カスク・アンド・キャピタル

あなたは投資家となり、アルコール市場で見込みのある会社に投資し育てていきます。
一方、いつでも現金は必要なものです。気の長い投資は即座に収入にはつながりません。デイトレードで資金を増やさなきゃ、戦えないかも！
しかもちょっとまって？投資した企業が大成長して、事業拡大のために増資してる！いいことだけど、それって私の持ち株の比率、投資するたびに減ってない？

カスク・アンド・キャピタルは、エリアマジョリティと株式相場と昇順数字記入パズルと疑似ハンドマネジメントをなんでか知らんけどメモ帳1枚でやることにした、素晴らしい中量級のゲームです。1枚と言っても一人1枚ですが。

このゲームは、ゆびダイス（https://gamemarket.jp/game/184200）という昨年発表したシステムの実用例として、みなさんに凡例を示すべく開発されました。ペン一本で遊べますが、概念的なサイコロがルールに搭載されており、皆さんはランダムな運命に振り回されることができます。

アルコール市場に自分が応援する会社のアルファベットを書き込むことで株価アップをもくろみますが、会社が成長するたびに自分の持ち株の比率は減っていき、なぜか応援するごとに見返りが少なくなっていきます。なぜなら、ある会社を応援するためにはその会社の株を手札(ポートフォリオ)から捨てる(消す)必要があるのです。

儲けるコツは、応援する会社をむやみに大きくすることではなく競合他社を蹴落とすことです。このゲームのエリアマジョリティは、各市場での順位決めの際にタイブレイクが発生すると、タイの会社同士は消費者から避けられてしまい、次点のニッチな会社が繰り上がり話題をさらってしまう仕組みがあります。これを利用し、株を残すつもりがない会社を応援することでうまく1位タイにさせてしまい、手元に株を温存した別の会社の株価を上げてしまいましょう！

一方、投資家としてデイトレードによる資金調達も怠れません。市場に投資する度、そのマスに書かれた数字を自分のデイトレードの成果として専用の欄に書き込んでいきます。これが右肩上がりの大儲けに……つまり左から右へ、昇順になるようにうまく並べろというわけです。そしてゲームの得点は、手持ちの株の株価とデイトレードで稼いだ資金の……少ない方なんですね！何もおろそかにはできません。

育てた会社の株価の上昇はあなたの経営者、投資家としての手腕の評価、名声をあらわし、今後の権力と影響力を確かにするでしょう。一方、莫大な資金の価値は、言うまでもありません。不要ですか？いいえ。3千兆円欲しいに決まっています！お金と名誉、どちらも稼がなくては。

手札の都合、株価の都合、デイトレードの都合、何もかもうまくいく選択はきっとありません。何を切り捨て、どこに注力すべきでしょうか？

一見では意味がないようにみえる、全員への一律の減点など、各所に気づけばおっと楽しめる工夫が忍ばせてあります。

このメモ帳一冊で、飛行機や新幹線の長旅も楽しいボードゲーム会に早変わりです。ぜひ懐に一冊、忍ばせて置いてください。

こちらはwebルールです。
https://drive.google.com/drive/folders/1uZYNmM5VMQA99gwaLYQ4PK_QJlOzvvjT?usp=drive_link