間少々くらいでした。(慣れれば1時間切るかもです)
とりあえず、面白い事は確かなので、他のタイニーエピックシリーズも、ぜひ日本語化して欲しいと思いました。(価格を考えるとコスパはかなり高いゲームです!)
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