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メーカー:テンデイズゲームズ
人気ゲームデザイナーのライナー・クニツィア作「多重塔」は、ゲーム中に獲得する瞑想ポイントをどのように使うかのシビアな見極めに、「手触り」を頼りに塔のピースを引くという「感覚」を盛り込んだ、組み合わせの妙が光る一作です。
プレイヤーは、聖徳太子の命を受け、多重塔の建築を任された僧となります。
塔の建築や供え物から瞑想ポイントを獲得していきます。
この瞑想ポイントを、得点に変換することがもっともストレートな勝利への道ですが、追加アクションタイルなどを獲得し、プレイの効率化を図ることもできます。
しかし、このアクションタイルなどの獲得に設定された必要な瞑想ポイントは、非常に辛めのバランスになっていることに注意しなければいけません。
他のゲームのようにただ獲得すればいいわけでなく、獲得後のプレイが、しっかりとより高い得点へと繋がるかどうか、その見極めは非常にシビアなものになっているのです。見誤ると、ほとんど得点に繋がらなかった、なんていうこともあるかもしれません。
一方で、このゲームならではの要素として、「手触りを頼りに塔のピースを袋から引く」というものがあります。
塔を建築する際、どの塔のどの階層を建築するかは、袋から引いたピース次第なのです。
袋から引くだけなら、確率計算のもとでのプレイになるのですが、塔のピースは階層ごとに大きさが異なり、その手触りを頼りにすることで、対象となるピースをある程度は絞ることができるというわけです。
しかし、ここでも注意が必要です。手触りは大いに参考になるとはいえ、時にはまったく違ったピースを引いてしまうことも。
これがアクシデント性と絶妙な揺らぎをもたらし、このゲームをより一層魅力的なものにしていると言えるでしょう。
シビアなポイント運用と確率計算に、フィジカル面での面白さとそれに由来する揺らぎを加え、オリジナリティあふれる一作になっています。