ito(イト)は協力ゲームの「蜘蛛の糸」と「赤い糸」の2つのルールで遊べるパーティーゲームです。
ゲームの根本になるのは、いずれも
「配られたカードに書かれている数字を、何かしらのお題に例えること」
例えば、「人気のおにぎりの具」や「キュンとくる異性の仕草」などのお題に沿い、100が特にそのお題に合うもの、1はあまり人気じゃなかったり、あまりキュンと来るわけではない仕草などを答えます。
1から100という多いカードがあるので、近い数字などを別の人が持っていたときに、微妙な差をどのように表現するかなど、価値観の違いが面白く現れて、会話が盛り上がりやすくなっていました。
ルール別では、蜘蛛の糸は、完全協力ゲームです。
最初のラウンドでは1枚ずつ手札をもち、全員がお題に沿って宣言をしたら、小さいカードを持っていると思う人から順にカードを出していき、順に出すことができたらクリアというのを、ラウンドごとに手札を1枚ずつ増やしながら3ラウンドまで行います。
個人的に好みだったのは、「赤い糸」のルールです。
赤い糸はその名の通り運命の赤い糸のことで、このゲームでは自分以外の他の誰かとペアを作ります。
赤い糸では手札は常に1枚で、蜘蛛の糸同様、全員がお題に沿って宣言をしたら、自分の数字と、誰かもうひとりの数字を足して、なるべく100に近くなると思う人とペアを組みます。
ただし、100を超えてはいけません。100以下で、なるべく100に近くなるような相手を探し、100に近かったペアが点数を得ます。
そして、このゲームは協力ではないので、嘘の宣言をしてもOKです。100のカードを持っているとき(無条件で得点を得ます)や、状況によっては、もし自分が大きすぎる数字をもっていたときに、正直に大きい数字っぽい宣言をすると、誰も自分と組んでくれなくなりそう、みたいな場合があります。
そういったときにわざと程よい数字を宣言するなどをして、場をかき乱すこともできるのです。
相手の意図を汲み取る、といった「意図」と蜘蛛の糸や運命の赤い糸の「糸」がかかったネーミングもよく、かなり誰にでも遊びやすくて色々な場で出しやすいゲームだと思いました。
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以下は、遊ぶ前に評価から気になったことがあったので、書かせてもらうのですが、
詳しいゲーマーの方は、「蜘蛛の糸」のルールの方は、ザ・マインドの有名なヴァリアントルールとしてすでにご存知だったかもしれません。
自分も遊ぶ前にゲームの説明をSNSでみたときは、ザ・マインドのヴァリアントルールがそのまま商品化されたの?と少し疑問に思いましたが、実態は別のルールも加わっており、お題のカードの数多く秀逸で完全に別のgamesとして完成していたと思います。
また、そもそもザ・マインドのヴァリアントルールも、itoの制作に携わった方々が最初に考えたというお話を伺いまして、遊ぶ前の評価は誤解していただけでした。