1979年の栄えあるドイツゲーム大賞第1回受賞作『ウサギとハリネズミ』のリメイクだそうで、この受賞作にハズレは無いと信じて、さっそく購入。
テーマは、ジュール・ヴェルヌの古典「八十日間世界一周」に変わり、童話的雰囲気は、ワールドワイドな冒険譚になりました。(昔すぎて、もう小説の内容が思い出せないボンクラですが)
6人まで対応できるのも大きな魅力!(我々のメンバーは、多いと7〜8人になってしまい、稼働ゲームに困る事しばしば)
ま、とりあえずインスト。
みんなボンクラなので誰もヴェルヌを思い出せず、テーマについてはビミョーな顔つき。また、ボードとルールが一見して安直なすごろく風なのも不安をあおり、「 これホントに大賞作?」と心配顔。(ルートは完全な1本道です)
とりあえずゲームスタート!
で、思った。
このゲーム、一筋縄では無い!
確かにすごろくではあるけれど、サイコロ振ってその数だけ進めるのではなく、進む数は『自分が決める』のである!
こんなルールは初めて見た。
運任せ…ではない!
だからボードゲームでありがちな「分からないからとりあえずダイス」ができないというこの状況!
(O_O)
もちろんたくさん進むには、すごいお金がかかる。したがって前半は、所持金を稼ぐことに意識を向ける必要がある訳です。
正直言って、みんなどのくらい進んでいいものやら加減が分からず、ダンゴになって手探りで進行。
しかし、お金で進むので、結局はお金が足りなくなるから、お金を稼げるマスに先を争って殺到する事になるのです。
ところが各マスにはいろんな効果があるのですが、ひとマス一人しか入れないので、次第に楽しくえげつないマス目争いが発生することに!
これが理解できた頃から、盛り上がる盛り上がる!(^◇^;)
なんせ、次の自分の出番開始時に、順位が何番目によって、お金がもらえたりもらえなかったりするので、他のプレイヤーの進み具合を予測する必要があるのです。
さらに、各プレイヤーは、ロンドンで起きた強盗事件の容疑がかかっている設定で、ゴールまでに3枚の醜聞カードを『警察署』に立ち寄る事で、1枚ずつ晴らさなければなりません。
ところが警察署は5箇所しか無いんですよ。お分かりですね。(^◇^;)
これらの仕掛けによって、このゲームはソロプレイ感が全然ないのがすごいです。
常に他のプレイヤーの位置と所持金を気にしておかないと勝てません。
実は、我々も初めてのプレイだったので、中盤までは、全員が必死にお金を稼ぐ事に全力を傾けていて、何となくレースの目的を見失っておりました。ゲーマーの性ですな。(笑)
ところが、あるプレイヤーの一人が、溜まったお金を消費して、一気に大きく前進して、みんな一気に気づいた展開。
「ヤバい、お金足りない!」
「ちょっと!そこ邪魔だから!」
「ああっ警察署取られた!」
「あいつお金相当貯めてるからマズいんじゃないか⁉︎」
「うお〜〜出遅れた〜〜!」
…という感じです。
ほとんど運の要素なく、ガチのすごろくなので、ぼんやりしていると絶対勝てない、絶妙なバランス。
うん、これかなり面白いぞ!
ゲーム大賞も納得でした。
ちなみに、唯一運任せなのが、パスパルティーという従者の協力を仰ぐマス目。ここだけイベントカードを引くのですが、助けてもらったり、余計な事をされたりで、良いスパイスになってます。
ここにはイベントだけでなく、数枚の強力な『協力者』が含まれており、この取り合いも盛り上がりますよ。(これの所持状況によっても、マス目計画がガラッと変わるのです)
ちょっとイベントカードを引くと、複数枚を比較して読み上げるのがもたつく感じなので、最近流行りのアイコンで判断もできるようになっているともう少し進行が楽かな?と思いましたが、手紙形式なので、慣れればこれはこれで雰囲気はあるので好みの問題かと。
とにかく、
斬新な感覚のすごろくレース。
メンバー絶賛だったので、オススメします!