戦略性の高い紙ペンゲームでおなじみの「Welcome to」の続編です。
まだ、あまり日本に流通していませんが、BGAでベータ版が実装されていたので、何回かやってみてのレビューです。(BGAでは訳されていますが、かなりざっくり訳されているので、個人的に英語ルール調べてやりました)
このレビューは「Welcome to」を知っている方向けにレビューを書いています。Welcome toをやったことがない人は、他の方のWelcome toをご覧になってから読んだほうがわかりやすいと思います。
正直、思った以上に難易度アップしていたので、Welcome toをやったことがない人は、先に本家のWelcome toをやった方がスムーズかと思います。できなくはないですが。
ルールについては、動画も撮影したので、ルールも知りたいという方や見る方が楽という方は最後にリンクはっておきましたので、参考にどうぞ。
以下からレビューになります。
基本ルールはWelcome toと同じです。3つの数字&特殊カードの組み合わせから1つ選んで、シートに書きます。
数字の昇順ルールも同じです。ただし、今回は建設中のマスがあり、最初から書くことができないマスがあります。
Welcome toと違うところは大きく分けて3つです。
まず、1つ目に借金システムがあります。
このゲームでは、一部の得点を稼ぐときや、数字を書くマスを増やしたり、強いフリーアクションを使うと、ペナルティとして、1借金を受け取ります。これがゲーム終了時に稼いだお金を超えると、-20点になります。
※ゲーマー向けにいうと、ロストシティみたいに、何もしなければ0点、得点稼いだり、マス増やすとマイナスになるペナルティを負う、でもちゃんと処理できればプラス点になるみたいな感じです。
このゲームでは、最初に全プレイヤーが「お金を借りるか」選びます。ゲーム終了時、このときの選択で、お金を借りる人が過半数をこえると希望者に4金、過半数を切ると2金になります。希望しない人は0です。ここでインタラクションがあるのが面白いですね。
実質、お金を稼げるのが最初とアクションのリムジン(最大4金。しかし、現実的にそんなに稼げない)しかないので、できる限り借金をしないプレイングが必要になります。
なので、ゲーム中、借金の-20点を気にすることになるのですが、自分の予定では借金なしになる予定だったのに、他のプレイヤーが1つでも終了条件を満たしてしまうと、即ゲーム終了になるため、それで-20点になることもあるため、へたに広げすぎるのも怖く、ハイリスクハイリターンのゲームになっています。
2つ目にフリーアクションです。
前作では同じ数字を書いたり、選んだ数字を±1や±2するのは特殊カードの効果でしたが、今回は規定回数のフリーアクションでできるようになりました。これに加え、特殊カードも変えることができます。
これにより、前作はカードの縛りがあったのですが、フリーアクションになったため、かなり広い選択肢になりました。自由度が増したともいえますが、逆にしっかり使うべきときに使うという意味で、戦略性があがっています。
このフリーアクションですが、リボンという前作でいうパスみたいなチェックをつけるアクション2回分を必要とします。最初にチェックは3個あるので、1回は使えるのですが、以降はチェックしていないとフリーアクションが使えません。このチェックが特殊カード1枚で1個しかつかないので、かなり地味です。でもフリーアクション強いので重要。
ちなみに、数字が記入できない場合、強制的にチェック2個が追加されます。チェックが最後までいってしまうと、ゲーム終了になってしまうので、ここもスリルがありますね。
3つ目にとにかく前作よりも複雑になったことです。
まず、列が3つから4つに増えたので、書く場所が増えました。カードの種類は5種類で、逆に減りましたが、終了ボーナスがたくさんあるため、最初はルール覚えるのが前作よりもしんどいです。
特に数字が奇数や偶数で続いているとボーナスがもらえるものや縦列を埋めるとホテルがたつとか、初プレイだとこんがらがります。おまけに隣接していないと◯がつけられないゴルフをはじめ、前作以上に書き込みミスが頻繁に起きそうな感じがします(自分はBGAなのでミスとかはなかったですが、アナログだと心配です)。
とはいえ、理解すると、選択肢が広く戦略性の高いゲームに仕上がっており、前作が好きだけど、物足りなくなった人にはおすすめできるゲームです。
途中で述べたとおり、ゲーム終了で借金があるかどうかのハイリスクハイリターンなところやフリーアクションの自由度があるおかげで、よりゲーマー向きになってると思います。
Welcome toに慣れた方向けのゲームで、初心者向けとはいいづらいですが、ゲームに慣れているならできなくはないレベルではあるかと。
いまのところ、これから流通するようで、予約なども見受けられますが、執筆時点(2020/11/6)では流通していませんが、BGAでもプレイできるので、先にちょっと試してみるのもありかと思います(ただし、BGAの訳はかなりざっくりで、UIもあまり丁寧ではないので、自分は最初かなり苦労しました)。
最後に、自分なりに調べて、何度かBGAでプレイして、概要がある程度、理解できた動画をとりましたので、参考程度うにどうぞ。これを見れば一応プレイはできるかと思います。