神経衰弱の要領でカードを取り合いますが、カードの裏面が表のヒントになっている点がポイント。
全50枚のカードは、たくさん集めると得点が高い赤・黄・緑・青・紫の宝石カード各6枚計30枚と、より得点が大きいダイヤモンドカード10枚、0点のドクロカード10枚で構成されています。裏面には世界各地にある10カ所の名所マークが描かれていて、5枚ずつあります。
名所1カ所につきカードは5枚で、中身はダイヤ1枚、ドクロ1枚、宝石3枚です。そして裏面に使われている色も3色。実は裏面の色が中身の宝石カードの色と対応しているのです。たとえば、ピサの斜塔(青・紫・赤)のカードの中身はダイヤ・ドクロ・青・紫・赤になっています。ほかのカードも同様に裏面が中身と対応しているため、神経衰弱風でありながらめくったときに出る絵柄の可能性を考えながらプレイすることになります。
カードをめくり、絵柄(色)が揃えばカードを獲得、揃わなければ元に戻す。その繰り返しでゲームは進みます。めくられたカードを覚えていくのはもちろんのこと、取ったカードは相手に見える形で手元に置かれるため、ゲームが進むにつれて中身を予想するための情報も増えていきます。狙いのカードがめくれる確率を考えているうちに、めくられたカードの位置を忘れてしまうこともしばしば。見た目以上に歯ごたえのあるゲームです。
また、ドクロカードの存在がゲームをおもしろくしています。ドクロは0点のカードですが、ドクロを2回以上取ると「強奪」ができます。ゲーム全体の得点方法は
- ダイヤカード:1点/枚
- ダイヤトークン:2点/枚
- 宝石:たくさん集めると高得点
- レインボー:5(4)種類の宝石を集めると4(2)点
- 冒険家:集めたカードの名所の種類で順位によって得点
- 呪いの王:ドクロカードをもっとも多く獲得した人に8点
となっていて、基本的には点数の高いダイヤトークンを強奪する場面が多いですが、相手の「冒険家」を阻止したり、ドクロカードを奪って「呪いの王」を狙ったりした方が良いこともあります。状況によっては、あえてドクロカードを引きにいく選択も出てきます。駆け引きも十分に楽しめるでしょう。
ゲーム全体は1戦あたり30分程度と短い部類です。覚えるのが苦手であっても、裏面や取ったカードから予想ができるため、全くカードを取れないということはまずありません。絵柄もかわいいですし、子どもと遊ぶにもおすすめです。
そのほかの内容物。ルールは日本語と英語に完全対応。
難点
1.カード同士がくっつきやすい
光沢仕様のためか、紙質のためか、カード同士がペタペタとしていて、くっつきやすいです。そのため、シャッフルが少し難しいです。カードスリーブの使用をおすすめします。カードは約57×87 mmでトレーディングカードゲーム用のスリーブが適用可能です。
2.場所を取る
ゲーム開始時、場札として50枚のカードを並べるので約50×70 cmのスペース、さらに取ったカードを置く場所も考えるとそれなりに広いスペースが必要になります。
3.ダイヤトークンが安っぽい
ゲーム内でやり取りするダイヤトークンですが、おそらくブレスレットなどで使用する大型ビーズで、少し安っぽく感じます(写真では見にくいですが、先端に穴があります)。