普通のボードゲームに近づいて帰ってきたマルコポーロ。
いわば、アグリコラからカヴェルナに変わったような、締め付けの緩和を感じます。同時に、移動することを含め自由度が高くなり、より様々なアクションを試すことができるようになりました。
前作で強かったのが、アクションスペースの奪い合い、移動の困難さ、また、お金の入手のしづらさなどでした。
今作では、ヒスイというリソースが加わっており、通常の使用目的の他に、これがお金やラクダの代替としても使用できます。
アクションスペースに関しては、カーンの好意ではラクダとお金がもらえるようになり、移動に関しても1-3個のダイスで使えるスペースが3個用意されました。
市場アクションも使用するのはダイス1つのみで、代わりにダイスの値が使用条件になっています。市場の内容はラウンドごとに変わりますが、総じてリソース類の獲得、ならびに移動し旅することそのものがやや容易となっており、過度のストレスを感じることが少なくなっている印象です。
新しい要素として、ギルドシールがあります。これは、4種類あり、入手には2ダイス必要ですが、特定の封鎖されたルートの通行許可証となります。その他、アップグレードさせることで、資源ボーナスを得たり、勝利点ボーナスの助けとなります。
また、都市にはシールドと呼ばれるアイコンがあり、より多くの種類の都市に交易所を建設することで、ゲーム終了時のボーナスを得ることができます。
キャラクターは、
gantuga od 常に1ダイスの移動アクションしか使えないが、通行料を無視できるやくざ
de wo ギルドシール周りのアクションに3つのプラス効果を持つやり手
abha basu ラウンド開始時に+2コイン、契約達成時+1ヒスイ、1ヒスイ得るごとに1勝利点の亡者
mailin and tian kahn 開始時+3コイン、2人で別行動可、ラウンド開始時ボーナス1つを選択してそれを2回分得る2枚舌
fillipo vitello 他人がアウトポストボーナスタイル(都市到達ボーナス )からのボーナスを得た際、そのタイルを強奪できるマフィア
isabella donanti 振ったダイス目に応じたリソースを得るパトロン募集中
mongke kahn 移動時オアシス無視、通過したオアシス数によりボーナス得る変態
前作よりは大人しめですが、十分なバリアブルプレイヤーパワーは堪能できると思います。
前作では、見通しが悪いということはないものの、なれていないと序盤でややはまってしまい、なかなか思うようにプレイできない方もいたかと思います。今回はさすがにアクションスペース周りや、リソース獲得、移動などうまくチューニングされており、現代的に洗練された感はあります。
BGGでは得票数が少ないものの、平均レートは8.2強と抜群で、このままいけば上位に食い込んでくることは間違いないのではないでしょうか。前作では規制が強かった分、プレイスタイルも固まりがちでした(自分だけかもしれませんが)が、マルコポーロ2では、当面は柔軟な戦略が試せるため既存のプレイヤーはもちろん、バランス調整により新規プレイヤーも充分満足させられるクオリティを備えていると思いました。
また、2に慣れた方には、ぜひ1のほうもプレイしていただきたいです。1は無料オンラインサイトのyucataでも遊べます。
評価8/10 重さ7/10