二人プレイ時の感想を書きます。
さっくり遊べる農業系のカードゲームです。
種類ごとに点数の違う農作物を集め、ある種類を一番所有している人が得点、そうでなく中途半端に所持してしまっている人は失点します。
作物カードは山札から一枚ずつ場にめくり、欲しいものが出れば取れますが同じ種類が二枚場に出てしまうとバーストで、最後にめくったカードを強制的に回収しなければなりません。
中途半端に持っている作物には救済措置があり、二枚揃えた時点でのみ出荷アクションで手持ちから取り除いて得点化し、失点を失くせるルールもあります。
以上のアクションが全てという感じです。
これだけシンプルなので、プレイできる人も選ばないと思います。
山札には特殊カードが3枚混ざっていて、後半で引けば大逆転、あるいは大転倒もあり得る展開が待っています。
基本的には運が全てといったゲーム感ですが、攻め際引き際の判断が適度に頭を揺さぶってボードゲームらしい雰囲気を持たせてくれます。
とはいえ特殊カードは序盤に出てもほとんど意味が無かったりするので、それが前半に出てしまうと何となく逆転の難しいゲームと気付きながらの後半になったり。ゲーム時間は15分ほどなので、納得行かなければもう一回、と気軽にリプレイできるのが最大の利点かも知れません。
二人プレイの場合、低得点の二種類の作物を除いた状態でプレイします。相手の狙いを読みやすく駆け引きが短調になってくる部分はあるので、重ゲー前の頭の体操くらいの感覚だと親しみやすいです。三人だともう少し戦略性も出てくるかな?三人以上は未プレイなので言及は控えておきます。
コンポーネントはカードのみですが、表面にスベスベした質感があり手触りが良く、農作物のイラストも温もりがあって良い気分です。コンパクトでシックな黒が光るパッケージに収めると、それなりの高級感が滲み出して、鞄からスッと出したらカッコ良さげなゲームですね。
ただ「肥沃な大地で、汗を拭きながら複数の農作物を育てる農家」みたいなプレイヤー設定なんですが、前述のようにバーストに気をつけながらカードをドラフトする様はどちらかと言うと「市場で農作物の品定めをする卸問屋」に近い感覚でちょっと笑えました。
運要素が主ですがサクッと終わり、軽く頭を使いながら質感の良いカードをめくって並べて遊ぶ。
コレクションの多いボードゲーマーなら、持っていて損はない作品と思います。