テラフォーミングマーズに政治的な駆け引きの要素を追加する拡張「動乱」。それにより追加されるルールや企業、プロジェクトを簡単に紹介します。
※Kickstarter版のみに含まれる内容(個人ボード、プロモーションカード)は含みません。
「他のプレイヤーと駆け引きし、次々と巻き起こるイベントに対処する」という、これまでのテラフォとは一味違うプレイ感が加わります。ただ流石に「上級拡張」なだけあって、プレイの手間はけっこう増えます。
●政策とイベント
以下のような「世界的命題カード」がゲームに追加されます。
政治のせいで発生する、社会や環境の変化がイベントとして表現されています。収入があったり損害を受けたり、いいことも悪いことも発生する感じ。これまではなかった「グローバルパラメータの低下」なんてイベントもあります。
この世界的命題カードは、以下のように「命題進行ボード」の上に並びます。
2世代後に発生するイベントまでは見えているので、それに応じてプロジェクトを実行したり、次に紹介するロビー活動を行ったりするのが「動乱」のキモかと思います。
●政党とロビー活動
政治活動の舞台として、以下のような「テラフォーミング委員会ボード」が追加されます。委員会では「科学研究重視」「緑化重視」「火星開発反対」などの個性豊かな6つの政党がしのぎを削っています。
プレイヤーは、新アクション「ロビー活動」で各政党に議員を送り込めます。そして、自分の議員が委員会の議長や有力政党のメンバーになっていると、イベントで受ける恩恵を増やしたり損害を減らしたりできます。自分が重要視するイベントのタイミングに合わせてうまく勢力拡大するのが重要そう。
また、各政党は与党になると、プレイヤー全員に効果のあるボーナスと政策をもたらします。例えば、火星の発展と自立が最優先の「火星第一の党」の与党ボーナスと与党政策は以下のようになっています。
自分の方針に合ったボーナスや政策の政党を与党にすべく活動するのも作戦の一つです。
イベントや与党政策に合わせて上手いこと議員を送り込みたい……でも他プレイヤーの思惑もあるしランダムで中立の議員も湧いてくるしで大変!というのが「動乱」独自の面白さですね。
●追加企業
5つの企業が追加。特に政治的な秘密結社、火星開発反対の環境保護団体の2つに「動乱」の雰囲気が強く表れている感じですね。他の企業も海洋開発特化型、カード購入特化型など特徴的。
(左) 政治結社セプテン・トリブス。厨二心をくすぐるが能力活用は大変そう。
(右) 火星開発反対派のプライスター。「TRを上げないほどいい」能力の癖がすごい。
●追加プロジェクト
16枚のプロジェクトカードが追加。いずれも「低コストだが政党関係の使用条件がある」「自分の議員を送り込める」など、「動乱」の追加ルール絡みのプロジェクトになっています。
(左) 政党関係の使用条件がある代わりに低コストな「スポンサーつきモホール」
(右) 都市建設のついでに自分の議員を委員会に送り込める「文化的メトロポリス」