ここで言うのは大変気が引けるのですが、私個人は「人狼」ゲームが苦手で、どっちかと言うと避けたいと思っています。(好きな人はごめんなさい!)
ゲームシステム自体は非常に良くできていて優れていると思いますし、最近はこの系列のゲームにもいろいろな進化があって、いわゆる「脱落」が起きないように配慮されているものも多数あるので、顔なじみとたまにやれば楽しいんですけどねぇ。
我々のグループでも割と好評で、「またやりたい」という意見は多く、たまに人数が多めの時に実施しています。(人数が7~8人になると、動かせるゲームが限られてしまうんですよね~。)
幻冬舎から出ているこのセットについては、役職も「人狼」「村人」を含めて6種類と、基本的なものに限定されており、初心者用にわかりやすい司会進行用のセリフ例もついているため、不慣れな状態でもしっかり運用することができるように作られております。
カードイラストも「上田バロン」氏の、コントラストの強い影のあるカッコいいイラストで統一されていて、雰囲気もばっちり。
「人狼」と名のつくゲームは多々ありますが、そのなかでは一番のお気に入り。価格も安く購入しやすいので1つ常備しておくと色々役に立つと思います。
私が人狼を苦手とする理由は2つあります。(ホントに個人的な印象にすぎないのでごめんなさい…)
一つは、私が初めて人狼をまともにやったのがもう30年以上前のとあるゲーム会(オープン会)でした。正直「なんてすごいゲームなんだ!!」と目からウロコ状態で感動したのを覚えてます。
そこでは数人が互いに顔なじみな程度で、私を始めほとんどがおひとり様の状態でした。(まあそれまでに他ゲームをプレイしていて少し馴染んできた感じではありましたが)
そこで結構盛り上がってプレイしたのはいいんですが、要するに「親しい人」でないと「嘘がわからない」んですよ。
普段から付き合いがあって、性格のわかっている同士なら、「あ、やけに口数が少ないなー」とか、「やけに饒舌だな」とか、いろいろサインがあるので、そこから推測するとかが色々楽しいんですが、初対面の人だと全く情報が無いので見当もつきません。
なので誰かを名指しで脱落させるとなったら、もう「あてずっぽ」しかありません。
しかも人数の多いプレイだと早々に脱落してしまったら後は「見ている事」くらいしかできません。ゲーム終了ですね。
この「親しくない人」を「脱落させる」ことが非常につらい!!もう余りに申し訳なくて、ひたすら恐縮してました。(指名するほうも、されるほうも何かビミョーな空気なんですよ。)
これが苦手だったんですよね。
もう一つは、これも別の体験談で申し訳ないんですが、その会の卓で配られた「役職」が、私の知らないものばっかりで、あれあれって戸惑っているうちにゲームは進み(他の人はなぜかほとんど、当然のように知っていて当たり前的な空気…に私には見えました。)、何とか無事に完了はしたものの、何とも釈然としない後味だったのをよく覚えています。
後から後から色んな役職が追加され、今では30とか40とかいうものもあるそうです。
でも…これって本当に必要ですか?
本当の意味でオリジナルは諸説あるためはっきりしませんが(原点である『Mafia』では、確か「マフィア」「警官」「市民」くらいしかなかったように理解してます。)、軒の上に軒を連ねるという印象です。
少なくとも私には、「こんな役職を考えたんだけど?どう、すごいでしょう!?」というような、ある種自己満足的なものにしか聞こえないんですよね。(極端な例ですが、新しい動きをする「オリジナルの駒」を考えたんだけど!って得意げに言われて、それを入れた『将棋』をやらされてるような…といえば多少は分かってもらえるかと。)
なのでこの幻冬舎セットには「預言者」や「ボディーガード」「霊媒師」「裏切り者」など、最低限の役職しか含まれていません。
これで十分だと思います。(同じ出版社からは、やはり希望があったのか、役職を増やしたDX版、SuperDX版も出ていますので、新しい役職が欲しい人はそちらのセットを選ぶこともできます。)
念のため繰り返しますが、ゲームの完成度は、歴史的な大発明だと言っていいくらいすごいです。(ホントにけなすつもりは一切ありませんのご容赦ください。)
絶対一度は経験してみるべきだと思います。
ただしくれぐれも仲の良いグループで和気あいあいと動かすことをお勧めします。もしかしたら友人の知られざる一面がかいま見えるかもしれませんよ。(笑)