ぬくみ温泉繁盛記の第一拡張「開業支援」。4つのモジュールそれぞれについてつらつらとレビューしてみます。より多用なゲーム展開でリプレイ性がアップしつつ、自由度高く自分好みの旅館づくりに励める拡張になっています。
開業支援
ゲーム開始時に「開業支援カード」を1枚もらい、それにより1~2ラウンド目にお金や資源、助っ人などのボーナスを得られます。テラフォーミングマーズのプレリュードのような序盤加速…ですが効果はあそこまで派手ではなく大体1手半~2手ぶんのアクションぐらいの感じ。
割とささやかな効果ながら、施設建設や鶏入手による定期収入ゲットが早まり序盤の展開に余裕が出ます。また、これで旅館発展の方向性が決まったりするのが面白いところ。
追加個人方針
単純に個人目標カードが追加されます。追加される目標は「同じアイコンの施設を集める」系のが多い感じ。目標の種類が増えることで旅館の完成形もより多彩になりそうです。
さらに上級者向け選択ルールとして、開業支援と個人目標それぞれについて「2枚配られた中から1枚選ぶ」方式を導入できます。両方導入するとゲーム初手から「何を得るか?」「何を目指すか?」を自分なり考えることになりこれが面白い。カタンの初期配置やテラフォーミングマーズの初期手札のように、ゲーム初手で作戦の大枠を立てる楽しみを味わえます。
ラウンドアクションのランダム化
基本ルールでは固定だった各ラウンドで追加されるアクションを差し替えランダムに。さらに1ゲームでラウンドアクションは全7枚中の6枚を使用、つまり1枚は使わないため展開はかなり多様になります。
ラウンドアクションの中には資源獲得と施設建設で使い分けられるものがあったり。基本ルールでは限定的だった資源獲得と施設建設の手段が広がり、旅館増築の自由度が上がりました。あと基本ルールでは使い道が限られていた魚と鶏を活用するアクションが増えたのも嬉しいところ。
ちなみに突貫工事は2種類あり、少なくとも片方は必ず場に出るのでぬくみ殿狙いの人も安心。さらにカード裏面が次ラウンドの予告になってて計画がたてやすかったり。基本ルールのアクションのうち汎用性の高い資源変換系のものは初めから場に出るようになってるのもバランス取れてる。プレイヤーがランダムに振り回され過ぎないよう気づかいが行き届いてます。
追加助っ人
助っ人に以下の6人が追加されます。
- 花火師:自分がすごく得するが、他人にも少し得させてしまう。
- なんでも屋:ゲームの前半と後半で効果が変わる。
- 庭師:日本庭園がらみの効果を持つ。
- あんま師:助っ人カードの使用機会を増やす。
- 名士:ゲーム終了時に資源やお金を消費して人気点を増やしたり。
- 貿易商:「仕入」で複数種の資源を入手できる。
さらに基本ルールからいた助っ人にも新たなカードが追加され、助っ人カードは倍量の80枚に。これもゲーム展開を多様にする要素ですね。
まとめ
ゲーム展開が多様になり追加の助っ人やアクションで戦法も増え、いい感じに遊び応えを上げてくれる拡張です。さらに開業支援による序盤ブーストや資源獲得アクションの追加で施設づくりは快適に。そこまで複雑な追加ルールもなく拡張導入もしやすい。「ぬくみ温泉繁盛記」を遊んだことがあり気に入ってるならお勧めです!