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「参考画像」は会員が当サイトのデータベースにアップロードした画像です。
以前の版も持っていますが追加アクションが気になり購入。
基本ルールは変わっていないので見た目の変化についてレビューします。
花見小路を知っている前提で、コンポーネントの説明などは省いています。
左が日本語版
箱の大きさはほぼ同じ、日本語版の方が気持ち大きいです。
芸者カードは逆に小さくなりました。
ディクシットサイズからロストシティサイズへといったところでしょうか。
道具カードも芸者カードほどではないですがやや小さくなっています。
アクションは、アイコンが描かれたタイルを使用後に裏返す形式から
紙にマーカーを乗せて使用時にマーカーを移動する形式に変わりました。
ちなみにマーカーのもう一方の色は赤でした。
アクションセットは上記の「花見小路」の他、「祇園東」や「三年坂」など、
京都に縁のあると思われる名前がつけられたものが7つあります。いずれも
道具カードの取り方や分け方にアレンジを加えたものになっています。
配られた手札と引く手札の中で、「相手に選択肢を委ねる」手番がある所が何とも悩ましく、
勝っても負けても納得がいく勝負が出来る、素晴らしいゲームです。
引き運の要素が強いかと思われますが、相手の手札を読んで、勝ちに持っていける所もあります。実際そうやって読まれて負けたので、間違いないですw
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二人プレイ専用のゲームです。
あまり話題になっている印象がないですが、やってみると非常に完成度の高い対戦ゲームで驚かされます。
プレイヤーは芸妓(げいぎ)のパトロンとなるため、7色の芸妓の前に対応する色の道具カードを配置して、より多くのカードを置けた方がその資格を得ます。そうすると芸妓カードの上に置かれた芸妓コマがプレイヤー側に移動し、先に4人を寄せるか、芸妓ごとに設定された得点の合計が一定数以上になった方の勝利です。有名な作品だと「バトルライン」を例に挙げれば想像しやすいかと思います。
さて、ではどうやって道具を置いていくか、という仕組みが非常によく考えられたものになっていて、贅沢なジレンマを与えてくれます。
プレイヤーはそれぞれ、同じパターンの4種類のアクションをどの順番で実行していくかの戦略を練ります。
手札から道具を表向きに芸妓の前に配置したり、裏向きに出してラウンド終了まで相手に見せない出し方、手札の一部を公開して相手に渡し残った方が自分のものになる…など、様々なアクションを必ず解決しなければなりません。
当然渡したくない手札(得点の高い芸妓の色)があり、確実に確保したい激戦区になるわけですが、ゲーム中必ずそれを渡したり捨てたりしなくてはならない場面に遭遇します。また手札は手番前にランダムで一枚ずつ補充されるため、欲しい道具がいつ来るのか見通しが立たないのも悩ましいところです。
アクションの順番を間違うと残しておいた手札を泣く泣く手放す事態になりますし、早めに置いてしまうと相手に戦略を読まれて裏をかかれてしまいます。諦めて点数の低い芸妓に集中することも効果のある戦略になり得ます。こういった悩みをお互いのプレイヤーがほぼ同条件で抱えているので、相手の狙いを窺いながらいかに「自分の欲しい物を残し」、「相手にいらない物を渡すか」を手番ごとにじっくりと考え、最良なアクションを行えるかの心理戦になります。
手札に入ったカードは全ていずれかの方法で使い切ることになるので、完璧なハンドマネージメントが要求される非常にアツい戦いになります。
一回のラウンドで決着がつかなければ、また手札を振り分ける次のラウンドが始まります。アクションのセットは8種類用意されていて、いずれもよくよく考えられた違ったゲーム展開を生み出す秀逸なもので、ラウンドごとに変えれば一回として同じ展開にならない強いリプレイ性まで確保されています。
コンポーネントはカードと木製コマがありますが、いずれも7色の色鮮やかなデザインが印象的で、そこに赤金の華やかな色合いまで加わったたいへん高級感のあるものです。
正直言ってここまで高いゲーム性と美しいコンポーネントのボードゲームが、定価2000円以内で売られているのが信じられないです。心理戦が好きなプレイヤーなら必ず手に入れて欲しいと思いますし、二人用ライトゲームの新たな定番と言っても過言でないかも知れない。(定番ゲームほとんどやったことないですが)
短い時間で良質なジレンマを提供してくれる花見小路、オススメです。