今年発売の遊園地ゲームは、絶叫系がテーマ。恐い、スゴイ、楽しいの3つの感情を操作します。メカニクスは、お買い物とタイル配置とパラメータトラックのミックスで、目新しいわけではありませんが、接戦が多いので、連続して遊んでしまいます。
ゲーム終了後の遊園地の様子です。45VP対45VPとなりました。
↑ 右下にある、ワイルドアイコンをカバーできなかったのが痛い!これでは、アトラクションタイルはもちろん、1×1の売店タイルでさえ置くことができない。配置ルールとして、タイル同士は接してはいけないという決まりがある。ワイルドアイコンは、3種の感情バロメータのうち一つのトラックを1進めるというもの。
↑ こちらの遊園地は、中央付近にある空き地が痛い!このように2マス空けて置いてしまうのが一番効率が悪く、土地活用にロスなのだ。
このように、100点満点の試合運びが、できそうでなかなかできません。悔しいので再戦します。
ゲームの流れは、「ウィッシュランド」同様、カードを買っていきます。買ったカードには、そのアトラクションの形が書かれており、該当のタイルを取って、自分の建設用地に置いていきます。この辺りは、「ミープルランド」に近いです。
この、「買う」というのは、アクションのうちの一つでして、実際は、
建築家…アトラクションカードを買い、タイルを配置する(コスト3〜8金)
銀行家…2金を貰う
樹木医…樹木を2本伐採する
契約者…売店タイルを置く
不動産屋…土地を拡張する(コスト3金)
以上5種類のワーカープレイスです。(全5ラウンド)
↑ 立体的なメインボード。建築家アクションだけが、このメリーゴーランドにワーカーを置き、カードのコストを支払う。アトラクションカードは6つのテーマに分かれており、「思い出」テーマパーク以外は、基本、即時で、表記されている感情アイコンを貰い、トラックを進める。
この遊園地は、絶叫系パークなので、「石器時代」「西部開拓時代」「ファンタジー」「宇宙」「海底」「思い出」という6つのテーマどれをとっても、スリル、壮大さ、楽しさ、いずれかの感情を揺さぶります。
3人のワーカーを交互に置き切った後は、各感情トラックからのボーナスフェイズです。ボーナスは、各感情トップだったプレイヤーが、1マス後ろに戻すことで、
スリルトラックからは、(次ラウンド)4人目のワーカー
感動トラックからは、次ラウンドのスタピー
喜びトラックからは、3金
が貰えます。
トップがボーナスを貰うことで1マス戻るので、この各トラックは、いつも物凄い接戦。終了時、8マス目以降に辿り着くと、各5VPずつ貰えるので、ボーナスだけでなく、この3つの感情を上げていくのは必然。
他に終了時VPは、アトラクションカード自体に書かれているVP。それと、そのカードののべ数。6枚以上買っていれば5VP、8枚以上なら10VP。(8枚はなかなか買えません)
なぜ、買えないのか。それは初めに戻って、タイル配置が難しいからです。
また、途中VPとして、広告フェイズがあります。これもカードに書かれてあるのですが、各ラウンド終わりに、自分の持っているアトラクションの宣伝をしてVPを得ます。つまり、お金でVPを買います。
結局、このゲームは、お金と感情アイコンの2種類を満遍なく集めなくてはなりません。どちらかだけの特化戦略は無理があります。
収入は各ラウンド頭、たった3金しか貰えません。収入を増やすには、契約者アクションで売店を買います。売店はコストが無く、そのラウンド中売り切れない限り、何枚でも置くことができます。面積も取らないので、収入2金の売店や感情アイコン2つの売店など、早取りのケースも多くなります。
あるいは、「思い出」テーマパークのアトラクションカードを買うと、感情アイコンの代わりに、収入+2〜3金アップすることができます。
ポイントとしては、
■実は、このメリーゴーランドは回る。そして、メリーゴーランドの各スペースには、−2金、−1金、0、0、+1金、+2金と書かれている。メリーゴーランドを回すのは、次ラウンドのスタピーとなった人、つまり、感動トラックトップのプレイヤーだ。次ラウンドの初手に−2金でカードを買えるようセッティングすることができる。
■しかし、しょっちゅうあるミスは、そうやって、狙ったカードを買う計画が出来たというのに、置く面積が無くて買えなかったというやつ笑。本当に多いので、気を付けたい。冒頭に100点満点の試合運びができないというのは、このことです笑
■結局、事前に、邪魔な樹木の伐採か、拡張タイルを3金で買うしかない。そして、これら「しゃがみ」アクションをしているうちに、狙いのカードや売店が取られてしまう。
■逆に、他プレイヤーの建設用地をよく見ておく。敷地面積が無い人にカットされるはずはない。なので、そういう時は、カード買いより他のアクションを優先できる。
■広告は、カツカツになったとしても、できる限りした方がいい。VPを得る機会をパスする道理はない。ただ、次ラウンド頭に、銀行家に一手掛けてしまうのは勿体無い。このゲーム、銀行家、樹木医、不動産屋の3アクションはしゃがみだ。
■安いカードばかり買っていくという戦略がある。しかし、書き忘れたのだが、カードを限定化する目標カード(一枚3VP)というのを各自2枚持っていて、この6VPが欲しいので、単に激安戦略はできない。逆に高価なカードの方が、本体VPが大きいので損はない。
全アクションの半分以上が「しゃがみ」という中、いかにして収入と感情を高められるか。そして、お金と感情の比重は?
どちらに向かえばよいのか。即物的な遊園地やお金という側面と、無形な人間の心を集める側面が対立する、好ゲームです。ぜひ、100点満点の流れで、遊園地を作ってください!
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