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2024年ドイツ年間ゲーム大賞推薦リスト(ロングリスト)入り作品。
コードネームみたいにチームで分かれて、親が子に文字でヒントを与えて、お題を伝えることを目指すゲーム。
子に正解してもらうためのお題は、両チームとも同じ。両チームの親だけが答えを知っている。
親は幽霊という設定なので、話すことが出来ず、文字だけでしかヒントを伝えられない。
このゲームの特徴が、質問カードとその回答方法。子は毎手番、手札としてランダムに配られた7枚の質問カードのうち、2枚を選んで、親に渡す。
親は回答する質問カードを1枚選ぶ。回答しない質問カードは全員に見えるように公開して捨札にする。
親は回答する質問の答えをひらがなで、ゆっくりと1文字ずつ、全員に見えるように書いていく。
質問カードを渡した子は、好きなタイミングで「ストップ!」と声をかけて、親にヒントを途中で書かせるのをやめさせることができる。これが斬新で面白い。
子は、自分だけが、どんな質問をしたかがわかっているので、ある程度、想像できるし、相手側もなんとなく、どんな単語がヒントになるかを推測できるのも良い。
手番では、親に回答してもらう代わりに、正解を当てることを選ぶこともできる。
正解を当てるには、子は、1文字ずつひらがなで書いて、あたっていたら、親はノックで合図する。
全部当てたら勝利。間違ったら、指を口に当てて「シー!」と言われるので(笑)、そのときは斜線で答えを消す。
両チーム、8手番が終わる前に答えを当てたら、そのチームの勝ち。
いや、このゲーム、今年の大賞がなにかを推薦リストが発表される前に推測するっていう、一部のマニアたちがあげる作品に結構出てたので、どんなゲームか気になっていて、しっかり推薦リストに入っているから、すげぇなと思った。
個人的にコードネームは斬新で良かったんだけど、プレッシャーとダウンタイムがあまり好みじゃなかったんだが、このゲームは、回答するやつは、質問カードで指定されてるし、ダウンタイムも、相手側のチームの単語が何なのかを推測するのが楽しいから、全然感じない。すごいわ。
あと、2枚のうち、回答しないカードを公開するってルールも最初は「別にこれ、捨札で良くね?」と思っていたが、親が答えたくない(もしくは答えづらい)質問の方向性を推理することができるので、何回も遊んでみると、かなり重要なヒントになってくることがわかったときは「なるほど!」と感心した。
多分、テーマが暗いから、3作品に選ばれてないんだと思うけど、それを差し置いても、遊んでみたら、たしかに推薦されるのも納得の面白さだった。
気になる部分もあって、質問の和訳がちょっと微妙なものもいくつか。まぁ、日本語版あるだけで、とても助かるんだけど、明らかに「?」みたいな質問カードがあるのは気になった。
あとは、気になるというほどでもないけど、質問と答えの組み合わせによっては、即効でゲームが終わってしまったりすることもあるかな。まぁ、すぐ終わったら、またやればいいんだけど。
ワード系+チーム戦っていうタイプのゲームが好きな人なら、ぜひとも遊んでほしいゲーム。
ちなみにSDJで発表されたはタイトルが「ゴーストライター」だったが、まぁ、別の意味もあるので「ファントムインク」という名前にしたと思うが、純粋にカッコいいし、個人的にはセンスもあって良いと思った。