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ヴァイキング時代の数十年に渡って、イングランドの一部はノース人に占領されていました。彼らの支配下にあった大都市の1つは、盛況な貿易と職人技の中心地となりました。ヴァイキングはこの都市と、その周囲の王国をヨーヴィックと呼びました――現在はヨークと呼ばれています。
「ヨーヴィック」では、プレイヤーはこのイングランド北部地域に入植したヴァイキング氏族の長となり、1年の4つの季節に渡り、プレイヤーは貿易船が町にもたらした商品を自分の職人に供給したり、北方のピクト人の攻撃から町を守るのを手助けしたりして、ヨーヴィックでの貿易に対する影響力を高めるためにカードを購入します。
このゲームは独特のカード購入メカニズムを持っています。プレイヤーは最初に、購入可能なカードの中で自らの興味を示し、そのあとで先に興味を示したプレイヤーからカードを購入する権利を得ます。しかし、それは高くつくことに注意してください! 特定のカードへの興味を早く示すほど、他プレイヤーも価格競争に参加することができるので、そのカードはより高くなるでしょう……。
4つの季節のあと、最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーがゲームに勝利します。
※「ヨーヴィック」は、シュテファン・フェルト氏が2010年に発表した人気ゲーム「The Speicherstadt/倉庫の街」に拡張セットを加え、設定を変更してリメイクしたゲームになります。
ヨーヴィックは、他の方が既に説明されているように過去出たゲームのガワ替えゲームです。元ゲームはプレイしていません。
こちらは、ヴァイキング時代の港町貿易を4つの季節に区切って体験する味付けになっています。
初級ルールと上級ルールが存在しているのですが、最初から上級ルールだけをプレイする、で良いと思います。初級ルールはボード下半分しか使わない入門ルールになっていますが、恐らくこのゲームを購入するような方には、物足りないかと。毎ターンもらう収入もこのルール選択により異なりますので、一通りルールブックを読んでからプレイすることをお勧めします。
ルール説明を文字で読むだけだと若干分かりづらいのですが、一度プレイすると非常にシンプルで、かつ奥深いゲームだと分かります。
基本的には4人のワーカーを用いるワーカープレイスメントゲームなのですが、
ボードの上段と下段に置かれたカードを如何にお得に購入して勝利点を稼ぐかがゲームの目的です。
下段は烈に並んでいる人数の数がカードの値段になり、上段は並んでいるカードの枚数が値段になります。必ずしも購入せずパス可能なので他人の購入を邪魔するために不要なカードに並んだりもします。
パッケージの絵はあまり好みではなかったのですが、やってみると次は新たな作戦を試したくなるアグリコラやハチエンダのようなスルメゲーで、これは名作だと感じました!
フェルトはパーツ(要素)が多いんですよね。例えばトラヤヌスはまず準備が面倒で、システムも、柱のメカニクスに沢山の装飾を施している感があります。
でも、倉庫の街とドラゴンイヤーは違いました。まあ、中量級だからというのもありますが、パーツの少ない、しかも特徴的なシステムでした。倉庫の街は、私は、競りというより、ワーカープレイスだと思っていますが、そういう宙ぶらりんな行列システムが好きでした。45分という長さもよかったです。
ただ、倉庫の街を遊んだときは、消防士に群がるプレイが多く、バランスが悪いなと感じていました。倉庫の街の拡張は知りませんが、このヨーヴィックは期待していました。
はじめこのヨーヴィックをやったときは、「これ90分コースになったじゃないか」というガッカリ感でした。せっかく洗練されたシステムなのに、拡張分のカードが多すぎて、つまり、フェルトはまた盛ってしまいました笑
行列プレイスメントに予約プレイスメントをごっちゃ混ぜにして、たしかに面白くなりました。しかし、時間が長くなっただけでなく、バランスも決してよくありませんでした。だから大量のカードでバランスをとるゲームは難しいのです。
私は、とりあえず100枚近いカードを減らしました。90分行列に並びたくなかったので笑
正確には96枚あったので、ピクト人カード以外72枚にしようと思いました。これなら同じ24の倍数だし、2、3、4人プレイでも最小公倍数12なので楽です。
抜いたカードは、神託カード、吟遊詩人カード、防衛者カード全部と、1ポイントの戦士カード、1資源の船カード、2VPの航海カード、一部の建物カード、一部のロキカードなど24枚です。
特に防衛者カードはバランスが悪いのが多く、守備力が最高値になるカードなど、これ1枚あると戦士カードを集めるのがバカらしくなり、みんな求めなくなります。(逆転を狙うカードなんでしょうけど、そういうのはカードゲームが最適です)
おかげで1時間で終わるようになり、戦士カードもセブンワンダーの軍事カードの要領で接戦になるし、カツカツのお金を工面しながら、行列に並ぶのが楽しいです。好きな作家シュテディングの行列系?「シュタウファー」より面白いぞ!
↑最終9ラウンド。右下のセットコレクションカードに4人が行列を作っている。つまり先頭の赤が買う金額は4金である。左下の戦士カードは3金。しかし、白が辞退すれば赤は2金をわざと辞退し1金で買うことができる。上の4枚は予約品。一番最初に予約したカードの金額は4金になる。左に最終ピクト人が待っている。戦士の累計値が一番小さいプレイヤーはー4VPだ。
シュテファン・フェルト作の『倉庫の街』という独特な競りゲームが、セルフリメイクとして発表された作品。
テーマは9世紀イングランド北部のヴァイキングの町『ヨーヴィック』における各ヴァイキング氏族同士の権力争いになりました(実在の町で、現在はヨークと言われているそうです)。
地味ながら割と評価の高いオリジナル版に、拡張セットの『波止場の倉庫』に相当する内容も同梱されていて、まさにお買い得感も満載。
私自身はオリジナル版をプレイしたことが無かったのですが、個人的には地味な倉庫運営のテーマよりも、ヴァイキングのほうが好みですね。(同じシステムでも、テーマやグラフィックによって雰囲気や印象がガラッと変わる代表例でしょうか)
独特と言われる競りルールもそのままで、このたび新人を含めて5人でプレイしましたが、適度に悩ましく、中級クラスのボードゲームとしてはとても楽しかったです!
新人もスムーズに理解できるルール難易度でありながら、相手とのからみが強いので勝ち筋は充分悩ましく、さらに1時間程度で終了するという、ある種ボードゲームのステップアップには最適なゲームだと感じました。
基本は、順次公開されてゆく効果のあるカードを確保していくのですが、そのための「競り」がユニークで、公開された各カードの中で「欲しい」と思うカードの下に順番にワーカーを置いて、購入権を主張します。
他にも購入したいプレイヤーがいたらその後ろにワーカーを置いていきます。
つまり人気のあるカードの下には複数のコマが列を作って並ぶことになるのです。
じゃあ購入金額は?というと、「そのとき並んでいるコマの数」がそのまま金額なんですよ!
全員が並んだら「先頭から順に」その金額で「買う」か「キャンセル」するかを宣言できるのです。これ面白い!(特別な判定も、別表も不要で、見ればいくらかすぐわかる。これ大事!)
つまり、できるだけ先頭に並ばないと、購入する権利が無くなる。でも列の前にいると購入金額が高すぎて買えなくなる。このジレンマのせいで、誰がどこにコマを置くのか、ヒリヒリしながらプレイするわけですね。
ちなみに別に欲しいカードじゃなくても、後ろに並んでやると、相手の購入金額が高くなるので、ちょっとした嫌がらせもできます。(自分も買えないので、得はしませんが、場合によっては有効な戦法です。こういうの大好き♪)
拡張が加わった上級ゲームになると、同じようなジレンマの競りが、もう1列できて、さらに悩ましさ倍増!(説明が長くなるのでここでは省略しますが、最初からこれを導入することをお勧めします。実際、ウチの新人たちも別に問題なかったからきっと大丈夫。)
収入は毎ラウンドたったの2コインしかなく(何もカードを得られなかったプレイヤーのみ3コインもらえる。)、収支は非常にカツカツで、この少ないコインと欲しいカードを見比べながら、どこにワーカーを配置するか、悩みまくる展開となります。
ゲームが進んでゆくと、ときどき「ピクト人」という、イングランド北部に実在した異人種が攻めてきます。(全身に入れ墨やペインティングをしていたのでピクト人と言うそうです。)
このとき最も高い「戦闘力」を持っていると勝利点にプラス、最も少ないと勝利点にマイナスを喰らいます。
勝敗に決定的ではないものの無視できない影響を持つので、職人やら資源やらばかり集めるのかどうかも考える必要があって、これも適度なアクセントになっています。(倉庫の時は「火事」だったそうで、「消防士」があるかどうかでポイントになってたらしいです。私は断然ピクト人派だなあ…。)
「よし、俺はここに並ぶぜ。そろそろ戦力欲しいし。」
「じゃあ私はこっちね。資源欲しいの。まだ誰も並んでないし♪」
「じゃあ僕もそこにしよう。」
「きゃあ~っ!なんでいつも私の後ろに並ぶのよ!高くなるじゃない!」
「いやいや、たまたま欲しいカードがかぶってるだけだって(笑)。降りてもいいんだよ♪」
「絶対嫌!」
「じゃあ俺もそこに並ぼう」
「(残りコインを見ながら爆笑)ちょっと!これじゃ、絶対買えないじゃない!」
「いやあ、残念でしたねぇ~(笑)こいつ絶対わざとやってるよ(笑)」
「でも、荒くれのヴァイキングたちが、きれいに列を作って順番待ちをしている図って、どうなんだろうね?(笑)」
という感じで、程よく盛り上がる楽しいゲームでした。またやりたいです。(*^。^*)
【補足】
カードの効果でヴァイキング船が入港すると、鉄や革や羊毛などの資源が入手できるのですが、船が何の資源を持ち帰ったかは袋からランダムに取り出したキューブの色で判断します。
それぞれがいろんな資源が出るのを待ちながら取り合いになるのですが、てっきり全ての資源コマの数は当然同じだと思い込んでいたのですが、何とガラスと金と絹の3種類だけはわざと少なくなっていて希少価値を持つようになっています。これに気付かなかったので、最初のゲームでガラスが全然手に入らなくてボロ負けしました!ご注意ください。