【はじめに】
2017年にPegasus Spiele社から発売されたダイスゲームです。デザイナーはイスタンブールと同じリュディガー・ドーン氏、現在は日本語版が発売されて国内流通しています。
イスタンブールをダイスゲーム化した内容ですが、イスタンブールとはかなり異なります。
ゲームは、振ったダイスの出目の組合せによるアクション実行が主となっています。出目の組合せによるアクションで、商品やお金を獲得したり、振り直すための水晶を得たり、または継続効果があるモスクタイルを手にいれたり、手番プレイヤーと手番プレイヤー以外にも即時効果があるバザーカードを引いたりします。
目的はルビーを先に5個(4人プレイ時)集めることです。
【ルールの簡単な説明】
スタートプレイヤーから時計回りの順番で、手番を行います。
手番ではまずダイス5個を振ります。ダイスは1回しか振れませんが、水晶を支払うことでどのダイスでもいくつでも振り直すことができます。
出目が確定したら、ダイスを使ってアクションを2回行えます。アクションは出目の組合せで決まり、それぞれのダイスは1回アクションで使用したら、もう使用できません。
アクションは、商品マーカーを獲得、水晶を獲得、お金を獲得、モスクタイルを獲得、バザーカードをめくって効果を適用する、ルビーと交換するなどがあります。
モスクタイルは1度獲得すると、それ以降の手番で毎回効果を発揮します。振れるダイスを増やしたり、アクションをさらにもう1回行ったり、バザーカードをめくったり、お金を得るときに商品マーカーを得たりすることができます。
バザーカードは手番プレイヤーが適用できる効果と、他のプレイヤー全員が適用できる効果の2種類が描かれていて、それぞれ即時効果を行うことができます。手番プレイヤーが適用できる効果のみが、描かれているカードもあります。
これを繰り返し、いずれかのプレイヤーが最も早くルビーを5個集めたら、そのラウンドで終了します。
獲得しているルビーの数が最も多いプレイヤーが、勝利者となります。
【感想】
オリジナルのイスタンブールとは、全くゲーム性は異なります。ダイスを振って出た目でアクションを行い、最終的にルビーを集めることを目指します。
ルビーを得るためには、同じ商品何個かと交換、全種類の商品1個ずつと交換、お金と交換という方法があります。
また、モスクタイルを4枚取ったときや、バザーカードの効果でルビーを買うこともできます。
ダイスゲームですので当然ダイス運の影響が大きいのですが、それを補うために商品の出目の代わりにすることができる商品マーカーや、振り直しができる水晶、毎手番効果を発揮するモスクタイルがあるため、影響を抑えることができるように工夫されています。
ルビーと交換するために同じ商品が4つ必要であれば、ダイスの出目に頼らなくても商品マーカーを集めることで代わりにすることができます(もちろんダイスの出目で出てくれるのが一番良いのですが)。
またルビーを獲得するための方法が複数あるため、どのようにして獲得するかを選ぶことができる、つまり戦略性があるということになります。ダイス目に頼ってもいいし、堅実に商品マーカーを集めてもいいし、お金を大量に集めてお金で買ってもいいと、いろいろな進め方があると思います。
ルビー獲得の方法は固定で変わりませんが、モスクタイル・バザーカードの出現順番は毎回異なり(もちろんダイス目も毎回違います)ますので、リプレイ性もある程度あると思います。
ゲームは思っているより早く終わりますので、のんびりしているとルビーを集めきらないうちに終了することになるでしょう。
【個人的な感想】
プレイ時間も短めで、考え所もありながらプレイ感は軽いので、初心者や少し慣れた方にも楽しんでもらえると思います。
ダイスゲームはどうしても運の影響が大きく、ベテランゲーマーになるほど敬遠されがちですが、このゲームは戦略性もあり、運の悪さも軽減できるため、ベテランゲーマーでも遊べるのではないかと思います。
【記録】
インスト:18分
実プレイ:48分
ゲーム終盤の様子