SPIEL'17年のスカウトアクション期待の1本。
ファンタジーとスチームパンクが融合した美しい飛行艇が飛び交う空島が舞台の重量級の作品
巨大な歯車状のプレイヤーホイールが目を引く。メインボードには空島が描かれている。
このゲームの目標は単純、4種類の投資コースに投資を行うこと。最終的な勝利点はそれぼれのコースのランク(ボード最上段の列)×政治家の影響力(灰色のキューブが配置されている列)と投資の最大到達ランクと最低ランクの専門家点(これも灰色のキューブが配置された倍率との掛け合わせ)の合計点のみ。ボーナスなどの要素はない、最近の重量級には珍しい硬派な仕様。
ゲームの総手番は14しかなく(4人プレイ時)、1手番でやることは補助アクションを除けば、ほとんど、ボードの下半分にかかった小中大のホイールから一筆書きになるように1つづつ選択して3つのアクションを選んで実行するだけである。感覚的にはロンデル系と思われる。
アクションチップは大まかに分けると
資源生産チップ
チップ購入、投資チップ
チップ強化、商品加工チップ
大使チップ
アクションボーナスチップ
がある。中でもチップ購入、投資の為のチップは点数に結びつくので重要度が高い。他は他人の動きや自分のやりたいことに応じて取捨選択していく。
アクションチップは購入することで増やせるが、手番数が少ないので慎重な選択に迫られる。また、政治家の影響力の上昇を始め補助アクションの利用に必要な歯車(ゲーム内では知識)は入手しにくいので使うタイミングは吟味する必要がある。
一度プレイした感想としては微妙。理由としてはとにかくチップ獲得、資源生産や商品生産、大使派遣、投資など必要なアクションが多いわりに手番が少な過ぎること、政治家の影響力を始めとした補助アクションに用いる知識が入手量(だいたい1手番に2枚程度)のわりに必要な量(点数上昇の政治家アクションなら最低1枚〜最大5枚必要)が半端ではないことが挙げられる。
おそらく、この作品をファーストプレイでは、感覚が掴めないため、行動計画が立てられず、納得が行く結果にまで持っていける人はほとんどいないと思う。最低でも2回は遊ばないと満足の行くプレーは出来ないかと。私ももう一回はプレイしてみたい。
見た目は華やかさと幻想的な世界観に反して、ゲームの内容はストイックで運の要素もほぼ無い硬派な作品である長期的な戦略を立てる実力が求められるので、そういった作品が好きな人にはオススメできる。