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メーカー:ディアシュピール
刻は幕末
尊王攘夷・倒幕運動の志士が集う京の町は、過激な思想を持つ者たちの暴力が横行し混沌としていた。一般の町人をも巻き込み、夜が明ければ死体の転がっていない日は無いという有様。これを憂いた幕府は、京の町の治安を守るため「京都見廻組」と「浪士組」を結成し、京の町の護衛にあたらせた。
その後、浪士組は八月十八日の政変の警護で評価され「新選組」と改名する。隊士の意気も揚々。ここから新選組の華々しい活躍が始まると思われたが……智謀策謀の渦巻く時代の中で、決して順風満帆とは行かなかった。
一番の足枷となったのは、新選組の存在が市中に広まり過ぎたことだった。町人の協力が得られるため、それ自体は決して悪いことでは無かったが、言ってしまえば「汚れ仕事」がし難くなった。表向きは町人に愛される好々爺でも、裏では倒幕運動をしていたり、人を殺していたりといった者も多い。しかし、そのような人物を表立って粛清するには新選組は人気が出過ぎたのだ。
そこで、局長の近藤勇は、暗部である「零番隊」を結成した。仕事は主に暗殺。零番隊の存在は表に出さず、隊士は普段、町人として暮らし、標的の情報を収集していた。
黒く塗られた狐の面に、
滲む血染めのだんだら羽織
月の明かりが背中を照らせば
「逆さ誠」の文字浮かぶ
時は慶応二年
知られざる新選組「零番隊」の活躍と悲劇の物語が今ここに始まる