バトルラインからポーカー要素を無くして悩ましい一捻りを加えた2人対戦用ゲーム.
バトルラインよろしく対面で7地点の勝ち負けを競い,より多くの地点で勝ちを収めたプレイヤーが勝利する.
プレイヤーが場に出せるカードの数値は0~5で,各地点の勝敗はその地点に配置したカード数値の合計値の大小で決まるため,地点毎の勝敗の見極めは難しくない.一方どの数値のカードが何枚あるかは固定であからじめ公開されているので,中盤以降はカウンティングしながら相手がどう出てくるかを読んで打ち手をあれこれ考えるのが楽しい.
悩ましポイントはカードの配置方法で,カードは白駒のある地点にしか配置できないうえに配置したカードの数値分だけ白駒を左右どちらかに動かさなくてはならない.白駒は数値分だけ必ず動かさなくてはならず,数値は0~5あるのに対して地点数は7しかないので,例えば4と5のカードは中央の地点には配置できない.
7地点全てで勝ちを収めることはできないので,勝ちを捨てた地点に白駒をあえて誘導し,相手にカードを使わせるという戦法が基本になると思うが,そこで活きてくるのが数値0のカード.自分が勝利確定の地点に白駒が移動してきた際に,数値0のカードを使うと白駒を動かさずに手番が移るので,相手は敗北確定の地点に数値の大きなカードを使わざるを得ないということが起きる.数値0のカードは枚数が少ないので使いどころが難しいが,ゲーム性をうまく高めている.
シンプルなルールで2人対戦ならではの熱い読み合いが楽しめる良ゲーム.プレイ時間が10分程度と短く「もう1回!」と繰り返し遊びたくなるので,ボドゲにはまりそうな人をさらに引き込むのにお勧め.