「転生なろう系のラブコメ版です。つまり、まったく努力もせずにチート性能で女の子と付き合ってハーレムを作りたい、という男の子の願望の塊です。(デザイナーズノート本文より)』…という表記どおりの、シンプルな恋愛ゲームでした。
例によってネタ狙いで入手したものですが、やっぱり女性プレイヤーチームには大うけでした。
『楽カフェゲームズ』さんの作品ですが、『ゲスラブ』で有名な『しらたまゲームズ』さんと、『ワードウルフ』などで知られる『カワサキファクトリー』さんの監修が入っているそうです。
キャラクターカードは全9種類で、いわゆる典型的ヒロイン風のデザインから、お嬢様風、スポーツタイプ、ビッチ系、イロモノ電波系など、まあギャルゲーの基本パターンは一通り押さえてある感じです。
感心したのはこのデザイン画で、キャラクター絵がきれいなのはもちろんGoodなのですが、注目はその背景です。この背景のイメージが、そのままヒロインの内面的な性格を表していて、一見気づかないのですが、何とメインヒロイン風の美少女の背景には、「武器」やら「死刑」やら、えらく物騒なものがうっすら描かれていたり、財閥お嬢様風の子の背景には「鍵」とか「鳥かご」とかが描かれていたり、スポーツ少女の背景に「スイーツ」や「ジャンクフード」ばっかり描かれていたり、デザイン的に面白い試みでなかなか興味深く、これだけでウチの女子チームは話題が絶えません(笑)。
勝利条件は直球で『ハーレムを作ること』なので、同時に5人の女の子(4人プレイ時)と付き合うことができれば『ハーレム勝利』となります。それが達成できずに山札がなくなれば、各女の子ごとのポイント合計を比べます。
面白いのは、設定どおり、告白すれば誰とでも付き合うことができるので、「どうやって付き合うか」ではなく、単純に「次は誰を狙うか」を考えるだけの展開です。
各女の子ごとに、もともとあるカード枚数が大きく異なり、少ないと5枚だったり、多いと16枚だったりします。これをシャッフルして手札とし、好きな枚数を自分の場に出して宣言すればいいだけ。簡単です。(こんなに簡単に女の子と付き合えれば世話ないですね~)
ところがえげつない展開になるのはここから(笑)。それより多い枚数を場に出せれば「ネトリ告白」として、その彼女を奪うことができます。(なんちゅーネーミングだ!高校生…だよね、笑)
当然枚数の多い女の子ほどネトリやすい事になるので、手札枚数と狙う女の子をよく考える必要があります。シンプルながら、女の子の「気の多さ」をよく表した好ルールですね。
もともとゲーム開始時に、人気投票として各プレイヤーが選んだ特定の女の子にボーナスポイントが加わるのですが、そのとき表示のために場に1枚置いてしまうので、勝利点の高さが変動するのに連動して、さらに1枚減ったりするといった展開バリエーションが生まれる工夫も好印象ですね。
単に他より上回ったカードを出せればゲット!だけだと単調な展開になりそうなところ、特殊なカードがいくつかあって、特定の子の場札を1枚減らせる(ネトリやすくなるわけですね)『不信感』とか、全員から1枚捨てさせる『修羅場』とか、状況の変化が起きるように工夫もされています。
「やったー、これでERIちゃんゲットね~♪私この子好き~」
「よーし、じゃあ俺はこれでSIZUKAをゲットじゃあ!」
「キャー!私のSIZUKA様がぁ~~!なんであっさり付き合っちゃうのよ!そんな人だったの~?」
「いや、そういうゲームだし(笑)」
「しかも全5枚のところ3枚だから、もう寝とられないねー。やっぱりSIZUKA様は身持ちが固いんだねー」
「いやいやまだわかりませんよ。」
「じゃあ私はこのPIEMIに告ってネトリますね~♥」
「ああ~!なんてことだ。こいつに告白するって勇気あるよね(笑)。でもこれで4人目か。」
「やーい、PIEMIに振られた男~(笑)」
「その言い方やめてー!」
という感じで、適度に盛り上がりながら、1ゲーム15分~20分ってところでしょうか?
この手のゲームとしては手軽で、笑もおきて、時間調整にもいい感じなので、ゲスな恋愛ゲームがウケるグループにはおススメですよ~。