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ネモの戦い ~海底二万マイルを超えて~
  • ネモの戦い ~海底二万マイルを超えて~当商品
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  • 1~4人
  • 60~120分
  • 13歳~
  • 2017年~
(5.0)

ネモの戦い ~海底二万マイルを超えて~

メーカー:アークライト

日本語ルール付き/日本語版
潜水艦ノーチラス号に乗り込み、驚異と危険に満ちた大海原を冒険しよう

 このゲームは、小説『海底二万マイル』とその続編『神秘の島』のストーリーと世界観を忠実に再現した海洋探索アドベンチャーです。プレイヤーは潜水艦ノーチラス号のネモ船長となり、世界中の海洋をめぐる旅に出発します。

 毎回のゲームごとに、異なる勝利条件の計算方法にしたがって、探検、研究、戦闘といった各分野のVPを獲得し、勝利条件(点数)のクリアを目指しましょう。ダイスロールに失敗するとペナルティをうける場面もあり、緊張感のあるプレイを楽しめます。

 また、最初に選択するネモ船長を冒険へと導いた「動機」や、選んだシナリオによって様々なエンディングを体験をすることができ、何度も繰り返し遊ぶことができます。愛船ノーチラス号のフィギュア、色とりどりの財宝トークンに、1870年代の世界地図をベースにした圧巻のグラフィックのボードといった豪華な内容物も魅力の1つです。

 2017年度ゴールデンギークベストソロゲーム部門ノミネート作品。ソロゲームモードにおいて高い評価を得ている本作。

 本製品は、他のプレイヤーと協力して勝利をめざす「完全協力型多人数ゲーム」と、協力し勝利を目指しながらその貢献度を競い合う「半協力型多人数ゲーム」を収録。楽しみ方の幅が広がった第2版の完全日本語版です。

内容物
ゲームボード:1枚、冒険カード:62枚、改造カード:10枚、士官カード:9枚、蜂起キューブ:12個、ダイス:5個、ノーチラス号フィギュア:1個、ルールブック:1冊、エピローグ集:1冊、キャラクタータイル:6枚、船長タイル:1枚、動機タイル:2枚、勝利点(VP)マーカー:25個、リソースマーカー:3個、船舶トークン:69個、財宝トークン:59個、恐怖の海洋トークン:10個、その他のトークンとマーカー:38個[※カードサイズ:89×63.5mm]

世界観/フレーバー/アートワーク

レビュー 14件

レビュー
820名が参考
4年弱前

ソロゲームとしての完成度が評判のネモの戦い、ソリティアはあまり好きではないが、日本語版が良いタイミングで発売されたのをみて購入。

まずはかなり自由度の高いシステムに好感が持てる。選択肢の広さと、どこからでも得点がとれる仕組みが目を引く。

といってもマップ上に増えつづける敵船は邪魔な上に敗北条件になり得る。まずはちゃんと生き残ることを目指すが、その上でノーチラスを改良しつつそれらの船を破壊し、財宝を得たり、イベントを攻略したりして勝利点を稼いでいく。

やっていることはクトゥルフ系の〇〇ホラーとかなり似ている。マップ上の移動、敵との戦いあるいは回避、イベント、艦の改良、探索など。戦闘の結果含め、多くの判定がダイス次第である。ただ、当然ながら運の要素はある程度軽減する配慮はされている(リソースの消費や船体改造、キャラクタータイルの使用などで条件を緩和できる)。

リソースはネモの精神力、船員の体力、ノーチラスの船体の3つあり、開始時は満タンだが、一定数以下になると敗北。敵船からの攻撃やイベントで減少するほか、ダイスロールをプラス修正するために消費できる。ただしダイスロールが成功した場合は消費分が復活するのが面白い。休息、修理アクションでリソースの回復ができる。

特定の敵船を沈めると悪名というパラメータが上昇し、強力な敵船が追加される。これも一定の値を超えると敗北となる。

毎ラウンドマップ上に追加される敵船であるが、これがすべての配置マスを満たしても敗北。敵船を屠るのは船体の改造に必要で、また勝利点にも寄与するが、悪名があるため戦いに明け暮れるわけにもいかないというバランスがとられている。

行動はアクションポイント制である。冒険(イベントカードを引く)、攻撃、扇動、移動、休息、修理、装備、探索(財宝の獲得)などがある。イベントなどでなにか起きなければ、相手から仕掛けてくることはないため、強く束縛されることはない。ただ、毎ターン引かれるイベントカードが枯渇するまでゲームは進行するので、増殖する敵船との緊張は続くことになる。

その他、ゲームの難易度調整やバリアブルプレイヤーパワーなど抜かりなく採用されており、さらに役割を分担することで協力プレイや半協力プレイのモードも備わっている。

いままで述べなかった大きな特徴に、アドベンチャーの要素がある。各ターンの初め、または冒険アクションで引くイベントカードはいわば物語の一部を表している。もちろん順序がランダムなので時系列としての一貫性はないが、これらのテーマをどれだけ楽しめるかということもこのゲームを評価する際には大切な部分だと思う。出てくる敵船には名前や属国、船影(絵、どれも似たようなものであるが)が描かれているが、史実に合わせているようなことがマニュアルに書いてある。


難点をあげると、不確定要素が大きい中での勝利点の獲得には、自分の戦略・戦術の関与が見えづらいところか。戦闘のほか、イベントやアクションなど、あらゆる状況でダイス判定を行うことになる。ダイス目を調整する要素は存在するものの、ちょっと頻度が高すぎるきらいがある。

また、最終得点計算もやや煩雑である。ソリティアとしては長時間を要し、2時間にわたりダイスを振り続けるのも疲れる。

あとは2人以上のプレイモードはあくまでもおまけ程度である。リプレイ性は悪くはないが、長時間のソロ専用と考えると遊べる回数も限られると思われ、コストパフォーマンスとしては良いともいえないだろう。

やはりこのテーマとフレーバーを楽しめることと、重めのソロゲームも苦にならないことが条件の、人を選ぶ作品ではあるだろう。敵の操作にまわるなどして2人以上のプレイがもっと凝ったものであれば良かったのだが。

ただここには、デジタル(のソロゲーム)とはまた異なった世界があることも確かだ。複雑さという面で制御しきれる範囲内で悩み、運を試し、世界観を堪能する。このようなゆとりを受け入れられるであろう海外で人気があるのもわかる気がする。また、一つのボードゲーム作品として見た時には、各メカニクスの構成は素晴らしいと感じる。

であると同時に、ボードゲームは多人数で囲んでも充実した時間が得られることが前提でのソリティア、というのが大切な事を学んだ思いであった。



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maro
maro
レビュー
487名が参考
3年以上前

大人の時間。至高の高級ソロ専用ボードゲーム


マルチも対応しているが、実質ソロ専用を想定して開発された重量級ボードゲーム

世界の大陸と海洋を模したボード。必要なガードスペースやタイル配置スペースは大半がボードに収まる作りになっており、必要スペースは広いものの散らかった印象にならず広げていて大変気持ちが良い。

基本的には行動(選択肢)の全てをダイス判定で決め、敵やイベント.報酬の獲得に至るまで全てガチャ(ランダム判定)で決まるため、運要素が多分に絡む。

しかしダイスロールを修正する手段が多数用意されており、一概に運のみと言い切れずリスク管理がクリアへの一つの指標となる。

行く末に保証がなく(ガチャ)、決断の結果にも保証がなく(ダイス)この辺りが一人の船長となり数名の船員と共に大海洋へと航海に出るテーマと強く合致しのめり込む事ができる。

また、リプレイ性が高くハイスコアを目指すタイプのゲームのため当初は45分〜60分の中量級であればもっと良かったと感じていたが、正に映画を一本観るような90分〜120分のデザインがプレイを重ねる程、しっくりと来るようになる。

コンポーネントの美しさ・海洋冒険のテーマ、これらをスコアアタックの重量級で没頭させるゲーム性。そしてリプレイ性。デジタルでは味わえない魅力がある手放したくないボードゲームの一つ。



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勇者
カナ リキテル
カナ リキテル
レビュー
474名が参考
約3年前

「海底二万里」をモチーフにしたネモ船長のサバイバルアドベンチャー。様々な障害に打ち勝ち、自らに課した目的を果たせ

ネモ船長とその潜水艦「ノーチラス号」を操り、次第に狭まってくる列強各国の包囲網を破りつつ、開始時に選んだ「科学」や「探検」、「戦争」などの動機の勝利条件を満たすべく、様々なイベントをこなしていく、というアドベンチャーゲーム。

基本はソロ用のルールだが、バリアントとして複数プレイに対応している。逆のパターンはよくあるが、オマケで多人数というのは珍しいように思う。

 

勝利条件はVP(勝利点)で判定され、250点以上は「成功」、184点以下は「大敗北」など段階で分かれているが、その得点の計算方法は動機によって異なり、たとえば「探検」だと驚異ポイント1あたりVP7となる代わりに軍艦の撃破ポイントはそれぞれ額面からマイナス1されるのに対し、「戦争」だと驚異ポイント1当たり2VP、軍艦の撃破ポイントは1隻あたり+2となるなど、取るべき行動が異なっているのが特徴。

動機によって各ポイントの倍率が細かく異なる

 ゲームの進行は、事前に作られたイベントデッキからカードを引いて解決し、その後ダイスロールによって各海域に船が配置され、その後アクションポイントを使ってプレイヤーのアクションを行う、という流れ。

イベントデッキの底のほうに仕込まれた(どこにあるかはある程度ランダムになっている)フィナーレカードをドローしたらそこで終了で、イベントを解決して点数計算となる。

 

ラウンド冒頭に引いたり、アクションで追加ドローできるイベントカードは、その場で処理する「プレイ」、判定が必要な「テスト」、保持して条件を満たしたら使用できる「キープ」があり、こなせばVPにつながる内容となっているので、うまく利用してゲームを有利に進めたい。

記されたPやFは成功(PASS)と失敗(FAIL)のこと。基本的に失敗した場合はVPを得られない

 アクションはイベントカードの追加ドローや宝探し、船の襲撃など多岐にわたり、上記の動機によって必要な行動を効率的にこなす必要がある。

イベントや攻撃などの成功判定は目標値に対してのダイスロールで行うのだが、その際に、船のリソースを「賭ける」ことによって修正値を加えることができるのが特徴。

現在値の右にある値が加算できる修正値(DRM)

ただし、「賭け」というだけあって、これを使用して判定に失敗した場合、賭けた能力値は失われてしまう(成功すれば帰ってくる)。ボーナスだからといって安易に使っているといずれ手痛いしっぺ返しを食うという、リスクが一体になった仕組みになっている。

  

冒険する各地の海はエリアごとにスロットが設けられていて、はじめは空白だった部分に未確認トークンが乗り、商船→軍艦→強化型軍艦と配置される船がグレードアップしていく。

戦闘目的の動機でなくても、ある程度数を減らしておかないと、これ以上船が配置できなくなった時点で敗北となってしまうので、配置時のやりくりや船のグレードアップなど、最低限の戦いへの備えは必須となっている。

各海洋はルートでつながっていて、配置しきれない船は隣の海域に押し出されてくる(意図的に押し出すこともできる)

ただし、船を沈めたりと、目立つ行動をしていると「悪名」のパラメータが上昇し、列強から目を付けられるようになっていくので注意が必要。一定段階で援軍が追加されるほか、平和的な動機の場合は途中で強制敗北となる場合もある。

ドクロのカウンターが置かれているのが悪名トラック。船タイルが積まれているマスに到達すると、ドロープールに、より強力な船が追加される。赤いのが各動機に対応したゲームオーバーマス

 

強力になっていく敵船に対して、ノーチラス号もアップグレードが可能で、沈めた船を点数化する代わりにサルベージして素材にすることで、改造カードを装備することができる。

戦闘目的でなくてもぜひ装備したい魚雷のほか、カモフラージュ用の偽装など変わり種も

それでもカバーしきれないピンチの際は、乗組員を犠牲にしてしのぐことも。

インスタントに便利な効果を発揮する代わり、代償も大きく、使いどころの見極めが肝心

犠牲になった乗組員は基本的に戻ってこないので、VPペナルティ(生存時の点数が得られない)も含め、使用は慎重に検討したい。

 

ここまでの説明で分かるとおり(これでもかなりかいつまんでいる)、非常に要素が多く、得点の方法も様々なため、行き当たりばったりにプレイしていくと点数が停滞しがちなので、限られたAPを使って、どの行動が動機の倍率が高いVPに結び付くのかをしっかり意識して行動するのが重要になっている。

個人的にもネックに感じたのがこの点数の部分で、さまざまに倍率や修正がかかって計算されるため、終盤になっても自分がどのくらいの点数を稼いでいるのか見通しがつけづらいのが、ゲームの難易度を実際よりも上げているように思えた。

概算でもいいので、ボード右上のVPトラックを利用して、得点要素を獲得するたびにメモ的にVPを記録したほうが、目安がつけやすくプレイしやすいだろう。

正確なVPは別途計算するので、あまり厳密に考えず、皮算用的に記録してしまっていいと思う

実際にゲームが終わったら、ちゃんとしたVPを計算するのだが、これは付属の各VPマーカーを使わず、BGGに投稿されているエクセルの計算シートを使用するのがおすすめ(要登録)。

Nemo's War: Final Point Calculator


自分は上記の計算シートを使用してプレイしている。要素ごとに数値を入力するだけでいいので楽だが、VPの計算上点数だけでなく、タイルやカード枚数も入力が必要なのには注意。


ちなみにこのゲームには別冊として点数に応じたエピローグが記された冊子が同梱されているのだが、A4サイズに単色のイラストと数行のフレーバーテキストがあるのみで、正直なぜわざわざ付属させたのか、疑問に思ってしまった。

ネタバレ回避のためにぼかし加工で雰囲気を。ストレッチゴールのおまけか何かかと思ったが、そういうことでもないらしい

 

このゲームも例にもれず誤記やエラッタがそれなりにあり、特に船タイル配置についてのエラッタは他の方のレビューで指摘されている通り、難易度を大きく変える内容なので、忘れずにチェックしたい。

【エラッタ】ネモの戦い ~海底二万マイルを超えて~ 完全日本語版

エラッタにない誤記などもちらほらみられ、気になる部分は公開されている原語ルールと比較してみるなどの苦労が必要なのも、毎度のこととはいえ残念。 


いろいろと複雑で分かりづらいところもありつつも、さすがBGGのソロプレイランキングの常連というだけあって遊びごたえもあるので、重いゲームが遊びたい気分の時は選択肢に入れてもいいだろう。

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ダイスケ
ダイスケ
レビュー
463名が参考
1年以上前

コンポーネントも良く、非常に面白いソロプレイゲーム。

時間が準備・片付けも含めると2時間近くかかるので、気軽には遊べませんが、とても楽しいです。

スコアアタックですが、途中のゲームオーバーもあるので、とりあえずはエンディングを迎えることを目的にすることもあります。エンディングまで行けば続けてもう1ゲームとはなれないくらいの重さがあります。

先に、残念な点が1点。小説「海底2万マイル」をベースにしているため、物語が主人公であるネモ船長視点ではなく、どちらかというと敵対しているアロナックス教授視点になっているところです。原作ありきのゲームなのでしょうがないですね。

次にイマイチな点として、もう数千円高くてもいいからノーチラス号(プレイヤーが操る潜水艦)のフィギュアを大きくしてほしかった。それだけの価値があるゲームです。

以下は良い点を

コンポーネントが良い。箱の絵も好きですし、船舶が多数出てくるのですが、どれも違う絵になっていて、製作者のこだわりがみられます。例えば戦艦なら戦艦で同じ絵を使ってもよさそうなところ、数十隻でてくる戦艦、おそらくすべて違う絵になっています。ゲームマップも見ていて楽しい。ノーチラス号のフィギュアも小さいながらもよい。財宝の駒も綺麗(特に私は財宝集めを目的とすることが多いので)。

ゲームシステムの良さ。4種類ある目的から1つ目的を選び、それによって点を獲得するための戦略が大幅に変わるため、気分次第でいろいろなプレイができる。しかも、途中に目的を変えることもできるので、初期状態によってはそこを見越したプレイングも上級者ならできるのではないでしょうか。

船舶をガンガン沈めたい戦闘主体のプレイや、19世紀後半の世界各地の活動援助(日本の明治維新など)、戦闘よりも海底に沈むお宝を集めるプレイングなど、目的によって雰囲気ががらりと変わるのもこのゲームの特徴で、目的によってどの行動が一番得点に結びつくか考えながらプレイすることも重要です。

ゲームのコツみたいなものもプレイを重ねることで発見できます。最初は途中でゲームオーバーになることがおおく、ダイス運のせいにしていたのですが、ダイス運だけではないことに気付きプレイスタイルを考え、試行錯誤するうちに徐々に高い得点をとれるようになりました。(もちろん、ダイス運が悪い時もあります。最弱の1のゾロ目が連続で出たこともあります。実際、ネモ船長のように生きていくには運も必要なのでしょう)

エンディングも何パターンかあり、また、終わるタイミングもゲーム毎に変わってくるので、追いつめられたときは早く終わってくれと願ったり、余裕がある時はフルターン冒険したいと願ったりなど毎回違った展開になります。

戦闘や冒険、船舶修理などのアクションはダイスの出目次第ですが、ダイス運が悪くても仲間(?)を犠牲にしたり、集めたお宝を破棄して窮地を乗り切ることもできますし、制限はありますが船の改造をして戦闘力強化やその他の性能を向上させることも可能です。

得点計算が面倒くさいという人もいるようですが、私は楽しいです。例えば探検目的のプレイをした時には得点が上がりやすい財宝と発見の分野においてそれぞれ数十点もの得点を稼ぐと全体の点数が低くてもそれなりに楽しめたと思えます。

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大賢者
ぴよ坊
ぴよ坊
レビュー
460名が参考
約3年前

普通のゲーム内容に関するレビューはすでに他の方々がされているので、私はちょっと違った紹介の仕方をしたいと思います。

※このレビューの前に「敵船配置時のエラッタ情報」をルールのページに投稿していますので、まだ見ていない方は先にそちらを確認してからこちらを見る事をお勧めします。

さてこの【ネモの戦い】というゲーム、すでにいくつかのレビューをご覧になった方は解ると思いますが国内では「サイコロの出目に左右されやすい運ゲー」という評価が多いと思われます。

先に紹介した敵船配置のエラッタがずっと未発見であった為仕方ない所があったとも言えるのですが、ハイスコアを狙うよりはロールプレイ的な楽しみ方をするゲームであるという認識が国内では強いという印象です。

実際私自身も最初数回プレイした時の感想はまさに「戦略要素も多少あるけど結局サイコロ運のゲームでは?」といった感じでした。

その後230点あたりのスコアを出した位でこれ以上スコアを大幅に上げる手段が「運に頼る」しか思いつかなくなり、泣きすがるように普段あまり見る事のないBGG(ボードゲームギーク)のゲーム攻略情報のフォーラムを閲覧する事にしました。

翻訳した攻略情報を流し見している時、正直私はあまり期待はしていませんでした。

このゲームは「敵船の配置ルール」「敵船との戦闘判定」「イベントカードの成功判定」「有用なイベントカードの引き」等様々な運要素が多くみられるので、ちょっとした戦略程度では覆せない程運の要素が多すぎると考えていたからです。

しかし、いくつかの戦略要素の紹介を読んでいる最中に信じられない一文が目に飛び込んできました。

「私の個人的な『最低』記録は、科学の動機でのプレイ中に合計3回しか移動アクションを取らなかった事です(それでも撃墜トラックの縦2列は埋めて最後までプレイ出来ました)」

最初彼が何を言っているのか理解出来ませんでした。

移動を3回しか行っていないのに、全6か所ある大海洋BOXを廻らないと埋められない撃墜トラックを埋めている???

いやそもそもゲーム中3回しか移動しないなんて、どう考えても増え続ける敵船の処理が間に合わなくなってゲームオーバーになるはずでは??????

何かの間違いではないかと疑っている私の前に次に現れたのは、このゲームを80回以上プレイしたという熟練プレイヤーである彼の衝撃的な戦略の数々でした。

「『ネモの戦い』はサイコロが全てのように見えて、実際には『スキルが全て』という珍しいゲーム(特にキープカードは攻撃スキル、移動スキル、ダイス操作スキルと強力なカードが多数存在する)」

「『船の配置の優先順位』のルールは非常に巧妙に作られている。敗北条件の回避の為に実際に沈めなければいけない船の数は実はそれほど多くない」

「東太平洋以外の5つの大洋は繋がった1つの巨大な『海塊』を形成している(巧妙にカモフラージュされているが実は東太平洋以外は全て1マスの移動で隣の大海洋BOXに移る事が出来る)」

「逆に東太平洋は独自の生態系を持ち、他の大洋からの影響がない安全地帯(他の大海洋BOXから船が送られてくる事が基本的にない)」

目から鱗、いやそんな言葉ですら足りないと思える程の情報の数々に思わず息を吞みました。

そして私は気づかされました。

このゲームは「多くの運要素の集まった運ゲー」ではなく「様々な運要素を、膨大な数あるプレイングテクニックによってコントロールしていく戦術ゲーム」であると。

その後、私は改めてこの「ネモの戦い」に挑戦しました。

そして数回のプレイの後に、科学動機プレイで288点の初大成功を達成し、その次のプレイで探検動機で347点のハイスコアを出す事に成功しました。

それでもまだまだ試せていない戦略や研究したいと思えるプレイングが多く残っている状況です。

今ではこの「ネモの戦い」は、私の好きなゲームのTOP3に入る位お気に入りのゲームになりました。

日本国内ではいまいち売上が伸びず、ゲームの評価も控えめに思えるこのゲームですが、想像以上に奥が深いゲームなので興味がある方には是非遊んで欲しいとお勧め出来るゲームだと思います。

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勇者
としぞー
としぞー
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