競ったカードを原資にしてまた競りをするというけったいな競りゲーです。フレーバー的には不動産を競って、その不動産でお金を競り、お金の合計値が高い方が勝ち!
となると当然高い不動産を手に入れれば勝てるじゃん、と思うじゃん?
それがですね、意外とそうならないのです。
カード自体は数字被りは全くないのですが、最高得点になるお金15000ドルカードは2枚しかなく、そのカードもお金カード2枚は抜き取られるのでどのタイミングで出てくるか判らず(更にいうと出てこない可能性もある)、1枚場に出たら取りに行くかどうかを悩まざるを得ません。もちろん最高価値30の不動産を持っていれば問題ないのですが、その不動産を手に入れる為にじゃあいくら出す? って話でもありますし、既に自分の持っている最高価値の不動産より高い不動産が場に出ていたかどうかのカウンティングの要素もあります。そういう点で、バッティングの要素もかなりあるゲームです。バッティングしないのにバッティング! 高い数字のカードがあるからと言って、最高得点が取れるとは限らない悩ましさ。逆に最低価値の不動産でも、出すタイミングによっては換金出来たりする、という読み合いの要素の強いゲームでもあります。
前半の競りのお金は、最高価値の不動産を落とさなければ半分バックされるので、どのタイミングで競りを降りるかも悩ましく、完全に途中でお金が尽きても、1枚は必ず不動産が貰えるので、前半でミスプレイしてお金が尽きても最下位が確定するとは言い切れないところもとてもよく出来た悩ましさだと思います。
競りのようで競りっぽくないところもあり、競りゲーが比較的苦手な人でも取っつきやすいゲームの一つではないかと思います!
弱点は……カードのデザインがもっさりしてていまいち洗練されて無いとこですかね(どうでも良いけど)視認性は悪くないですが、絵は私好みではないです。
最低価値の不動産がダンボール箱なのは面白かったです。