マイボードゲーム機能「持ってる」「興味あり」など知人に共有できるコレクション管理機能。人数別や時間別などの並び替えも。
ボードゲーム発見機能マイボードゲームの登録データを統計分析し、未経験かつ未所有のおすすめボードゲームを自動抽出します。
レビューや日記の機能投稿した記事が読まれるたびに、通販でお得に商品を購入できるボドクーポンをGET! ハードル低めです。
コミュニティ機能専用掲示板・ボードゲームリストの合体機能が便利!公開コミュニティ、秘密のコミュニティ、設定も豊富。
ボドゲカフェ情報自分の「興味あり」「お気に入り」に登録したボードゲームカフェが提供するゲームが一目でわかるように。
通販ショップ国内主要メーカーや同人ゲームなど様々な商品をご購入いただけます。会員登録しないで購入することもできます。
  • 1人~5人
  • 90分~120分
  • 12歳~
  • 2018年~
502名
7名
0
約3年前

テラフォの美味しいトコだけ食べたい 「らしさ」を追求する拡張

「テラフォーミングマーズ:プレリュード」は、その名が示す通り「テラフォーミングマーズ」の拡張キットである。

本製品のコンポーネントは新システムであるプレリュードカードと追加の企業・プロジェクトカードのみで、実際のプレイには基本セットが必須となる。このため本項では、拡張を導入したゲームについてのみの記述となる。ゲーム自体の評価・感想については基本セットのレビューを参照のこと。

「プレリュード」はゲーム開始時のリソースを大幅に増やし、ゲーム展開を加速してくれる。

「プレリュード」を導入したゲームの開始時には、通常の企業・プロジェクトカードに加え、プレリュードカードが4枚配られる。そのうち2枚を選び、カードの効果を適用する。
プレリュードカードには様々な効果があるが、概ね20~30MC程度のコストのプロジェクトカード・標準プロジェクトと同等の効果をもたらす。基本セットで言えば、0世代目にノーコストで2枚分のプロジェクトを実行している様なもので、ゲーム展開は劇的に軽くなる。

拡大再生産のゲームは数あれど、総じて序盤の動きは重苦しい。テラフォーミングマーズも例外ではなく、2~3世代目あたりでは安いプロジェクトカード1枚をプレイするのがやっと、というケースも多い。
「プレリュード」を導入すれば、そんな序盤戦を飛び越えて、ゲームの美味しいところだけを味うことが出来る。

フラットな視点で見れば、必ずしも良い拡張とは言えない。

プレリュードカードは効果が劇的な物が多く、なおかつカード間での強弱の差が激しい。結果、カード運の影響が大きくなる。企業・プロジェクトと比べてもその影響は無視できないほど大きく、もともとある運ゲーの側面を強調してしまう。企業・プレリュードが嚙み合った/恵まれたプレイヤーとそうでないプレイヤーの格差は、世代を追うごとに開いていくだろう。
身も蓋もない言い方だが、このセットを入れるぐらいなら、最初から40MC程度を追加してゲームを始めればよいのではないか。その方が不要な格差も生まれない。

都市等のタイルを配置するカードが複数あり、それらをノーコストでプレイできることから、先手番有利の傾向が若干強まる。1ターン目、こちらの手番が始まる前から対戦相手が褒章を確保したり、有利な配置ボーナスを複数得たり、特定カードがプレイ条件を満たせなくなってしまう様はあまり気持ちの良いものではない。これは基本セット開発当初に想定された動きからは逸脱した、度を超した速さではないだろうか。

そんな些細な疑問を吹き飛ばしてしまう程に、「プレリュード」入りのテラフォは楽しい。

世の拡大再生産ゲームの中には、爪に火を灯すような、リソース管理の苦しさが持ち味のゲームも多々ある。しかしテラフォーミングマーズはおそらくそうではない。地味な企業努力や水面下での細々とした調整等は他のゲームに任せておけばよい。
気分で隕石を落とし、雰囲気で火山を爆発させ、見込みで都市建設し、その隣に肉食獣を放ち核実験を行う。そんな打ち上げ花火のようなテンションのゲームなのだ。だからこのゲームの調整は、これで良い。

全拡張の中でも最もテラフォ「らしい」拡張、それが本作「プレリュード」だ。

この投稿に7名がナイス!しました
ナイス!
ぺるにゃんにゃん
たっくん@カードゲーマー
18toya
Sato39
びーている / btail
あきT
Bluebear
仙人
krm
krm
シェアする
  • 317興味あり
  • 1483経験あり
  • 612お気に入り
  • 1732持ってる
ログイン/会員登録でコメント
ログインする

krmさんの投稿

会員の新しい投稿