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メーカー:ニューゲームズオーダー
2008 年にドイツで出版されていたオークションのカードゲームです。ライナー・クニツィアが多くの競りゲームを発表し脚光を浴びたのが 1990 年代であったことを考えると、このゲームは出版時点で既にボードゲームの大きな潮流からは外れている作品でした。しかしながら、本作が最小限のルールの中で実現した新たなゲーム内容は、「時代を超える価値」を感じさせるに十分な、悩ましい魅力に満ちています。
ゲームに登場する主要な用具は、商品の種類(色)と数値が記された商品カードだけです。各プレイヤーはラウンド開始時に4枚を手札として持ちます。これをお金のように用い、市場に出る商品カードのセットを競り落とすのですが、各自ラウンドにつき1回しか競り落とすチャンスがありません。1回競り落としたプレイヤーはそのラウンドの競りから抜けるため、後に行く程落札はし易くなりますが、一方後に行く程「競りに掛けられるカード枚数」が減っていきます。「現在競りに掛けられているセットが自分にとってどの程度の価値を持つか」「次を待ったらより良いカードをよりお得に落札できるか」という、損得勘定がきわめて重要なのです。競りに使ったカードは市場に支払います。
加えて落札の際、購入したカードのうち1枚を手数料として市場に支払わねばなりません。
順にラウンドから抜けていき、全員が落札を終えたらラウンドを終了するのですが、ラウンドの終わりに、全員の支払いにより市場に貯まったカードを、プレイヤーに分配します。この分配においては、「そのラウンドの競りで、より後で落札したプレイヤー」が先に、望む色のカードの分配を受けることができます。この要素もまた、「いつ落札するか」の判断を悩ましくします。手札に同じ色のカードを3枚揃えたら得点化でき、その際は「3枚の内最も数値の高い1枚」の数値分の点が入るため、カードの消費と獲得にひたすら苦心することになります。欧風ゲーム特有の「心地良い悩ましさ」を存分に味わいたい人にとっては最適の短時間ゲームです。