★10(個人的10段階評価)
拡張のお手本のようなマスト拡張!
本体の欠点を補いつつ、多様性と派手さもプラス!
2020年夏の再販の機会に購入。
元々名作だった「世界の七不思議:デュエル」ですが。
本拡張はそれをまさに「補完」するマスト拡張と言っていいと思います。
内容的には「神性カード」という特殊効果カード群やそれを置くボードが丸々っと加わったのが、
一番大きい部分ですね。
ここは実際純粋に本編への足し算であり、当然ながら元ゲームより重くなる部分です。
なのでマスト拡張とは言っておりますが、いきなり入れてやるのはオススメしません。
まず基礎のルールで遊んでからが、当然ですがスムーズです。
ただ、ルール量は確かに増えますが、ゲームとして著しく重くなる印象はないですね。
「神性カード」は、要は「お金払ったら特殊能力使えますよ」というカードなのですが。
この能力がかなり強力なものが多く、それでいて勝利条件は元ルールから変わらないので、
セッティングはさておきプレイ時間が著しく伸びたりまではしないですね。
勿論選択肢は増えるので、そこで悩む時間はあるかもしれませんが。
そしてもう一つのポイントとして、この「神性カード」を使用するためのコストの駆け引きに、
「神性トークン」が絡むのですが。
このトークンの入手手段が、そのトークンの乗った世代カードを「めくった時」なのがとても良いです。
実際元のゲームだと、次の世代カード情報を公開する行為は相手のメリットにしかならず、出来る事ならそれを回避して進めたい(そこに駆け引きがある)ゲームだったのですが。
今回そこにトークンが乗ったことで、「情報はあげたくないけど、トークンが貰えるなら、ありか」というポジティブな要素が加わっており、不公平感の軽減に繋がっております。
これがまた本拡張をマストとしてしまいたくなる要因の一つですね。ゲームの気持ちよさを上げてくれている。
また、地味な追加要素として「神殿カード」というのも入っているのですが。
これは本体で第三世代に混ぜる「ギルドカード」の代わりに組み込むものです。
要はどっちも「勝利点」を生むカードなのですが、実際この神殿カードの点数計算の方が
元のギルドカードの計算より簡素で分かりやすいため、個人的には地味に気に入っております。
拡張とはいえ引き算の拡張というか。こういう配慮はいいですよね。
総じて拡張のお手本のような拡張です。
ただ複雑にしたりゴールを伸ばすのではなく、引くところは引いて、
それでいて多様性をプラスしている。
先述したように本拡張をいきなりいれて遊べとは思いませんが、
本体を気に入った方なら絶対に損はさせない拡張だと思いますので、是非!