メンサセレクトに選ばれたゲーム。タイトル名は伊達じゃない。追加ターンで絶好調!
【ざっくり解説】
クニツィアのタイル配置ゲーム6スート(6記号)あるタイルを配置し6色の得点を稼ぎます。今置いたタイルの記号が連続していればしているほど、大量得点のチャンスです。得点を稼げる流れに乗りながら、後続をうまくシャットアウトしたいです(笑)。
さらにクニツィアらしい得点システムといっていい、最も低い色の点で勝敗を決めるゲームでもあります。6色バランスよく点を取る必要があります。
【長所】
基本は手番にタイルを置くだけのシンプルなゲーム性ですね。たったこれだけで楽しいのだから凄いです。
また最小比較制が運ゲーになりにくいように、最小得点の色のタイルがないことを公開して手札交換できます。ルール面も隙がありません。この辺はベテランデザイナーの為せる業といっていいでしょう。
中でも面白いのは6色の点数に上限があって、上限に達すると追加ターンを獲得できることです。普通は得点上限が近づくと「もうこの色は稼がなくて良いな」と思うのが普通です。しかし、このルールにより上限いっぱいまで点数が欲しくなるように工夫してあります。追加ターンはそれだけ魅力的です。
また何人で遊んでも楽しいです。女性や子供とも問題なく遊べ、言語依存もない。凄すぎます。
【短所】
基本はタイルを置くだけの記号と色のゲームです。そう地味なのです。テーマは頭脳絶好調とそれらしくしてありますが、基本はテーマ的な意味でアブストラクト感が凄いです。近未来的な無機質さがあります。
あとは人数が多いとある色の大量得点の流れに乗れないだけで一気に沈む「噛み合いゲー」の要素が強くなります。なので個人的には真価を発揮したければ3人以下がお勧めです。4人も十分楽しめる人数ではありますが、真価を引き出せる人数とは言い難いです。
【個人的な評価】
色と記号だけで楽しいゲームをデザインするという、クニツィアの個性を最大限に発揮した作品の1つといって過言ではないでしょう。本作と『ケルト』はクニツィアというデザイナーを端的に知るにはうってつけの作品といえます。ざっくり「クニツィアってどんな人?」って思う人はこの2作をプレイしてみることをお勧めします。
さて個人的な評価ですが10回ぐらい遊んでいます。とても良いゲームです。色と記号だけの無機質なゲームですが、逆に洗練されたデザインだとも思います。地味ながらシンプルさ、よく整備されたルール、大量得点の気持ちよさ、追加ターンの楽しさ(気分はまさに「頭脳絶好調」)と楽しい要素が詰まっています。
無機質なゲーム性や見た目だけで食わず嫌いするのは勿体ない作品です。一度はプレイしてみることをお勧めします。