「正体隠匿系の綱引き、アンダーカバー3.0」
互いの正体を隠匿しながら2つの駒の位置関係を調整していくカードゲーム『ヒドゥンリーダーズ』です。原題はHidden Leaders(隠れたリーダー)なので、タイトルがそのままゲーム性を反映しています。
中央には梯子状のゲームボードと2つの駒が置かれています。このボード上で2つの駒の位置関係を調整していきます。ゲームには4つの陣営が登場し、それぞれ「赤い駒が緑の駒より2つ先にある」などの勝利条件が設定されています。
プレイヤー達はゲーム開始時にランダムにキャラクターを選択しますが、各キャラクターはこれらの陣営のうち2つに所属しています。ゲームの目的は、自分のキャラクターが所属するいずれかの陣営の勝利条件を満たすことです。4つの陣営の勝利条件はいずれも相反しているので、1つの陣営しか勝利条件に到達することはできません。しかし、同一の陣営に所属するキャラクターは複数居ますので、何人かのプレイヤーが勝利条件を満たす場合があります。その場合には、各人がプレイした勝利陣営のカードの枚数で勝敗を決します。
手番が来たら、カードを捨てる/1枚プレイするを実行し、駒を移動させていきます。その後、カードディスプレイ若しくは山札からカードを補充して手番終了です。裏向きのカードは非アクティブですが、プレイしたカードの効果などでアクティブ(表向き)にすることができます。誰かが規定の枚数のカードをアクティブ状態で自分の前に並べた場合にゲームが終了します。
ゲーム終了時の駒の位置関係からどの陣営が勝利したのかを判定し、キャラクターカードを公開して勝者を決定します。ユーロゲームの「アンダーカバー」を複雑にしたようなゲームです。
ゲーム性は、正体隠匿でお互いに異なる目標を目指しているゲームにありがちな”アンコントローラブル(予測・制御できない)”感があるものの、各自がプレイするカードの色から大体読めていくのでゲームとして成立はしていると思います。美麗なグラフィックと世界観は素晴らしいです。