シャハトの優雅な塔建設ゲーム。気軽に殴り合えるみやび~な貴族の建設競争ゲーム!
【ざっくり解説】
シャハトの塔建設ゲームで、高さと建設の貢献度を競い合うゲームです。手番はカードを使って塔を建設します。皆置ける塔パーツの総数に大きな差はないはずなのですが、最多争いで点差がついていく不思議なゲーム。
相手の塔パーツの上にかぶせたり、塔パーツを勝手に移動させたりとぬるっと殴り合えます。ゆるふわ系殴り合いゲームって感じです(笑)。貴族の雅な殴り合いってところなのでしょうか。なかなかないタイプのゲームです。
【長所】
カードの補充先がプレイしたカードで決まるので、常に2手先を考えさせるゲーム性もいいですね。できない人はそれはそれで成り行き任せでも楽しめますし、よりスキルフルに楽しみたい人は2手先を考える楽しみがあります。
何より気に入っているのは遺恨なく、ぬるめに殴り合えるゲーム性ですね。お互い様なのでふんわり殴り合えます。成り行き任せになりやすいので、仕方ないかなと割り切れちゃうあたり上手いゲームデザインとも言えます。
【短所】
プレイしたカードで補充するカードが決まるのでどうしようもない時はどうしようもありません。このシステムのおかげでさくさくと遊べますし、初心者も入りやすいはずなので一長一短なシステムと言えます。
必ずすべてのカードを使うので、ゲームごとの大きな変化の起こりにくい構造と言えます。結果より過程を楽しむ人向けのゲームだと思います。
【ベストプレイ人数】
3人です。シャハトは2人しか友達がいないというジョークがあるほど、シャハトといえば3人です(笑)。実際には4人も良く、賛否が分かれるのが2人と5人ですね。
個人的にはゲームのコントロールが難しいので5人はお勧めしません。その代わり気軽に遊べます。5人はパーティゲームに近くなるイメージで良いです。2人は遊べますがガチですよ。初手以外は公開情報で相手は1人。2人はアブストラクト(運のないゲーム)が好きな人向けの人数といえます。
【個人的な評価】
シャハトの隠れた名作です。これが隠れた名作というのだから勿体ないですね。個人的には名作最多争いゲームの『王と枢機卿』に十分比肩する作品といってよいと思います。シャハトの代表作クラスでしょう。シャハトが好きな人はマストプレイです。入手難易度が高いのが非常に惜しまれます。再販が決定しました。
やったやられたの楽しい応酬、時々計算が狂いがちな噛み合い次第な感といい初心者も全然楽しめます。上級者はエリアごとの配置数に対して効率的な得点を目指せます。次の次まで予想してのカードプレイとカウンティングなどの技術介入の要素もあります。初心者から上級者まで受けの広い名作といえます。
推定プレイ回数は3~4回。久々に買い戻してプレイしました。なぜ手放したのか不明なぐらい良いゲームでした。僕の中でシャハトといったら『ムガル』、『王と枢機卿』、本作で三大シャハトゲームですね。
【再販情報】
今度のゲームマーケットでコロコロ堂さんが日本語版をリリースされます。予定価格は4500円とのこと。今まで『サンマルコ』などと並ぶヤフオク高額ゲーム常連だったので待望の再販といえます。
さらにこの値段でミニ拡張2つも同梱されるとのこと。実質『パトリツィア:ビッグボックス』といっていい日本語版が4500円です(笑)。ワンダフル!僕も是非とも十分数が流通したころに入手したいと考えています。