トレンドを読み解き、時代の流れを引き寄せトップメゾンへと駆けあがれ!
👤2~4 ⌛90~120分程度
インスト難易度 ☆☆☆★★ 普通
ワーカーを置く場所は9つのエリアに分かれているが、処理手順や得られるリソースの入手方法は似通ったものが多く複雑さは少ない。契約、施設、人材、デザインの4種のカードに関しても内容は読めば大体理解できるものであり、アイコンも分かりやすいため初プレイでも戸惑うことは少ないでしょう。
※ごく一部カードの効果が理解しにくく、どのように処理すればよいか「?」になることもある。
旧版は未プレイのため比較はできておりません、またプレイの感想は一番下に載せてあります。
ゲーム概要
ファッション業界をテーマとしたワーカープレイスメント。
新たなファッションブランドの経営者であるあなたは、自社の強みをいかしたデザイン、品質のよい素材の買い付け、最高のプレタポルテ(既製服)を作り出すための施設・人材への投資、そうして生み出された自慢のコレクションをファッションショーで発表し輝かしい栄誉を得ることでブランド価値は上がり、より多くのお金を生み出すでしょう。 誰もが認める素晴らしい評価と生み出される富、あなたのブランドがトップメゾンへと上り詰めたときこのゲームの勝者となるでしょう。
セッティング
①ゲームボードをプレーヤーの手が届きやすい位置にセットし、各アクションエリアにそれぞれ契約、施設、人材カードを並べる。
②自ら経営するメゾンを表す個人ボードを配り、ボードの色に対応したアクションコマ、勝利点マーカー、経営に必要なコストを表す維持マーカー、初期資金である貨幣トークン40ユーロ分を配ります。
この時点ではプレイヤーごとの特色はありませんが、5つの得意分野マーカーから1つランダムに引き、マーカーの裏面に記載されている初期デザインカードを配れば、あなたのブランド戦略が見えてくるでしょう。
※分かりにくいですが維持マーカーの-1の表記は1桁目のマイナスを表しており、維持コストが10ユーロを超えると-10の表記のマーカーを使用しコストが2桁目に突入したことを表すようです。
③初期デザインカードを各プレイヤーに配り終えたら、残ったデザインカードはアクションエリアに並べます。
④ラウンドマーカー、ファッションショータイル(ショーごとに異なる評価ポイントを持たせます)、9番アクションエリアに評価ポイント用のトークンなどを並べたら、スタートプレイヤーをランダムに決め親マーカーを渡し準備は完了です。
ゲームプレイ
プレタポルテでの1ゲーム12ラウンドはファッション業界での1年を表しており、3ラウンドをまとめて1シーズンとしシーズン初めの2ラウンドは準備期間、3ラウンド目にシーズンの評価を決するファッションショーが行われます。
1・2ラウンド目「作業ラウンド」
1.計画フェイズ
このラウンド中にどのようなアクションを行いたいか計画するフェイズであり、親プレイヤーから順にアクションエリアにアクションコマ(ワーカー)を配置します。※プレイ人数に応じた配置制限があります。
2.アクションフェイズ
計画フェイズで配置したアクションコマをエリアごとに順番に解決していきます。コマが配置されていないエリアでもカードの効果によってアクションを行う場合があるため、カード効果を確認しながら1番目のエリアから順番に解決しましょう。
①銀行:保有するデザインカードに応じて銀行から貸し付けを受けられる。
②契約:このエリアに並んでいる契約カードを1枚獲得し直ちに効果を適用します、時間経過により効果が弱くなりいずれは効果を失うが、運用コストのかからないアクション。
③施設:このエリアに並んでいる施設カードの購入コストを支払い、維持コストを更新し1枚獲得します。個人ボード上では3人までしか雇えない人材も施設カードにより働く場所を与えることができ、追加で雇うことが出来るようになります。
④人材:このエリアに並んでいる人材カードから1枚選び、維持コストを更新します。個人ボード上には最初から3か所の雇用スペースに維持コスト1ユーロのスタートアップ人材(効果なし)が3人雇われているため、その上に更新するように人材カードを配置します、また一度雇った人材カードは退職金として維持コストの2倍の貨幣を支払うことで取り除くことが出来ます。
⑤新デザイン:並んでんでいるデザインカードか、もしくは裏向きの山札から1枚えらんで獲得します。山札が枯渇した場合は捨て札をシャッフルし新たな山札とします。
⑥⑦⑧現地メーカー・倉庫・輸入:それぞれ品質の異なった生地をエリアごとの価格、購入制限に基づいて買い付けることが出来ます。
⑨最後の調整:ファッションショーに向けて各種トークンを獲得し、有利にショーを進めることが出来るようになります。
3.成長フェイズ
コストを支払い、維持コストを更新すると施設の改築や、人材に研修を受けさせることができカード効果をアップします(カードを裏返す)。このフェイズで成長させられるカードは施設・人材それぞれ1枚のみ。
4.維持フェイズ
自ら経営するメゾンや施設の運用に必要な経費を維持コストとして支払います。
維持フェイズで必要コストを支払ったらラウンドマーカーを次のラウンドに移し、各エリアのカードは捨て札にまわし場をリフレッシュし、新たなカードをエリアに並べ、各種トークンを補充し親マーカーを左隣のプレイヤーに渡したら次のラウンドへ。
3ラウンド目「ファッションショーウィーク」
1.名声変換還フェイズ:前シーズンで獲得した名声トークンを勝利点に変換します。※ゲーム最初のファッションウィークではこのフェイズをスキップします。
2.ショーフェイズ:各プレイヤーはファッションショーで採用するコレクションを選定します。コレクションは同じスタイルで構成され、必要な生地コマが載っていなくてはなりません。
3.アワードフェイズ:各シーズンの横に並んだファッションショータイルに記載されている部門で選考され、その部門に対応するトークンを多く所持しているプレイヤーが受賞します。
4.売却フェイズ:獲得した名声トークンによる収入と、採用したコレクションの売却により貨幣トークンを獲得します。獲得した名声トークンは次回のファッションウィークの名声変換フェイズで使用しますが、そのほかの品質・広報・トレンドトークンはサプライケースに戻します。
5.維持フェイズ
自ら経営するメゾンや施設の運用に必要な経費を維持コストとして支払い次のラウンドへ。
プレイフィール
ファッションに興味を持っていたり、アパレル関係の仕事についているといったことがない限りあまり知ることもないファッション業界、その中でもブランド経営者という難しい立ち位置をゲームとしてうまく落とし込めているのは、「素材の買い付け」にクオリティを設けていたり、プレイヤーごとに得意なデザインがあったりと誰もがなんとなく想像し易いきっとこんな世界なんだろうなぁと思わせるポイントをしっかりと表現したうえで、きっちりワーカープレイスメントに仕上がっているためだと思います。
ファッションショーによる評価が勝利点や収入に大きく関わってくることから「各部門のアワード獲得するためにどのように経営を進めていくのか」と戦略が立てやすく、コスト管理もそこまで厳しくないため、自らのメゾンが成長していくのを実感しながら、ファッションショーで他社との鎬を削る感じを楽しむことが出来ます。
そのほかに良かった点としては、コンポーネントを収納するためのインサートが付属しておりそのままサプライケースとしても出せるためとても便利に感じました。
あえて気になる点を挙げるとすれば、このゲームの魅力でもあるはずのデザインカードのイラストパターンが少なすぎることかなと思います。