作りこまれたシステムと世界観
(※推奨プレイ人数:4人)
~システム~
[良い点]
・「皆で遊んでいる」を体感
お客さんの奪い合いや、他プレイヤーのお店利用などで、
他プレイヤーをしっかり意識するような作りになっている。
設定資料集のコラムで、そのこだわりについて語られている。
[気になる点]
・選択肢の多さ
最初のラウンドから、建てられるお店が17種用意されている。
そこに上級店舗、公共建築物を加えると31種。
進行すら覚束ない初回プレイでは、与えられる情報が多すぎて、
飲み込むのに時間を要すると思われる。
~世界観~
[良い点]
・作り込まれた背景
設定資料集で世界観、キャラクターの詳細等が解説されている。
読んでからプレイすると世界に入り込める。
本作品だけのキャラクターにしておくのは勿体ないので、
是非スピンオフ作品等で彼らに活躍の場を与えて欲しい。
[気になる点]
・動物である必然性が欲しい
「アルパカが美容室にいくと追加で資源が得られる」、
「パンダは肉食動物だが草食動物としても扱う」など
動物の特徴とシステムの結び付きがあれば尚良い。
~イラスト~
[良い点]
・活き活きしたキャラクター
イラストからキャラクターの性格が伝わってくる。
・散りばめられた遊び心
例えばサマリーの裏は真っ白で問題ないが、
とある店舗の掲示板風に描かれている。
広場で露店を開いている動物達が居たりして、
イラストだけ見ていても飽きない。
[気になる点]
・お店のイラストが欲しい
お店には情報が多いので、仕方なく削られたものと思われる。
カードの枠の限られたスペースで、そのお店の特徴を出そうとしている点には
好感が持てる。
~アートワークデザイン~
[良い点]
・便利なサマリー
どのフェイズで、何が出来るのか分かりやすくなっている。
[気になる点]
・独特なアイコン
あまり他で見ないようなアイコンが散見されるので、
所見は戸惑う。慣れれば気にならない。
~コンポーネント~
[良い点]
・価格以上の豪華さ
分厚いボード、エンボス加工のカードや箱、動物フィギュア。
製作費を回収出来ているのか心配になる豪華さ。
[気になる点]
・大きいテーブルが必要
共通ボード、得点ボード、個人ボード、サマリー、各種カードを広げるので、
それなりの面積のあるテーブルが必要。
プレイするにはコタツでは難しく、4人掛けのダイニングテーブルくらいのスペースは欲しい。
~総評~
システム、世界観、イラストの個々のレベルが高い。
出版社での製品化も納得のクオリティ。