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ドイツでは、このゲームだけをやるサークルも存在するという、とてつもない中毒性を誇るカードゲーム。
日本人向けにいうと、ペア戦でやる大富豪(2人VS2人)なのだが、ギャンブル性が非常に高く、日本の大富豪の比ではない刺激を体験でき、ギャンブルゲームが好きな人はまず、間違いなくはまるだろう。
基本はほんとに大富豪と似ているので、何が違うかを主に説明したいと思う。
※1番強い数字がAだったり、縛りがなかったりと細かい役の説明は割愛する。
このゲームの肝は主に3つある。
1つ目はやはり「ペア戦」ということ。
ペア戦なので、当然だが、2人が両方上がらなければならない。
そのためにあえてパスをする必要やゲームの開始時の手札3枚交換で相手に何を与えるかの戦略が面白く、さらに、このゲームは得点制で一定のカードに得点がついており、それらを計算してゲームを繰り返し、1000点を獲得すれば勝ちなのだが、一定のカードの得点が5点とか10点なのに大して、2人が1位と2位と連続で上がると200点のボーナスがつくので、決まったときの嬉しさは格別だ。
2つ目は「ボム」の存在。
カード的には「同じ数字4枚」か「同じマークで連番5枚」のカードセット「ボム」があると、どんなカードよりも強い役となり、しかも手番の順番を無視して出すことができる。
これがあることにより、どんなに強いカードがあっても気が抜けず、最後までハラハラとして展開になるし、大逆転の1発として、ドラマを生み出してくれる。
※ちなみにボムはなかなか揃わない!
噂では、何千回とプレイしている猛者は、序盤でボムがあるかないかがわかるとも言われており、このゲームのやりこみ要素がとてつもなく高いことを意味している。
※ちなみに、日本人は大富豪ができるので、このゲームはそこまで複雑だと感じないと思う。
最後の3つ目は、タイトルにもなっている「ティチュー」アクション。
このゲームでは、1枚目を出す直前に「スモールティチュー」を宣言することができる。
これは「1位をとるとボーナス100点をもらえる」のだ。
つまり、手札が「今回、めっちゃ強い!1位とれる!」と思えば、1枚目を出す前にいって、1位になれば、100点もらえちゃうのだ。
もちろん、ペアと手札を交換する前にも言うことができるから、それでさらに強い手札をもらっちゃうこともできる。
ただし、もし、「スモールティチュー」して、1位になれなかった場合、-100点をもらってしまう!ハイリスクハイリターン!
この言い合いが熱いし、シビレル!!!
さらに!「グランドティチュー」という宣言もできて、これは配られた手札が8枚目(9枚目を見る前)にすることができる。※全部で配られる手札は14枚
こっちは、なんとボーナス200点がつく!もちろん、失敗したら-200点!
これがさらにゲームを刺激的にしてくれる!
なにしろ、グランドティチュー宣言して、ペアと1位2位を独占すれば、一気に400点取れるのだから、大逆転も可能なのだ!
という3つの理由で非常に刺激的なカードゲーム。
日本では大富豪がメジャーなこともあって、一部のマニアしか知られていないゲームだけど、とても面白いポテンシャルを秘めたカードゲームだと思う。
ただ、4人限定なのと、ペアの実力差が離れている(といっても慣れているかいないか程度だが)と、不満を持つ人がでる可能性があるので、個人的に評価は9にしたいが、敷居の高さが若干あるので、評価は8とした。麻雀みたいな玄人ゲームに近いかも。
個人的には何度もプレイするゲームはあまりないのだが、このゲームは、そういう意味ではずっと遊びたいと感じさせてくれた数少ない存在。
昔はあまり流通していなかったが、最近はそこそこ流通している気はするので、もし、よく遊ぶ固定メンツがいて、ギャンブルみたいな賭けが嫌いでなければ、とてもオススメできるカードゲーム。